ウメダンジョン

私は東京生まれで、地方何都市かと東京の両方で育ったのだが、たまたまあまり関西地方にご縁がなかった。

そんな私が就職活動で大阪に行くことになった。

土地勘ゼロ。
その頃はまだあまりケータイで地図を見るような事がポピュラーではなく、前もって紙に印刷した地図や電車の路線図などとにらめっこしながら、目的地を目指した。

...多分あれは梅田だったのだと思う。
電車を降り、地下に下った私はパニックになっ

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【目次】ダンジョンバァバ

ファンタジー × ババア × 小説
= ダンジョンバァバ

◇第1話『バァバの武具屋』
【前編】・【後編】

◇第2話『セラドの独唱』
【前編】・【後編】

◇第3話『正体不明の存在』
【前編】・【後編】

◇第4話『テンガチ探検隊』
【前編】・【後編】

◇第5話『ホビット × ホビット』
【前編】・【後編】

◇第6話『フロン王と戦士たち』
【前編】・【後編】

◇第7話『大戦と厄災』/『ヤコ

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ダンジョンバァバ:第7話(後編)

【前編はこちら】

ヤコラの手記

記:カナラ年1845

多くのエルフが犠牲になった、100年前の大戦と厄災。
タリュー…… エルフの森 ”だった” 故郷を離れたエルフたちは、大陸各地にその姿を見せるようになった。そして、焼け野原になったタリューに突如現れた巨大な塔。その塔を守護するかのように町と砦を築き、他者を寄せ付けない新種のエルフ……。この不可解な現象にいち早く気づいたのは、大陸北東部にほ

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ダンジョンバァバ:第7話(前編)

大戦と厄災

かつて、エルフは皆ハイエルフだった。
正確に言うならば、ハイエルフなどという呼称は無く、皆『エルフ』と呼ばれていた。今を生きるエルフたちが、かつての存在を『ハイエルフ』と呼ぶ。それだけのことである。

魔素の扱いに長け、どの種族よりも高い知性を持っていたハイエルフは、何千年もの間、カナラ=ロー大陸北東部の広大な森を変わり無く治めた。他種族と積極的に交流することはなく、ただ静かに、ただ

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【連載小説】放課後、ダンジョンへ行こうよ【第9話】

【第9話】ステータスを確認しようよ

 木製とはいえ、巨大な盾を背中に担いでの移動は想像以上の労力だ。

 山頂に着くころにはもうへろへろ。

 これが鉄の盾だったらと思うと……考えるのもいやだ。

 それに道行く人の視線が痛い。

 これも大きな問題だ。

 ふたりのように刀と短槍を包むちょうどいい布なんかないし。

 とはいえ、途中でお巡りさんに声をかけられでもしたら、まとめて補導案件なのは確

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【連載小説】放課後、ダンジョンへ行こうよ【第8話】

【第8話】武器を選ぼうよ

 ホームセンターでの買い物を終えた後、なんと! 星蘭さんの家にお邪魔することになった。

 もちろん女の子ん家の敷居をまたぐなんて初めての経験だったわけだけど、驚くべきはそこではなかった。

「これが星蘭さんの家……?」

 目を見張るほどの大豪邸、大屋敷だった。

 なんとなく西洋人形のように華やかな顔立ちからの勝手な想像で、リゾートホテルばりの高級マンションに住んで

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【連載小説】放課後、ダンジョンへ行こうよ【第7話】

【第7話】探索道具を揃えよう!

 時計を見る。

 正午を少し過ぎていた。

 今日は土曜日。

 久々の休みという感じがする。

 このところ探索続きで、筋肉痛が絶えない日々が続いていた。

「いててて……」

 僕は腰に手を当て、木の葉々から漏れる痛烈な日差しを見上げた。

 夏休みが近づいている。

 日増しに蝉の声は盛んになっていた。

 いつも大した思い出に残らないような夏を過ごしてき

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【連載小説】放課後、ダンジョンへ行こうよ【第6話】

【第6話】初勝利

 神社にある神木の陰でジャージに着替えた。

 流石に制服のままでは汚れてしまいそうだ。かといって、家に帰っている時間もおしい。

「そろそろいいかな……」

 神木の陰から顔を出すと、ふたりの姿が見えた。グッドタイミングで着替え終わったみたいだ。

 スカートの下にカラーレギンスの出で立ち。花火さんが燃える様な赤で、星蘭さんは目に眩しい黄色だった。

 相変わらず本当に同じ人

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【連載小説】放課後、ダンジョンへ行こうよ【第5話】

【第5話】カリスマダンジョンユーツーバー

 翌日の放課後。ひとけのない教室。

 僕は友人のマサキと、スマホのバトルロイヤルゲームをしながら、いつものように内容もないような話を繰り広げていた。

 彼は学校で唯一の友人だった。同じように冴えない風貌をしているが、ひょうきんで要領がよく、なんだかんだで皆とうまくやってるのが僕と違う点である。生まれてこのかた彼女ができたことがないという共通点はあるも

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【連載小説】放課後、ダンジョンへ行こうよ【第3話】

はじめに〜お金のために小説を書く、ということ

「稼ぐために小説を書いてる」
そう言える人はどれくらいいるでしょうか。

現在進行形で稼いでる、なおかつそれで食えているという人ならともかく。

まったく売れない、売れる気配もないという状況の下では、「お金のために書いてるわけじゃない」と考えてしまう人も多いのではないでしょうか。半ば自分に言い聞かせるようにね。

それが本心から出るものなら崇高な動機

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