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【なんでコレって人気なの!?調査隊】vol.1 現代アートがキテるって話

皆さんこんにちは!FSMでインターンをしている、大学3年生の伊坪ひまりです!最近、中間レポートに追われてバタバタした毎日を送っているので、今一番欲しいものはゆっくりとしたティータイムです。笑


突然ですが、皆さんは「現代アート」をご存知でしょうか?
 
色々な解釈がありますが、大まかにいうと現代アートとは、現代社会が抱える問題や矛盾点を反映した、従来の伝統的な美に囚われずに、社会や美術史に批判性を投影した作品のことです。
 
そんな現代アートが、今Z世代のなかで、キテるんです!
 
なぜ現代アートがZ世代に人気なのか、それを解明すべく、今回私は、六本木にある森美術館で開催された「Chim↑Pom展:ハッピースプリング」に行ってきました!

Chim↑Pomとは


まずそもそも、Chim↑Pomとは何なのかをご紹介します。
 
Chim↑Pomは2005年に東京で結成されたアーティスト集団です。彼らのアートは現代社会に挑発的でユニークな作品が多く、渋谷のセンター街で捕獲した大型ネズミを剥製にし、そのネズミたちをまるでピカチュウのように黄色く変貌させた「スーパーラット」や、広島市の上空に“ピカッ”という文字を飛行機雲で描くなどの作品が代表的です。
 
そんな少し過激な展覧会に足を運んだきっかけはSNSでした。音楽とともにChim↑Pomの作品を紹介した投稿をSNSで見たときに、今まで見たことのないユニークな作品の数々に思わず目を奪われ、何となく「これだ!」と思い、すぐにチケットの予約を取りました。「この展覧会に行けば、今までの価値観がひっくり返るのでは!?」と軽い気持ちで、一人で森美術館に向かいました。 


日常とかけ離れたカオスでユニークな作品たち



作品の中で最もインパクトが大きかったのは、こちらのピラミッド型に折り鶴がびっしりと並べられた作品。この中に入れるのですが、中まで鶴でびっしりです!千羽鶴に囲まれるという他にはない体験でした。

他には、メンバーのエリィの結婚式の様子を作品にしたこちらの作品も印象に残りました。” Love is over” と大きく描かれたボードに数々の警察官。その様子を笑顔で見守る通行人。エリィの結婚式はデモという形式で行われました。普通、デモは何かに抗議する際に行われますが、それをエリィは自身の結婚パーティーとして行ったのです。デモなのに、みんなが結婚や愛することを祝っているという異様な光景でした。


さらには、一万円札の中から虚ろな目が覗いているこちらの作品も目を引きました!破れた一万円札の向こうには、見ている私がギョッとしてしまうほどに光が一切ない目をしていてお金への価値観や人々が持つお金への執着について訴えかけられているような作品でした。


他にも、東日本大震災や戦争、疫病をモチーフにした
作品や、都市開発によって成長したスーパーラット
の展示など、ただ日常を送っていくだけでは、
感じたり考えたりすることのないような影の部分を題材にした
作品が多く並び、一人で2時間半ほどかけて全ての作品をじっくり堪能しました!

なぜ、現代アートが若者を惹きつけるのか


なぜ現代アートが若者を惹きつけるのか!その理由は大きく二つに分けられると思います。
 
1つは、近年私たち若者は、アングラでカオスな世界観を好む傾向にあること。何事もクリーンで整頓された現代で、少し過激なHIPHOPやこうしたアートが流行するのは、日常では発散できない自分の中の奥底にあるアイデンティティを作品を通して感じられるからではないでしょうか!
 
二つ目は、現代アートにはインパクトがある作品が多く、アートとして古典的なお堅い感じがしないこと。一般的に、美術館といえば、「偉い画家が描いた美しい絵が飾っている」といったイメージで、あまり絵画に馴染みのない私たちは、美術館に対して、「お勉強をしにいく」という感覚を持っていた方が多いと思います。実際に、私も友達と美術館に行く、といったことはなかなかありません。笑

しかし、現代アートは体験型のものであったり、作品の題材も現代社会であったり、わかりやすくアートを感じられるというのが若者に人気な理由であるのだと思いました。
 
 
最後に、
 
若者に現代アートがウケていることに対して、写真のためにアートを使うな!という意見もありますが、そのように写真を撮るのも現代ならではのアートの楽しみ方としてアリなのでは、と私は思います。若い人にも人それぞれ自分の楽しみたいようにアートを楽しめるようになれば素敵だなと今回の展覧会に行って思いました!


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