未委託里親が里子の紹介を待つあいだにできること
#20230522-113
2023年5月22日(月)
児童相談所を通して里子を委託される場合、どのくらい待つことになるのか、さっぱりわからない。これは地域によって異なるのかもしれないが、我が家の地域、そして我が家が委託されるのを待っていた当時はそうだった。
里親登録までのあいだは、研修等があり、「やらねばならないこと」が向こうからやってくるのである意味楽だ。スケジュール調整や実習する施設まで通ったり――施設は大抵交通の便がよくないところにある――そういう大変さはあるが、やることが明確である。
里親登録後、里子の紹介を待つあいだのことは過去記事「未委託里親期間の過ごし方」にも書いた。
今日はそれ以外のことで、今、振り返って「待機中にしておけばよかったこと」を書きたい。
それは家の片付け!
これはすべての未委託里親家庭に当てはまることではないが、もし過去の自分たちにアドバイスできるのなら、私は心底そういいたい。
時間のあるうちに、大人だけのうちに、片付けておけ!
というか、物を減らせ!
身軽になっておけ!
里子が委託されたら、そんな時間はなくなる。
体力も気力もなくなる。
日頃から片付いているご家庭なら心配はない。我が家もすごく散らかっていたわけではないが、子どもであれ、人間が1人増えると物も増える。
【できなかった理由1】準備をすることで期待が大きくなるのが怖かった
そこまで真剣に片付けられなかったのは、私の性格にもよる。自分でどうこうできない未来に対して、準備を万端にしてしまうと、生涯里子が委託されなかったときのショックが大きくなるようでためらってしまった。
「準備が望む未来を引き寄せる力になる」という考えもあるが、私は期待が自分のなかでふくれあがることが怖かった。叶わなかったときにどう気持ちを切り替えればいいのか悩ましかった。
里親になることを諦めたとき。物が減った空間を見て、里子が委託されないのなら、あれらの物たちを慌てて手放さなければよかったと悔いるかもしれない。
【できなかった理由2】里子の年齢、性別がわからなかった
いつ里子が委託されるかもわからないが、その子の年齢も性別もわからない。
どのくらいの荷物を持参するかもわからない――もし乳児ならば本当に身ひとつで来るという話も耳にしていた。
台所や階段にベビーゲートが必要な年齢の子なのか。寝具は子どもサイズがいいのか。将来的ではなく、すぐに子ども部屋の用意が必要な年齢なのか。子どもといっても漠然としていて、何を準備したらいいかわからなかった。
里子との交流がはじまれば、年齢も性別もわかるのだから片付けや準備をはじめればよいと思うが、これもまた里子との交流が滞ると手が止まる。心を強く持って何がなんでも委託されるよう頑張るぞ、と気張るのもいいが、なんせ相手は子どもだ。強引にことを運んでいい結果になるとは限らない。
できなかった理由をひっくり返す
どちらの理由も振り返ればいいわけでしかないが、当時の私はそうだった。
今は「人生100年時代」だ。私にもあてはまるのなら、ちょうど折り返し地点だ。
里子が委託されるか/されないか、はわからないが、物を減らし、自分の生き方を見直す機会にすればよかった、と思う。
そういう意味で身辺の「物」の整理をすれば、たとえ里子が委託されず、夫婦2人の人生になったとしても身軽で気持ちのいい出発になった。
当時の自分にそういう視点があれば、できなかった理由2つに縛られずに家を片付け、物を減らせた。
我が家にやってきた里子は幼稚園年長児だったこともあり、当時は小さく見えた服もあっというまに一丁前のサイズになった。子育て未経験なのでこんなに子どもの成長がはやいと知らないから衣類の用意も多めにしてしまった。きれいなまま着られなくなった服が山となる。
おもちゃのブームもどんどん変わるし、絵本よりも児童書や漫画がいいといいだす。
あれよあれよと着られなくなった衣類、興味を持たなくなった物が増えていく。年下の里子を養育する里親さんへお譲りしようと思ってもちょうど世は新型コロナウイルスの流行中で顔を見合わせて会えない。インターネットで売ろうと思っても、以前からやっていなければハードルが高く、慣れない子育て中には難しい。
まぁ、とにかく。
里子が委託されるのを待つあいだ、いろいろ考えてしまうのなら手を動かそう。
物を減らして、身軽になろう!
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