garden

庭園で
ミストシャワーが私の死体を濡らす

とろとろと どろはとけ
蝕んでいた からだをすべって
底まで 降りていく
冷やされたい死体
癒やされたい死体
きらきらと
日を浴びて輝く
木々

死体

立っているだけで
足に蔦が絡みつきそうで
踏み荒らさずにいられなかった

土が靴に入る

自然が四肢を持って
こちらに触ってきているよう

死んだのは全くの偶然だけど
この輝ける混沌の中
偶然じゃないものはあったのか

血でも雨でもない
天然色が噴き出して揮散する
それは花弁を濡らし
木々をはじく

虫が潰れ
花が千切れ
四足動物が事切れるたび
花は煌めく
木々はざわめく

日の暮れと
並行に
私の体は暗くなる

次の客が招かれるまで
私は
この庭を飾る一つ

木々 
花 
死体



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