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表情物語る

4月25日。国道沿いから山道に入ってから15分ほど車を走らせると5度ほど温度はさがる。車のドアの先にある小さなお寺。気が遠くなるくらいに続く階段の両脇に咲く何種類ものつつじ。まだ8分咲きほどでした。既に絶景だと思いましたが、父は「まだ満開ではない、来週が見頃だろう。」わたしも妹も弟も来週また来ること、満開のつつじが咲く長い階段を楽しみに帰路に着きました。

5月5日。急に暑い日が続きすぎました。しかし山の上はまだ寒いだろうと話しながらこの日もつつじがたくさんあるお寺に向かいました。着くと少し肌寒い綺麗な空気の先に完全に時期を終わってやり切った表情のつつじの階段がありました。私たち三兄妹そして父も絶句ですよまったく。

「一応ね、」と言われてAndroidのカメラを向けられ、一応記念撮影をしましたが、時すでに遅し。ご覧の通りものすごく殺風景な集合写真の出来上がりでした。この日は階段を上る元気も出ないまま家に帰りましたね。帰ってから写真を見たら3人の表情は見事なほどに写真と私たちの心情を映し出していて、「父は最高の写真が撮れていた。」と喜びました。

あと3日早ければ、このなんとも言えない写真もなかったでしょう。満面の笑みの3人の写真だったのでしょうね。

些細なことで、些細な表情で思い出はできていくのでしょう。ひと時ひと時が大切な思い出になっていくのでしょう。そして来年も満開を狙ってみんなで車を走らせるのでしょうか。

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8分咲きのつつじを添えて。

#家族の物語

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