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熊野古道・歩き旅【2周目】⑥ 御坊駅〜南部駅

なんやかんや有って、そして寒い冬という事も有り、熊野古道と疎遠になっていました。昨年10月から三ヶ月ぶりとなりました。

次第に南へ進むという事は、それだけ大阪からの往復交通費も嵩む訳ですし。。。
勿論時間と体力の余裕も必要。
そんな訳で年を越しました。

今回も、前の日まで別に行く予定をしていた訳でなく、たまたま体力に余裕が有り、お天気も良く(因みに翌日、日曜は雨予報)、たまたま自然に早朝に目が覚めたので、ならば!と慌しく準備をしてお出かけしました。

▪️2周目⑥ JR御坊駅〜JR南部駅 2022年1月22日(土)晴れ 

コレまでと同じ時間に出発すると、スタート地点が南下してる分、スタートが遅くなりますから、一本早い電車で御坊に到着すべく、30分前倒しで自宅を出ました。
早朝は、紀州路快速も天王寺駅は、上の阪和線ホームから出ます。早い分、土曜出勤の皆さんも通学の高校生も少なく、結構空いた電車でした。

8:30 御坊駅到着。
先ずは正面タクシー乗り場の一角で一服。
御坊の街は全く分かりませんが、駅前だけは慣れたものですw トイレも店も分かりますから。
そして、前回ランチで30分のタイムロスしたのを解消すべく、駅前のローソンでおにぎりなどを買い込み、いざ出発。8:40。

▪️御坊駅前〜塩屋王子

御坊駅前を出て向かって左手、JRに並行する道を東へワンブロック進みます。右手に有る湯川中学校の角を右折。南へ向かいます。

前回(1周目)は道成寺スタートで海士王子を経由したので、そちらから来る場合はJR沿いの細道を出て踏切を渡った所がこの交差点という事で、交差点は直進となります。ご参考まで。
中学校の先で道がぐっと細くなり、集落の中の細い道となります。
その先の突き当たりは右へ。直ぐの細道へ左折です。

立派なお寺の脇を通過した先、広い県道26号に出ます。直進なので、無理せず歩行者用ボタンを押して渡って下さい。再び細い路地の先、五差路に出ます。ココは一番左手へ進みます。

田んぼを挟んで左手に並行する県道を見ながら、朝日が眩しい東へ進みます。数分行くと、土手に突き当たります。道標に有る通り、階段で土手上の道へ上がり、左手の大きい橋を渡ります。

この野口新橋、歩道は北側のみなので、面倒でも二段階右折で行きましょう。
ここで午前9時(駅から15分から20分)。
因みに左手に有るモニュメント、馬じゃ無く龍らしいですw


川幅広い日高川、雄大な景色です。

渡った先は右手(南)へ進むので、再び二段階右折。土手上の道を真っ直ぐ行きます。

ずーっと向こうの方は日高港、そして海が見えますが、熊野古道はその前に斜め左に見える小高い山へ向けて進む事になります。
さて。
そうこうしてると、土手の道は前方草むらに阻まれて突き当たります。ココは左手の田んぼ脇の畦道へ下りて進みます。その先、ビニールハウス手前で左手の住宅街へ上がり、集落の中の道へ突き当たるので右折(南)です。

昨年、1回目の時は2月だったので、道端には、ちょうど梅の花が咲いていましたが、まだ1月、蕾でしたよ。あ、でも膨らんでたので、もう少しすると先始めるかな。

道沿いのお宅の椿は綺麗に咲いてました。

そうそう。ここ数日は寒さ厳しかったので裏起毛など重ね着して防寒バッチリの服装でしたが、この辺までくると、汗じっとり。古道歩きはホンマに服装が難しいです。

無人の農産物販売ボックスを横目に、暫く真っ直ぐ南下すると(57)焼芝王子跡。
集落の集会所の脇に静かに有るので見落とさないようにw 午前9:30。

他もそうですが、何故か御坊市内は和歌山県統一(の筈の)緑色の案内板が無いので見落としそうになるんですよね。それが後で失敗になるんですが。。。


さて、再び南下。坂を下ると左手からのカーブする道に合流、そのまま南下します。

集落が無くなり、向かう先に生コン基地が見えたら注意ポイント。橋を渡って交差点。道を渡ると、右前に見える急な坂へ向かいます。

坂を上がったら古い集落の中のウネウネ細道になるので、開発の際、山を切り拓いた為にこういうルートになるんでしょうね。昔はウネウネと山を登ったんでしょう。ひと山越えて反対側へ抜けると、河南中学校脇に出ます。ココは左折し、中学校横の坂を上がります。

写真を見ると分かるように、日が差して気温も上がり汗だく。坂を上がった所でフリースを脱ぎました。午前9:50。(御坊駅から1時間10分)
二つ目の山を越え、坂を下ると次は右折です。
あれ?っと少し不安になるかも?新興住宅地の道ですから。でもココで合っていますw

三つ目の山ですね。坂を上がり切って向こうに海が見えたら、地区の倉庫?コンテナの小屋の角を左折、住宅街裏の畦道へ入ります。

手前の道標の通り、分岐を右に取って坂を下れば、昔ながらの集落が向こうに見えてきます。


一本目の道を通過して集落の中のへ入り、突き当たりを左折。細道を出た先が(58)塩屋王子。午前10:05。

長い長い石段を登ったら境内です。小さなベンチも有るので、ココで小休止。ココまで小さいながらも三つの山を越えて来たので、水分補給。汗を拭き、トイレも済ませました。

▪️塩屋王子〜叶王子

午前9:20歩き再開。
ふと見ると水洗トイレの脇に自動車用スロープが有ったので、コチラを下りました。神社を回り込むように進む方向が南です。
「おはよーございまーす!」元気に挨拶してくれる子供達に返事して、小さな橋を渡り、国道425号線の信号を渡り、直進。暫く、国道42号線の一つ裏手、集落の中の旧道を南下します。

右へカーブし、旧道が国道に合流する手前、道標に従い左折、細い登り坂を取ります。
急坂を登り切ったら正面に案内板が見えてきます。ふとその右側を見ると。。。

「海だぁーーー!」
初めてじゃ無いけど、やっぱりココに来ると声が出てしまいます。天気も良く、真っ青な太平洋が出迎えてくれました。やはりこの区間は、快晴の日に歩くべきですね。
声にビックリして反応した農家のご夫婦に会釈(笑)して、進みます。もうしょっちゅう海をチラ見ですよ。古道は国道より少し高い所なので余計に眺めが良いです。
小さなお堂の先で坂を下ってガソリンスタンド前で42号線に合流します。
ココからは、国道歩きと集落内の旧道を交互に歩く事になるので、クルマに充分注意しながら歩きましょう。

国道に出て2分。古道は右手に分かれ、集落の中を進みます。

一応角の工場の看板、右下に「熊野古道→」と書いてくれてます。

子供が描いたイラストにニッコリしながら行くと、清姫草履塚の看板の所で左手へ進むと、その塚が道端にひっそり有ります。
草履塚の先、坂を下ると42号線に合流。美しい入江が見えます。

入り江の先に有るのが、魚の直売と魚料理の食堂もやってる、はし長。前回はココで早めのランチを食べたのでタイムロスしちゃいました。あまりこの区間、美味しく味わえる店が無いので、初めての人は是非立ち寄ってほしい店ではあります。
今回は涙を飲んでスルーするぅ。

店の先、坂を上がって左カーブを曲がった所で集落道第二ピリオド!右へ取ります。

この木何の木みたいな大きく茂る木の先で42号線に合流。ふと道の向こうのハウスを見たら、綺麗な花が見えました。この辺り、温暖の気候を利用してお花の栽培をする農家も結構多いエリアです。

そんな写真を撮って前を見たら直ぐ第三ピリオド。旅館の裏へ向かう道が古道です。午前11:20。

7、8分進むと和歌山工業高専がドーンと出てきます。その先、綺麗な建物は地域の小学校です。

小学校の先には、みんな大好き明和電機w
(分かる奴だけ分かればいい)


この辺に来て、塩屋王子からノンストップで歩いてたので、何処か休憩したい気持ちで黙々と歩いて疲れてました。そんな頃、出てきたのが清姫の腰掛石。

いや、めり込んでまっせw どんだけケツ重かってんなww  そんなことを思いながら、写真だけ撮って進みました。午前11:45。

次は国道に合流して直ぐ、第四ピリオド。右手に2本分かれてますが真ん中2本目が古道です。

と。ココまで来て失敗に気付きました。
(59)上野王子をスルーしていましたっ。。。
実は高専の先、小学校のグラウンド脇に道標が有って写真も撮ってたのに、距離を慎重に測るのを忘れてました。疲労からのうっかり。

明和電機にはしゃいでる場合じゃ有りませんでした。。。とはいえ、疲労から戻る気力も無く、時計を見たら昼前、先ずは座って飯を食える場所の方が先決。って事で、上野王子だけゴメンちゃいです。

集落の道が下りに掛かった所で村のスピーカーから音楽が。お昼だ。古道が突き当たって海沿いの道に左折した先、小さな漁港の堤防脇に小さな段差を見つけまして、そこに腰掛けてランチを摂る事にしました。ランチといっても、おにぎり2個ですけどね。
やはり1時間50分ノンストップはキツい。
皆さんも最低1時間ごとに休憩した方が良いですよ。体力はもちろん、脳みそも疲れますから。

さぁ。取り敢えず補給完了。歩き再開。
この先、直ぐに国道合流です。
南国ぽい!そして御坊市から印南町突入。

ココからの42号線沿い、道の左も右もご注意を。交通量多い割に歩道が狭いです。そして、この先、第五ピリオド集落道は左手なので国道横断が必要ですが、横断歩道が有りません。見通し良い所で充分注意して渡りましょう。

ココの旧道は区間も短く、すぐ国道に合流します。南国ぽい!

国道の大きな切り通しの坂を上がり切って、右手にJAの直売所を見たら、左手鋭角に曲がる細い坂が有ります。ココを上がってください。

急坂を上がった右手向こうに森が見えます。ココが次の王子です。

(60)津井(叶)王子。叶王子と呼ぶ通り、境内には1枚300円で書いて吊るせる絵馬が有りますが、現在はお休みしてるようです。前回自分も一枚書いて吊るしました。
ココで一服。汗も拭いて小休止です。12:40。

▪️叶王子〜岩代王子

ここまでの区間、王子の距離も長く単調で大変てすが、この先は小刻みに王子が有るので楽しいです。景色も変わりますし。
さて、叶王子の直ぐ外、この絶景。

ココに家を建てたらエエなぁー。と思いつつ、台風シーズンは大変やろね(苦笑)。この高さが有れば津波も安心かな??

さて、急坂を下り国道を渡れば印南漁港。結構規模が大きいです。港の片隅には小さな公園とトイレも有ります。はい、オシッコしましたw

かつお節発祥地という割に、大きな土産物屋は見当たりませんでした。
さて古道は、漁港南端の橋を渡った所を左折、直ぐ右手の急坂を登る小道です。途中のお地蔵様が目印。

ひと山越えたらすぐ国道に合流しますが、要は国道を通す際に山を削って真っ直ぐ貫いた事がよく分かるスポットです。

国道に合流してすぐ、登坂車線の看板脇の細い坂を登って下さい。この先に有るのが(61)斑鳩王子

高台に有るので、どこを切り取っても画になります。祠正面にも鳥居が有り、こちらは急な階段を下りれば国道に出られます。
この先すぐ、右手にファミマが有ります。
ココで休憩するならアレですが、何も用が無いなら、国道に沿うように走る細い道へガードレール手前で移って下さい。

勿論、ファミマに寄っても、次の信号から左折して向かう道へ合流は出来ます。

この、信号の無い広い交差点を右折して目の前の森の方へ入ります。この森が(62)切目王子
斑鳩王子と目と鼻の先なんですけどねw


切目王子を出た所、切り通しの道が雰囲気有りますよ。

細い坂を下ると切目の集落の中を通り、風情ある橋を渡れ。。。ない!

なんと。橋の架け替え工事の真っ最中。直進すれば、JR切目駅への近道ですが、仕方なく42号線へ迂回します。
古道は駅直下の地下道を通ります。

抜けたら左手の道へ。暫く進むと右手の急坂へ。

次の王子、「足の宮さん」の別名が有ります。足の守り神が激坂の上に有るという、足が悪い人には納得いかない参道なんですね(苦笑)。
新たに作られた切り通しを横切りさらに登ります!

一気に数百m上がるので、振り向けば絶景!
そして頂上に(63)切目中山王子が有ります。午後2:15。


さぁ、上がれば気持ち良く下り坂。と思うでしょ。ココからの道が個人的に、熊野古道の中で3本の指に入る嫌いな道。海を離れた山の中の谷道を黙々と下る地味な暗い山かげの道なんです。
前回も、ホンマに合ってるのか不安になって、実質20分程度なのに数時間黙々と歩いた気になりました。
その地味な谷道を抜けたら、絶景が広がりますから我慢我慢。

JR紀勢線、国道42号線を見下ろす高台に古道が有るので暫くは、太平洋と遠くに白浜のホテル群を見ながら、お花のハウスの前を歩きます。


そして国道に合流、向こう側に 結びの松記念碑を見たら、その先、谷を渡る区間で歩道を下に下ります。

右折して国道を潜ったら、直ぐ右折。JRの踏切を渡ったら波の音が!(64)岩代王子はすぐそこ!午後3:20。

▪️岩代王子〜南部駅

神様(祠)が真っ直ぐ海を眺めるように鳥居は立っています。気持ち良い景色です。
お?踏切が鳴ってる。

絶好のタイミングでオーシャンアロー車輌の「くろしお」が撮れました。
王子の直ぐそばに岩代駅が有ります。

駅前の道をそのまま南へ進みます。前回は、県のガイド通り右折して、梅畑へ上がる広い農道を上がりましたが、今回は昔ながらの古道を辿ります。

一本目の広い角を左折、田んぼの前の道を東へ進み、集落の集会所正面、田んぼの中を貫く道へ右折します。

正面の小高い丘が梅畑です。
道は一旦左折して集落の中を進みます。

足元にお地蔵様がいる2本の大木の手前を右折、そのまま右手の細い道を梅畑の中を上がります。

梅畑を抜け、木のトンネルを出たら農道と合流。左折して、ゴミ処理場横を歩いてゆきます。
急な坂を下り、国道合流の直ぐ手前を右折する細い道が古道です。

坂を下ったら左手を取り、畦道へ。畦道の先は道じゃ無い道w 熊野古道ならではの木々の隙間を抜けて丘を越えます。

そこを抜ければ細い農道を梅畑の間をひたすら海方向へ下ります。途中、3軒の民家脇を通過したら、程なくJR下をくぐる地下道。地下道からもう砂いっぱいです。そして波音が響いてきます。

前回は朝イチに訪れましたが、やっぱり西向きのビーチは夕方が一番ですね。暫く、海を眺めていました。来て良かったシリーズ第二弾!

もっと日没間際を狙いたい所ですが、ココから南部の町へ出るまでが、灯り無い山道を通るのを考えたら、この時間がベストでした。

(65)千里王子。午後4:05。

お社の前にはズラッと貝殻が並べられています。

さぁ、あとは南部の町を目指します。
王子隣接の観音様の脇、左手の地道を取ります。
西陽で赤いですねぇ。

JRの線路の間の道を上がると梅畑のど真ん中。
やはり花は蕾です。
畦道を上がると広いアスファルトの道に出ます。左折。暫く行くと、運送屋さんの前に出ます。
大型トラックが停車してる先、ラブホテルの看板の脇、正面を入る細い道、これが古道です。そして、ラブホの進入路w
左にラブホの入口を見ながら正面のお地蔵様に手を合わせ、我々は右へ進みましょう。

夕暮れの小道を下ると、気持ち良い木のトンネル区間。命名「トトロトンネル」w

そこを抜けたら、眼下に南部の町を見下ろせる梅畑。なんだか観光課が喜びそうなアングルです。
坂を下り切ると、集落の道に突き当たるので、ココは右折。JRを潜り、その先、国道の下を潜ったら細いスロープで国道の歩道へ上がります。

直売所併設の巨大な加工場「梅干館」脇を通り(いや、立ち寄っても良いんですけど日没近くてスルーしたです)南部大橋で南部川を渡ります。
素晴らしい夕日タイム!

絵はがきみたいw

さて、橋を渡ったら直ぐ左折です。
小さい橋も渡ります。
その先、梅干工場の角を右折です。

道なりに進むと左手に渋い古民家が。その先が広い交差点です。

この国道424号線の交差点を渡ったら左手、何やら朽ちた巨木が見える細道を取ります。
このイチョウの巨木、お地蔵様の脇に有りました。

その先、緩やかにカーブを曲がると正面に鳥居!
今日のラスト王子です。

(66)三鍋王子。午後5:18。

前回、道を一本間違えて訪ねられなかった三鍋王子!やっと今回お参り出来ました。


さてと。あとは帰るのみ。
乗換アプリで検索したら、次の電車は17:38発のくろしお!慌てて駅へと急ぎました。

昨年3月、訪れた直後に駅員不在の無人駅化してしまった南部駅は静かです。周辺には、前回訪ねた魚の美味しい居酒屋さん、ほか弁屋さん、パン屋さんくらい。コンビニも海沿い、国道にしか無いという。仕方なく、自販機でミルクティーを買って、くろしおに乗りました。

さて、その南部駅。
前回も撮った、地元子供達の「梅のたねアート」がホーム壁面に飾られています。

そして待合室外には、こんなイラストが。

調べたら、数年前のアートイベントで直筆で描かれたプロの方の作品だそうです。訪れた際は、是非ゆっくりご覧下さい。

さて。
ホームに滑り込んできた「くろしお」。岩代駅前で撮ったオーシャンアローが戻ってきたようです。発車数分、先程訪れた千里王子の浜を通過した際、美しい夕暮れの海が眺められました。本当に素敵な1日が過ごせました。脚は痛いけどw

なんとか距離を稼いで南部まで到達しました。
次は田辺へ。そして、中辺路です。
今度はいつ頃行けますやら。
2周目の旅は大変な長丁場になりそう。
気長にいきましょうかね。

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