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寒 暖 乾 湿

最初は、音楽の話です。
 
乾(ドライ)か、湿(ウエット)か? これは、あくまでも私的な感覚ですが、ロックで言えば、DEEP PURPLEはドライで、LED ZEPPELINはウエット。歌謡曲なら、松田聖子はドライで、中森明菜はウエット。
 
そして、音を再現するアンプにも、寒色系(クール)と、暖色系(ホット)があるように思う。こちらも個人的な見解ですが、名機のアキュフェーズをはじめ、ほとんどのアンプが暖色系だと思う。最も温かみのあるの真空管は、その最たるものだ。
 
一方、寒色系のアンプは圧倒的に少なくて、希少なその一つが名門ラックスマンの507シリーズ。アンプはオーディオの心臓(ハート)ともいえるのか、寒暖の印象はスピーカーを変えても変わらない。
 
これは写真や絵画も当てはまるが、文学も同様に当てはまるのではないか? それを理性で感じるのか、感性で感じるのかわからないが、三島由紀夫はドライでクール、中上健次はウエットでホット、村上春樹はドライで中間色か…。
 
「音色」という言葉を辞職で引くと、「楽器、人声などの発生体によって異なる音の色あい」とある。
 
この色あいとは色相のことで、寒色、暖色だけでなく、それ以外の中間色を含めて、無数の色がある。自分が感じ取れないだけで、それぞれの個性や本質は規定できないほどに多様であるのだろう。

中古で1万円ほどだった、SOUND WARRIORの真空管アンプ。
命のように火が灯っている。


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