見出し画像

ガチ恋について語るときに僕の語ること

 僕のガチ恋人生について総括する文章をnoteに書こうと思い立ったときに、その記事のタイトルとして真っ先に頭のなかに浮かんだのは、『ガチ恋について語るときに僕の語ること』でした。僕の大好きな小説家、村上春樹に対するオマージュです。下に掲載した村上春樹の本のタイトルもまた、レイモンド・カーヴァーの『愛について語るときに我々の語ること』という小説に対するオマージュらしいです。僕はレイモンド・カーヴァーの小説も、簡潔だけど深みがあってけっこう好きです。

 しかしながら、先日書いた『歩くことについて語るときに僕の語ること』があんまり売れなかったので(購入してくださった方には心より感謝を申し上げます)、「もっと具体的なタイトルのほうがいいのかもしれないな」と思い、『僕がガチ恋の闇からほぼ抜け出すまで』というタイトルにしました。

 そのタイトルのせいなのか、値段を安く設定したせいなのか、ツイッターのフォロワーさんにアイドルヲタクの人が多いせいなのか、僕にしてはとてもたくさんの人に記事を購入して頂けました。自分自身のガチ恋人生と10日間くらい向き合い、梨華ちゃん並みの全力で書いた記事だったので(梨華ちゃんは常に全力でダンスを踊ることで有名です)非常に嬉しいです。購入してくださった方々、どうもありがとうございました。もし楽しんで頂けていたら幸甚です。

 もし「有料にしよう」と決めなければ、この記事を書くことはなかっただろうし、書いたとしてもあるていど手を抜いたものになっただろうと思います。記事を有料にすることには、金銭のことだけでなく、多くのメリットがあるのだなと改めて感じました。5ちゃんねるとかでは、「ふちりんがまたガチ恋で金を稼ぎはじめやがった!」などと叩かれていそうですけど。「また」というのは、以前にも『推しメンが結婚しちゃった日記』の連載で原稿料をもらっていたからです。最近はまったく5ちゃんねるを見てないから分からないけど、あの時は叩かれていたんだろうなあ。

 この記事を書き始めたときには、「アイドルへのガチ恋なんて喜びよりも苦しみのほうが圧倒的に多いんだから、しない方が絶対にいい」と結論しようと考えていたのだけれど、僕のガチ恋人生と真剣に向き合い、時間をかけて書いた結果、自然とそれとは異なる結論に至りました。だからと言って、アイドルにガチ恋することをお勧めするわけでは決してないですけれどね。自分の心のおもむくままに、アイドルを愛すればいいのだと思います。もしガチ恋の闇のなかに落ちてしまっても、僕のようにその闇のなかから「ほぼ」抜け出すことができますからね。そして僕がこれから先、ガチ恋の闇から「完全に」抜け出すことができるかどうかは、神のみぞ知るところです。

 あと、『僕がガチ恋の闇からほぼ抜け出すまで』で書き忘れた大事なことが一つあります。それは、「推しメンが結婚したとき、すぐに祝福できなくても構わない。いつか心に余裕が生まれたときに祝福することができればそれでいい」ということです。アイドルや声優が結婚して、ガチ恋ヲタクが落ち込んでいると、「本当のファンなら、祝福するべきだ」ということを言う人がほぼ必ず現れます。でも僕は思います、「『本当のファン』なんかである必要はないし、推しメンが結婚して『すぐに』祝福しなければならないわけでもない」と。

 片想いの相手が結婚して落ち込むのは、人間として極めて普通のことです。無理して祝福する必要はありません。悲しみの時期を経て(それがどんなに長い時間でも構わない)、心が落ち着いたら、そのときに初めて推しメンの結婚を祝福すればいいのです。あなたの好きなアイドルや声優は、結婚の祝福を受けたのが結婚の直後ではなく5年後だったからと言って腹を立てるでしょうか? きっとそんなわけはなくて、同じように喜んでくれるだろう、僕はそう思います。

お忙しいところ、最後まで読んでくださってありがとうございます。もし「いいね!」と思ったら、愛の手を差し伸べて頂けるととても嬉しいです。noteやYouTubeの製作費に使わせていただきます。