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インドに惹かれて

インドへ行きたいと初めて思ったのは3年程前でした。インドはつよい思い入れがあるわけでも明確な目的があるわけもでないけど、なんとなく惹かれていた場所です。実際に足を踏み入れてみると、想像していたより幅の効いた魅力があって、新しいことで外から「刺激される」というより、内からじんわりと「惹かれる」とか、静かに「湧きおこる」ような感覚が多かったように思います。

渡航前はすごく怖くてオロオロと悩んで、それでも、行く勇気と勢いをくれた人がいて、身軽になりきれない不都合な心と共に、航空券を取りました。「こんな機会は今しかない。」そんな気がしていました。

インドから帰ってきて2ヶ月。それでもまだ消えない時間をここに記します。いつか読み返したとき、今抱いている広く暖かい感情も、もどかしく複雑な感情も思い起こせるように。

ガンジスの朝

インドで過ごした日々が
「美しい」時間の記憶としてあり続けられますように。
2023.5.20


ヒンドゥー教の聖地へ

対岸から見たバラナシの街並み

日本からバラナシへは、飛行機で成田-ハノイ-コルカタ-バラナシと2つ乗り継いで到着。
実は、海外へ向かう飛行機に一人で乗るのは初めてで、成田を発つときはものすごくドキドキしていた。一番安い航空券を取ったので航空会社の違う乗り換えを2回する予定で、下調べもしておらず「どうなることやら」という感じ。でも、私はちょろい。成田を発つときのベトジェットの音楽が心地よくて、「ついに、本当に、行くんだなっ」とワクワクが簡単に勝った。乗り換えでは標識を見てうろうろして、それでもだめなら人に尋ねて、椅子で寝て、話しかけてきた人と話をして、なんとか乗り継いでいった。

NARITA to HANOI
Vietjet Air

コルカタ - バラナシの便ではアナウンスが流れて結婚式に向かう新婚夫婦をお祝いした。飛行機全体がやわらかい雰囲気に包まれていた。豪華に装飾されたサリーを着ている女性は華があって、大切に包まれている宝石のようで素敵だった。アリババスーツを着た男性は堂々としていて、拍手にも手を振って応えていた。女性は少し気恥ずかしそうだったが二人とも楽しそうで、自分もほっこり幸せな気分になった。

VARANASI AIRPORT

ちなみに、バラナシはブッダが悟りを開いたとされる場所でインド国内外から様々な目的を持った人が集まる。ガンジス川は全ての罪を洗い流すと言われ、ガンジス川で最後を迎えれば輪廻天性が叶うとされている。バラナシは生と死が交差するヒンドゥー教の聖地だ。

バラナシ空港からホテルまではピックアップを頼んでいたが1時間弱かけてもそれらしい人と落ち合えず、結局怪しげなドライバーにホテル付近の大通りまで送ってもらった。
空港の駐車場から出ると外を眺めるだけでワクワクした。窓を開けて砂っぽい風を浴びるのが爽快だった。しばらく黄土色の景色が続き、街に近づくにつれて建物が色付く。病院や学校もわかった。高速道路にもいた牛は一般道ではさらに増えた。牛は路肩の商いのすぐ横や道路で寝たり立ったりしている。ふと目にした5階建の廃墟は道路に面した壁がなくなっていて、2階では就学前くらいのタンクトップの男の子とワンピースの女の子が向かい合って床に座っているのが見えた。運転手は歌ったりお菓子を食べたりして、その運転捌きは道路に引かれている車線を感じさせない。私はクラクションで度々フロントガラスに視線を戻す。ちょっとした渋滞で車が止まると親子3人の物乞いにあった。窓の中に伸ばされた少年の手を私は握ってしまった。カサカサとしている細くて小さな手。(この話は最後の記事で書きたいので後ほど)

景色を眺めたり、愛想よく笑いかけてくる人に手を振ってニコニコしていたら目的地に着くのはあっという間だった。ホテルのオーナーが車まで迎えにきてくれて一緒にホテルまで向かった。

車内から。ニコニコだったふたり

ガンジス川へ続く道

バラナシのホテルについたのは15時半ごろ。オーナーから簡単な説明を受けて部屋で荷解きを済ませた。日本を出てからここまでちょうど24時間、疲れていた。でも、はやくガンジス川が見たかった。ホテルにある手書きの地図も頭に入らないままカメラと貴重品・水を持ってホテルを出た。
入り組んだ路地をなんとなく歩いて大通りを目指す。路地には手を伸ばさなくても触れる距離で牛がいて「牛って大きいんだな」と思う。

路上の牛
大通りへ向かう路地

コンクリートの建物に覆われた路地は15時半過ぎの日照りがあっても所々薄暗い。
狭い路地の先にやっと見えた大通りは光って見えた。太陽の光が地面に反射してあらゆる方面を明るくしている。左右から行き交う人は陽の中で光を纏うように見えた。
大通りに出ると少し安堵した。初めての一人歩きで道もわからなかったから長く感じたが、実際はホテルから大通りまで3分程だった。そこから河までは人の流れに任せて歩く。ふと目に止まるのは彩色鮮やかなサリーを着た女性で「きれい!いいなっ」と、ひとりでるんるんしていた。道端の屋台や売物も気になったけど話しかけられないように、でも自分のペースを守りたくて、ゆっくり歩いた。

ダーシャ・シュワメート・ガート

いよいよと早まる足を抑えながらガートへ続く階段の最上段に立った。目線を上げると、まだ人と建物で全貌が見えないガンジスの切れ端が見えた。胸がいっぱいになって、少しの間立ち尽くしていた。太陽の光で全体が青白っぽく反射して、ところどころキラキラ光っているように見える。

肩の力が抜けて口元が緩む。期待、緊張、歓喜、安堵、どれも正解でどこか違う。自分の持ち合わせている語彙の中でしっくりくるものが見つからない。それまで気になっていた視線も感じなくなっていて、自分はものすごく小さい存在だと自覚する。心地いい時間だった。

階段の上から見たガンジス川

目線を落として、なんとか神の絵が描かれた大きな柱を左手に階段を降りていく。約20mほどの距離まで近づくと光でぼやけていたガンジス川が鮮明に見えた。ここまでくると高い建物は視野から外れる。川上から川下へ見渡した。人が多くて川だけを眺めることはできないが、そこにいるたくさんの人を含めてガンジスは完成しているように感じた。

ガンジス川へ向かって左手にちょっとした高台があったのでそこでインドで暮らす人たちに混じった。胸より低い錆びた鉄柵に腕をかけてガートの方をぼんやりと眺める。

ガートは、ガンジス川沿いに点在するお祈りの場所だ。木でできた長方形の台がいくつか並び、台の前には上部が花笠の形になっている棒が等間隔で立つ。夜になるとプージャというお祈りがそれぞれのガートで毎晩行われる。
このとき私はバラナシで一番メインのガートであるダーシャ・シュワメート・ガートにいた。プージャが始まるのは18時だったが、ガートの正面は2時間半前から場所取りをしている人たちでいっぱいだった。想像はしていたが、やっぱり人が多い。

ダーシャ・シュワメート・ガート

奥から手前へゆったりと、一定の速さで流れるガンジス川に、時間の流れを教わっているようだった。壮大さに見惚れてすっかり落ち着く。ただの川とは思えず、何か力が宿っているように感じた。「神秘的」という言葉が自然と頭に浮かんだのはこのときが初めてだった。

愛嬌、想い想われ

高台に上がってからプージャまで2時間半あった。「何しよう、ご飯でも食べようかな」とボケーっとしていると、後ろから5人の男性グループに半円状に囲まれた。「あぁ…やっちまった…?」と思って気がつかないふりをしたけど、流石に無理があった…笑。
右隣の男の人がニヤニヤを抑えながら「チャイニーズか」と聞いてきた。「ジャパニーズだよ」と答えると、「クール!」とニッコニコになった。反応が良すぎて嬉しくなってしまった私は、日本人であることに誇りだとかその類の感情があるのかもしれない。愛嬌が良すぎて、この会話だけで危なくない人達だと感じた。ニッコニコで悪い感じがしない。下心はあっただろうけど、その純度は高かった。ホテルまで送るよ、明日の朝一緒にボート乗ろう、と誘う目は真っ黒でセクシーで、ちょっといいなと思ってしまった。(ちょろい危ない笑)
「この場所はプージャ全体を見られるよ。僕らはここで始まるのを待つ。場所取りしておいた方がいいよ〜。」的なことを教えてくれたので、ご一緒することにした。結局この人たちとはプージャが終わるまで4時間以上一緒にいた。ヒンディー語混じりの彼の英語と、ボキャブラリーも少ない私の日本語英語の二人の会話は味わい深かった。お互いに時々フリーズして、はぁ?みたいな顔をしてたくさん笑った。ゆったりと時間が過ぎた。

プージャが始まる少し前のガート

彼と色々話した中で感情を揺さぶられる会話が3つあった。(この話はインド旅から少し脱線します。)
一つ目は、政治意識に関する話題。「晋三安倍がここにきたんだよ。知ってる?」と聞かれた。安倍元首相が渡印したことは知っていたがバラナシを訪れたことは知らなかったので、そうなの?という感じだった。その後「日本の若者は政治に興味ないっていうもんな」的な話を仲間内でしていて、やってしまったと思った。そんなことはない!!が、確かに無知だ。悔しい。そして言い訳する英語力もなかった。自分は大学まで進学して栄養学を学んでいたが、日本史・世界史・政治経済の知識は水たまりレベルの浅さだ。自覚する機会は以前もあったので、本や新聞を読んだりニュースに目を通したり意識しているつもりだった。でも、実際に得られた生きた知識はごく僅かで偏りがある。無知な自分が恥ずかしくて、悔しかった。もっと関心を持たなくては、と思った。こういう悔しさは忘れなければプラスになるはず、前向きにね。
二つ目は、英語に関する話題。男の人は確実に私よりも流暢だ。「英語はどうやって勉強したの?学校?」と聞くと「大人になってから自分で勉強した。すごく頑張った。」と教えてくれた。彼はバラナシに来るのは初めてでずっと来たかったけどやっと来れたとのことで、ものすごく裕福ではなさそうだった。年齢はたぶん20後半〜30代ほど。一方、私は小学校から9年間義務教育を受けて大学まで進学している。初めての英語の授業は中学1年だったので英語に出会ってから11年が経つ。それでこの英語力は恥ずかしいことこの上ない。もちろん言い訳もできる。日本の生活で英語を喋る機会はないし正直必要とも感じないから。でも、一歩外に出たとたん、世界から取り残されているのではと焦燥感を覚えるのは事実で、日本での自分は視界を一方向へ制限されているような違和感を感じるときもある。こういう場面ではいつでも、もっと喋れたら楽しいだろうなとも思う。これでも大学受験の得意科目は英語だった。センターレベルなら安定して9割は取れた。でも、大学に入って3年間英語に触れなかっただけで語彙も文法も抜けたし、そもそも私ができたのは読む・聞くだったので、表現できない。悔しかった。精一杯環境に抗っていたい、がんばろ〜。
三つ目は、嬉しかった言葉。「I'm proud of you.」男の人はこのフレーズを何度も言ってくれた。私は24時間かけて一人でインドに来た。「一人でインドに来るなんて本当にすごいよ。」「怖くなかった?」「なんで一人なの?」興味津々に聞かれた。もちろん怖かったし、一人で来たのはインドに一緒に来てくれる友人はいなかったからだ。いや、そもそも声をかけていない。危ない怖いと言われるのが目に見えていたし、自分の感受性を確めたかったから一人で行きたかった。…もちろん英語で伝えられるわけもなく、「怖かったよ〜、でもずっと行きたかったから一人で来ちゃった。」的なことを言った。その後もことあるごとに「I'm proud of you.」を目を見て言ってくれた。心細くて、どうにか強がって過ごしていた自分には、あまく優しく響いた。来てよかったという思いが強くなって、救われた。その気にさせるようで怖かったので言わなかったけど、伝わっているといいな。「あなたに会えてよかったよ。一緒にいてくれてありがとう。」


プージャが終わってバイバイするとき、彼は送ってくれようとしたが断った。流石にホテルを把握されるのは良くない。心の底から心配してくれているように見えたけど、最低限気をつけなくてはいけない。最後は「俺みたいに優しい人ばかりじゃないから気をつけてね。」と言ってくれた。握手をしてバイバイした。温かくて大きい手だった。

プージャの熱気

祭司の声と音楽がスピーカーから響きプージャが始まると、空気が変わったように感じた。ガートにいるほぼ全員が同じ方向を見つめている。その目線の先では、12人ほどの祭司がそれぞれの台でガンジス川に向かって立ち、鈴やお灸の焚かれたランプや小さい炎の集まったもの等を順番に扱い祈りを捧げる。それぞれの場面で意味があり、丁重に行われるようだった。

男の人に「何言ってるかわかるの?」と聞いたら「もちろん、みんなわかる」と教えてくれた。この男の人、要所要所でめちゃくちゃ大きい声を出すし全力で手をあげていて、すごく、なんというか、、熱を持っていて、楽しそうだった。イキイキしているという方がしっくりくるかもしれない。男の人はその後も手をあげる場面や写真を撮っていい場面をちょくちょく私に教えてくれた。

プージャ際中の撮影ok場面

私は彼の温度にあやかって、ガート一帯に広がる一色ではないが同じ系統の深い色に包まれて身を委ねていた。深く明るいえんじ色。このえんじ色は朱でも、赤でも、橙でも、小豆色でもない。個々の持つ温度がさまざまな太さで集まってぼんやりと丸い綾ができ、ガート一帯を包みこむような感じ。あのときの自分はその点の中にいた。ぜひ動画で音も聞いてほしい。。

川も階段も正面は人でびっしり

「信仰」とは何かと問われてもわからないが、日本では感じない力強さと一体感に、絶対的に崇高な対象があるとこんなにも力強いのかと思った。
プージャで感じた「信仰の力」は、今回の時間だけでは言葉にできるほど理解できていなくて、無理に自分の語彙に落とし込みたくないので、記すのもここまで。心と身体で感じた温度と響きをこのまま抱えておきたい。

サンタナの夜

プージャが終わると辺りはもう真っ暗で、ホテルまでの路地が怖すぎた。お腹は空いていたけどびびって屋台は行けず、安心安全の日本人宿「サンタナ」まで直帰した。ホテルのドアを見つけた時の安心感といったら。。

昼のサンタナ玄関

部屋で一息ついたあと、お腹が空きすぎてなんでもいいから食べたくて、2階の踊り場で話していたふたりの男性(Rくん・Sくん)に声をかけた。「ホテルのご飯食べられないかな」と聞いてみたらRくんがキッチンにいた人に聞いてくれて、ベジプレートにありついた。インドらしい何かの香りのする野菜炒めとお米。私はタイ米とかのパサパサしたコメが好きだ。美味しかった。

ご飯を食べながらRくんとSくんと話をした。Rくん曰く、もう少しでDさんという面白い人ともう一人が宿に来るらしかった。Rくんは学生でインドにはもう3週間程?いるというし、Sくんも学生でインドには2週間程?だったかな。。二人とも、とっても落ち着いていた。大学の話、なんでインドに来たのか、インドでよかった場所、何をして過ごしていたのか、どんな経験をしたのかとか、聞いていてとっても面白かったし、シンプルに「すごいな」と思った。全く年下感がない。むしろ頼もしかったし、話を聞いていて「こんな大学生がいるなんて、未来は明るいな。」って思えて嬉しくなった。大袈裟に聞こえるかもしれないけど、本当にそう思った。自分も色々話したけど、RくんもSくんも、話し方聞き方に感情が溢れているようでいて、同時に言葉の持つ優しい部分を使うのが上手だなって感心した。話している間、ずっと笑っていられた。
そんなこんなでしばらく話していたら、DさんとYくんが到着した。Dさんはカラッとした笑顔で挨拶をして、でも周りをよく見て空気を掴んで色を足していく。Yくんも、周りをよく見ている感じがした。笑顔が素敵で、楽しそうにニカっと笑う姿が印象的だった。この二人が来てから、暖かく穏やかに流れていた場にカラッと晴れた空気が流れた感じがした。直感で、これから何かが動き出す感じがした。

サンタナには屋上があるらしく、まだ行ったことないということでみんなで屋上へ出た。階段を登ると左手二方向に部屋があり、右奥には木でできた机とベンチ、椅子があった。そこでも数人が集まっていた。下を覗ける大きい吹き抜けをのぞいたり、フラフラしたりしていたら、もう少し上へ続く階段があって、登ると洗濯物を干すスペースになっていた。

みんなはすぐに下へ戻ったが、Yくんと私は残っていた。壁沿いと天井は猿よけに網が張ってある。網を見つめながら「この網、どっかから外に出れないかなぁ」というYくん。私は、外に出るつもりか〜笑と思った。私は「んー、どこかにありそうだけどねぇ」とか言いながら網沿いに歩いていたら、外へ出れる扉を見つけてしまった。案の定、Yくんは出るようで。Yくんは、ひょいっと肩くらいある壁をよじ登って、網の扉を抜けて、壁沿いに網の外側を蔦う。「え、ちょ、、!?本当に行くの!?」と思ったし声に出た。「え、来ないの?」というYくん。来ないの?って笑、と思ってふっと笑ってしまった。Yくんは隣の建物に飛び移った。私は壁の下を見た。何もない。3階建の建物の壁を命綱なしで、サンダルで網を蔦ったことはあるだろうか、、ない。普通に危ない。落ちたら骨折するんだろうなぁと思った。。結局、私も行った。網までの壁をよじ登るのも一苦労だったし、扉を抜けるには若干しゃがまなくてはいけなくて、バランスも取りにくい。怖かった〜。網を蔦うときは手に力を込めて、足先だけで体重を支えてカニ歩き。最後は若干ジャンプが必要で、網から右向きに飛んだ。。よくやったな自分と今でも思う。隣の建物は絶対誰かの建物だし、しっかり不法侵入だ。見つかったらアウト、撃たれるかも、なんて考えながら階段を降りてみたりした。そこで人気がして急いで壁の影に隠れた。怖くなって、急いでYくんとホテルへ戻った。戻る時も網沿いに。今度は私を先に行かせてくれた。終始ハラハラしていた。日本じゃ絶対にやらない。インドでも一人じゃ絶対にやらない。Yくんの好奇心に導かれた結果だ。よかったかと聞かれたら、よかったと思う。もう絶対やらないけどね。
私はニヤニヤしていたんだと思う。2階へ戻ると、どうしたん?何してたの?みたいに聞かれた気がする。はぐらかして、この屋上不法侵入のことは言わなかった。なんかこう特別な「自分のもの」みたいな感覚だったのかな。

いつの間にかYくんも戻ってきていて、そこにいた人たちと話をした。Dさんは朝日をカメラに収めるために次の日ボートに乗る予定らしく、お誘いしてくれた。一人では気が引けていたので嬉しかった。朝7時出発に決まって、早めに解散してお休みした。

翌日のY氏

この後、Sくんとは翌日、Dさん・Yくんとは2日間、Rくんとは3日間程、時間を共有して、一人ではできなかったであろうことを沢山経験する。私がインドを大好きになったのは、この4人との出会いが大きい。インドでの時間は、張り詰めた糸を緩めて、心を自由に使うことができた時間だった。

翌日の朝日を背景に
photo by Mr.D.

次の記事は、バラナシでの時間がもっと自然に、流れるように動き出した二日目から。愛おしいと感じた時間をそのまま味わうように書きたいな。
ではまた!

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