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地下迷宮RPG -深淵のディストピア- をプレイ。 初見プレイヤーへの配慮が優秀。

ゲーム制作の真似事をやっている以上、最近あまりやっていないけど世のインディーゲームやフリーゲームをもう少し見て勉強しておくほうがいいなあ、と思いまして、自分が最近制作している分野であるダンジョン探索系RPGを探してみました。
見つけたのが「地下迷宮RPG -深淵のディストピア-」というゲーム。フリーです。

まだ冒頭少ししかプレイできていませんが、ストアでの評判も良いように極めてクオリティが高いです。

特に制作者目線でいいなあと思ったポイントをいくつか。

①操作性が良好

スマホゲームで一番気になる(僕の場合)のは操作性、特に最も頻繁な移動時のそれで、2DタイプRPGの場合はゲーム画面の端っこや半透明のレイヤーでバーチャル十字キーを置いたりして動かすのが普通だと思います。

本作のような3DダンジョンRPGはというと、自分が今まで見てきたいくつかのゲームだと、ゲーム画面が縦長で、画面下部に同じようにバーチャル十字キーがあって、家庭用ゲーム機のWizardryなどのように上キーで前進、左右キーで方向転換、下キーで180度回転。というタイプが多かったです。

本作の場合は上の画面のように、メインビジュアルのダンジョンの左右にボタンがあって、そのボタンで方向転換します。前進はメインビジュアルをそのままタップ。見えている方向へ進むという操作なので直感的ですし、タップ範囲が広いので操作しやすいです。

バーチャル十字キーだとどうしても「ゲーム機の操作をスマホで再現した」形になるのですが、この操作はスマホの特性を活かした形で、なるほど案外スマホと3DダンジョンRPGというのは相性が良いものだなと気付かされました。

まあ、この手のゲームをいろいろプレイされている方には当たり前すぎる感想なのかもしれませんが・・

②オート系操作サポートが充実

本作にはオートマッピング機能があります。これは当たり前として、マップを開いて行きたい場所をタップすると、上図のように現在位置(緑)からタップした場所(白い四角)まで赤い線が伸びて、閉じるとそのまま自動移動してくれます。

前回探索の途中で引き返したのでまずそこまで行きたい、とか、すでに次フロアへの階段の場所がわかっているのでそこまで行きたい、といった場合に非常にラクです。
前述のとおり操作性が良いとは言っても、目的地までただ移動するだけの作業というのは何度も繰り返すと苦痛なので、これは非常に合理的な機能だと感じました。

2Dフィールドタイプだと、十字キーのほかに画面の見えている位置をタップするとそこまで移動するというサポートをしているものはよく見かけますね。
ただ見えている範囲がそこまで広くないので、1回の操作で目的地まで移動しきれてしまうのは「オートマッピングつき3DダンジョンRPG」ならではだと思いました。
(もしかするとこれも近年のゲームでは当たり前だったりするのか・・?)

あと、戦闘にもオートモードがあります。すでに敵の強さが知れている(苦戦しない)フロアでのエンカウントも作業になりがちなので、オートでさくっと片付けてくれるのは嬉しいですね。スキルを使う・使わないとかもちゃんと設定できます。

③自分以外のキャラクタは登録不要

ダンジョン系RPGではキャラメイキングが醍醐味の1つとなることが多いですが、自分は根性がないので、初見のゲームだとこれがちょっと面倒に感じてしまいます。
続けてプレイするかもわからないのに、どの職業がいい?種族は?ステータスはどれを重点的に上げるべきなの?とか悩まされたりするわけで。しかもこれが6人とかいるとけっこう辛い。

(もっともこの点に配慮されているゲームは多く、初期時点で典型的なキャラクタが登録されていて、初心者はそれを使えるようにしていたり。)

しかもその後も全員に注意を払ってあげないといけないです。この子は前衛の盾となる存在だから装備を優先的に回してあげないと。あれ、今何装備してたっか?それからこの子は複数の呪文系統を覚えさせたいから後で転職して・・ってなんかこいつ呪文の覚え悪いやんけ。うんぬん。
もちろんこれこそRPGの醍醐味ではあります。ここを楽しいと感じさせるか少々面倒に感じさせてしまうか、作りの上手さが求められます。

前置き長くなりましたが、本作の場合。
キャラメイキングは自分のみです。仲間は?というと酒場でゴロゴロしていて、ちょっとした依頼料を払えばついてきてくれます。自動生成される仲間は無限にいて、自分のレベルが上がって酒場にいくと自分に釣り合うレベルの仲間がいます。んで、あっさり前の仲間とはバイバイしてより強い仲間と交代しちゃいます(お金を払って仲間をレベルアップさせることもできます)。

まだ序盤しかプレイしていないので、中盤以降になるともうちょっと工夫して運用しないといけないのかもしれませんが、まだ必ずしもプレイにのめり込みていなかったり、システムをちゃんと把握しきれていない序盤において、キャラ一人にだけ意識を向けておけばOKというのは自分のようなニワトリ系冒険者にはメリットが大きいです。
うまくできたシステムだなあと感心しました。


まとめ: RPG好きだけどWiz系初心者(苦手)な人におすすめ

というわけでかなり好感触です。

これだけ手あたり次第ゲームがフリーや安価で入手できる時代だと「ちょっとやってみるけど最初少し遊んでいまいちと感じたら即アンスト」にどうしてもなりがちだと思います。
というか失礼な話、僕自身がそうです。

なので、初心者への配慮、初心者じゃなくても「おっこのゲームはちゃんと遊びやすいように作られているな」と思わせるUI/UXは非常に重要で、本作はその点抜かりがないので安心してプレイできます。
勉強になる一作でした。

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