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やっぱり漢気のある人がかっこいい~真田幸村

こんにちは。
久しぶりの投稿です。
GWの出来事は全て動画編集し、youtubeの方にアップしており。
どうしても、外出は動画の方が分かりやすく伝わる。
そんなこんなで、毎回恒例の父の本棚から拝借し、いくつか持って帰ってきました。
今回は以下の3冊。
①宮沢賢治という生き方(雑誌)
②暗渠の宿(西村賢太)
③真田幸村~伝説になった英雄の実像(山村竜也)

①は完全に直近の宮沢賢治マイブームのため。
賢治の作品から名言を抜粋し、掲載。賢治の一生やその人間関係、ゆかりの土地。
改めて、入門編としてよかった。
図や写真が多く、読み易い。
なんと母校の近所のニコライ堂について短歌を残しており、タイピストやドイツ語の学校も神田・神保町にあった。
なんと!私と同じ場所で学生をしていたのか!たまたま否、偶然か。
運命を感じてしまいます。
そのころはきっと、今のようにスパイスカレーはなかったことでしょうか。
また、名文を「こころのマッサージ」と銘打って記事を書いているところにセンスを感じた。
やれ、テストステロンだ、筋トレをしろ、有酸素で鬱は軽減!だなんて言うけれど、本当に弱っている時には、支えとなる慰めの言葉が欲しい。
賢治の作品に登場する文章は素朴で、単純なように見えて本質をついていることが多い。

今、菅田将暉主演で「銀河鉄道の父」という映画が上映されているので、是非。

そして、賢治の作品とは対照的に西村賢太の作品はどうしようもない現実を文学に昇華したものだ。
いかんせん、綺麗ごとではない資本主義の暗い面、格差、なのでどんよりとする。
まだ読めていないが、中卒でここまでの文章とメッセージ性を持った文章を書けるのは、学歴とか家柄、育ちとかそういったものを超越した天才だと思うので、何冊かは読んでおきたいところ。
そして、昨日読み切ったのが③真田幸村。
真田幸村は今まで大河ドラマなどでイケメン俳優が演じてきたから、織田信長と合わせて「イケメン武将」のイメージが強かった。
が、結局何をした人なのか、いまいち知らない。
ということで、持ち帰ることにした。

戦国に生まれた幸村は幼少期から人質として生活していた。
また婚姻も政略結婚。
織田~秀吉~家康
3武将の治世の中で、自分の置かれた状況と自分の信念に沿って行動する。

関ヶ原の戦いで負けた石田三成側(豊臣側)についていた幸村は父昌幸と数人の付き人とともに高野山で無期限の隠居となる。
幸村の兄、信幸が命乞いをしたため、助命されたのだった。
幸村は31歳~44歳の一番軍人としアブラの乗った時期を山の中の隠居生活で過ごす。
そのころ、江戸、大坂では家康が豊臣家を滅ぼし、徳川家を確固たるものにするため、いくつか”いちゃもん”をつけて、戦を始める。
これが鐘に掘られた文章が気に食わないいちゃもんから始まった大阪冬の陣、夏の陣だ。

既に関ヶ原の時に、幸村の意表を突く、けれども確実な軍采は有名だった。
既に世は家康の時代で、損得勘定で動く武将は家康側につく。
となると、豊臣側の希望の光となるのは幸村のような浪人や牢人になるわけだ。
幸村が暮らす、高野山にも豊臣側の使者がきて、戦へのスカウトをした。
今でいう、ヘッドハンティングのようなものか。

幸村は前の関ヶ原で負けたリベンジができることもさることながら、このまま隠居のまま生涯を終えると思っていた矢先に、最後自分の力を発揮する場所を得たことで殺気立って、戦の準備を始めたという。
私を含め、現代に生きる私たちは一生涯かけて何かを成し遂げたいと大志を持って生きている人は少ない気がする。
今日が、明日が楽しく充実していたらいいな、目先のことや目標にそって生きている。
戦に参加する、すなわち死をも覚悟するわけだけど、それよりも自分に「役」が回ってきたことが嬉しい。
事実、大坂冬の陣・夏の陣でも功績を残し、後世まで戦略家として未だにファンがいるのだから、かっこいい。

幸村は、父昌幸の作戦に倣って、敵を挑発し、相手の裏をかいた作戦を練っていく。
籠城作戦も功を奏し、なんと家康から「信州のうち300石を渡すから、徳川側に付かないか」とスカウトを受けるのである。
ここも幸村は「一度死んだも同然、隠居の私を豊臣が誘ってくれた、この恩を切るわけにはいかない」と断る。
驚くべきことに家康は「信州一国を渡すから徳川側につかないか」と2回目のスカウトを行う。
またしても、幸村は豊臣の恩に裏切ることはできないと断る。
家康にここまで言わせた幸村は相当な実力をもった武将だったことが分かる。

結局、幸村は翌年の夏の陣で天王寺に散った。
追い込まれ、打つ手の無くなった幸村はじめ、各武将は最後の戦いを思いっきり行い、そして一番美しい姿で散るために一張羅に着替えて戦へ向かった。
真田家の色である赤で統一し、愛蔵していた河原毛に跨る。
一流の武将は自分の死に際が分かるし、だからそのために美しく準備をするのだと思った。
日本海軍の大将であった山本五十六も偵察途中に攻撃されて墜落し、亡くなったが、真っ白な海軍の制服に背筋を伸ばして座席に座った姿で亡くなっていた。
もちろん歴史だから、どこまでが本当かは分からないし、フィクションかもしれない。
けれども、幸村も同じように最後まで漢気のある、かっこいい武将だと感想をもった。

なるほど。
信長と同じく、イケメンでかっこいい俳優が演じるわけだ。
男らしい、芯のあるところが幸村の魅力に違いない。
余談だが、幸村の像やゆかりの地が天王寺に多く存在するそうだ。
もう少し温かくなったら、幸村ゆかりの土地を散歩でもしたいなあと、この文章を閉じることにする。



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