インドで困っても己を突き通す
南インドのチェンナイからムンバイへの移動で寝台列車に乗ろうとしたがチケットが買えなかった。ネットで事前に調べて駅の窓口に並んだが、日本人のようにインド人が真面目に並ぶはずもなく横入りの群集により列から押し出された。それでも群衆をかき分け窓口にたどり着いたが全く言葉が通じない。もたもたしていると群衆に押されて窓口はあっという間にまた遠くなった。
今日は諦めよう。チャイでも飲んで忘れようと駅の構内を歩いていると、旅行者向けの窓口があった。人っ子一人いない寂れた窓口。そーっと入るとすんなりと案内をしてくれた。しかし発券にはパスポートのカラーコピーが必要だという。もちろん持っていない。コピー機がどこにあるのか聞いても知らないと言われる。日本のようにそこらじゅうにコンビニがありコピーを取れる環境ではない。街を歩きコピー機を探したが全くなかった。
もう一度寂れた窓口に行くと日本人の女性が3人いた。手にはパスポートのコピーを持っている。やった!どこでできるか聞くっきゃない!と思った瞬間、一人の日本人が話しかけてきた。
「日本人ですか?」
その瞬間、瞬時に僕の口から出た言葉は
「コップンカッ!」
だった。僕は自分と同じ属性と親しくなるのが
苦手だ。ゲイだからゲイのコミュニティに属したり、デザイナーだからといって同業者と仕事以上の関係には中々なれない。LGBTQ +に属しているかと聞かれたら眉をひそめるそんな面倒くさい人間だ。
インドで困っても同じである。むしろインド人が多い街では日本人は目立ち、余計に同じ属性を感じて自分から離れていった。その数分後にコピー機のある店を見つけて一人でムンバイへ行った。
Podcast | 藤田哲平のアラオネ
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