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台日歴史紀行 「勝利星村」屏東にあった奪われた日本陸軍の官舎跡地が再開発されていました


リノベーションされた官舎はお店として貸し出されてる!

 日本が台湾を統治していた時代、1920年(大正9年)大日本帝国の南進基地のひとつとして「屏東飛行場」が作られました。1927年(昭和2年)には日本陸軍飛行第八連隊が屏東県に駐屯を開始しました。そこで多くの官舎が必要になり、数カ所に分けて官舎群が屏東に作られていました。


1940年(昭和15年)頃の屏東の地図
純然たる日本家屋ではないのが屏東の特徴

 1945年の敗戦により官舎は国民党に接収され多くの大陸から渡ってきた国民党幹部がこの地区に住むようになりました。大陸から来た国民党軍が住む町を「眷村(けんそん)」と呼びますが、特にこの地区は星を付けた将校が多く住んでいた事から、2018年に保存計画が計画された際に、「星村」と名付けたようです。https://www.cultural.pthg.gov.tw/vipzone_jp/Default.aspx

現在の案内地図 復元した町の大きさでは台湾で一番広い
憩いの場としても 観光客も増え始めている

 「眷村」は、1949年以降台湾のあちこちに出来ましたが、外省人の住むエリアとして台湾では特殊な文化を形成していました。私は個人的に「眷村」は好きではありません。それが、現代になって日本の時代を色濃く取り戻して復活させてくれています。もちろん国民党時代の歴史的背景もしっかり演出していますので、勉強になります。

復興計画が始まる前までは廃墟だった 国民党の名残も、、、

 台湾に新しくできた「台湾に残された日本の足跡」のひとつとしてぜひ高雄から少し足を伸ばして訪問してください。リノベーションされた官舎は、本屋さんやレストラン、お土産屋さん、イベントスペースとして文化利用されています。多くの観光客も訪れていてとても楽しめると思います。


まずは「将軍の家」案内センターに行くと日本語のパンフや昔の資料なども見られる


 

なにやら怪しい日本語の看板(笑)
和風を一生懸命演出 素直に感謝
若者たちが新しいビジネスをはじめる拠点になっている!
整備されるまでは廃屋と雑草で覆われていた
それらの廃屋を近年 立て直して新しい地方創生の拠点に変えている
綺麗に整備された日本官舎跡
国民党の将軍が使った家も「XXX将軍」の家として紹介している
日本統治時期から国民政府時期の村の記録(将軍の家の中にあります)
夜のライトアップも綺麗 手前は当時からそのままも防空壕
素敵な観光地として、地方創生を成功させている

 一点だけ無理なリクエストを言えば、当時の歴史的背景や日本の人物や物語が分かるようになると、もっと日本人にとって大事な場所になるような気がしました。でも、台湾の皆さんありがとうです。すみませんm(__)m!(笑)

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