みっちー@tanakamichitaro

プロテスタントのクリスチャンです。音楽はジャズ、セシル・テイラー、バッハ『平均律クラヴ…

みっちー@tanakamichitaro

プロテスタントのクリスチャンです。音楽はジャズ、セシル・テイラー、バッハ『平均律クラヴィーア』『ゴルドベルク変奏曲』、ベートーヴェン『月光』『熱情』、山下洋輔、セロニアス・モンク、ビル・エヴァンスが好きです。クラシックピアノ演奏者はグレン・グールド、リヒテルがいいかも。

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ノヴェンバー・ステップス

武満徹さんが作曲したオーケストラに尺八と琵琶がでてくるノヴェンバー・ステップス という曲を聴いた。音と沈黙が同じ重みで測られているような今まで聴いたことのない ような前衛的な曲であった。高い緊張感をこちらの聴衆にここまで強いられる曲も珍し いのではなかろうか。自然の竹藪にすーっと風が入ってくるような音や尺八のかすんだ音までもみごとに表現しているので腰を抜かしておどろいた。 油断していると次にどんな音が聴こえてくるかわからないワクワクドキドキ感がたっぷりと曲のなかに濃密

    • ユナイデット・オブ・ザ・シー

      ホテルにとまった 簡素なホテルだ 名前はカタカナでユナイデット・オブ・ザ・シー 窓からは大きな海が見える 一面の青だ 私は昨日「あなたはカリスマね」と言われた しかし、私はカリスマの意味を知らなかった どんな言葉なのだろう 言葉には極めて疎いのだ 昔の恩師が須賀敦子みたいなエッセイを書きたいと言っていた 詩のようで直線なロジカルな詩を書く人らしい 恩師にはまた吉行淳之介を読むようにいわれた こういうのはきっと同じ静岡生まれがみすかされてたのだろう ごきげん

      • アイドルをプロデュース

        漱石というアイドルを私はプロデュースする 彼女は一流の小説家だった 溢れんばかりの若さが輝く17歳 誰もが彼女の虜だった 筆圧の重みと同じだけの眼光の重み つらい、きついの弱音も吐かずに 踊りを振り付けまで完璧に覚えていった キャッチフレーズは永遠の17歳 小説を書くことが彼女の趣味だった シナリオもかけちゃうマルチタレント そう、ソレが漱石だった

        • テオ・アンゲロプロス監督作品にハマる

          最近、図書館でDVD作品を借りる機会が多くなった。 なかでもギリシャの巨匠テオ・アンゲロプロス作品を借りて家で観ることがおおい。 テオ・アンゲロプロス監督作品にはきまりがある。 それはワンシーンワンカットの長まわしを多用することである。 時間の流れがものすごく遅いのだ。 だから、現代人にとっては苦痛な時間を強いられるかもしれない。 昔のテオ・アンゲロプロスのインタビューをYouTubehttps://youtu.be/1yUpPCmHGus?si=IkhHwuzk

        ノヴェンバー・ステップス

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          とことんハマろう

          ハマることで世界が見えてくる。これは堀江貴文著の『やりきる力』に書かれた言葉だ。

          『シェラ・デ・コブレの幽霊』

          建築家と心霊調査員のふたつの顔をもつネルソン・オライオンのもとに亡くなった母親から電話がくるという謎の依頼が舞い込む。ヴィヴィアという資産家の妻からの依頼である。調査のため、ヴィヴィアとともにヴィヴィアの母親の眠る納骨堂にいくと棺は開き、そばには古いダイヤル式の電話おいてあった。その時、めちゃくちゃ恐ろしい女の幽霊が現れてそのショックのあまりヴィヴィアは気絶してしまうのである。その後、資産家の家に運ばれて、家のなかで目覚めたヴィヴィアは家の壁に教会の絵が飾られていることに気が

          『シェラ・デ・コブレの幽霊』

          ぶつぶつ唱える言葉の学び

          私は新しい言語を学ぶ際には、口でひたすらぶつぶつ唱えるようにしている。これにはコツがあって毎日、継続して同じ文法書をはじめから唱えることがコツである。発音や変化表などはからだで覚えてしまおうという魂胆である。古典ギリシア語やラテン語などの古典語は身につくまでに10年スパンで時間がかかるから注意しなくてはならない。CDががついている言語の語学書は一日に10課くらいまでぶつぶつ唱えて必要な単語と文法事項はおぼえてしまう。毎日欠かさず繰り返すので忘れる心配がないのでがんがん進めてい

          ぶつぶつ唱える言葉の学び

          古典ギリシア語とルーマニア語と

          最近、古典ギリシア語とルーマニア語を学びはじめました。どちらもCDがある教材でわかりやすくて重宝しています。言語を学ぶと元気になるのは気のせいでしょうか?坂口安吾の『勉強記』にもサンスクリット語を学ぶ主人公が登場して大活躍します。ルーマニア語は済東鉄腸さんが書いた『千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話』を読んでルーマニア語の虜になりました。済東鉄腸さんとはFacebookでお友達にもなりましたね。いまはバチカン

          古典ギリシア語とルーマニア語と

          エセーを読んで感じたこと

          入院中にモンテーニュの『エセー』全6冊を読んで感じたことはモンテーニュが現代に甦ったら名ブロガーだなあと思いました。引用の仕方も抜群でラテン語にひいでておりなんでも器用にこなせるあたりがブログを書くうえで重要なことだと思いました。

          エセーを読んで感じたこと

          ドストエフスキーについて

           私はドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』を中学生から高校生にかけて読了した思い出があるが、内容がかなりおぼろげなため今、もう一度精読している。すると不思議なものでドストエフスキーの他の作品も読みたくなり、『悪霊』も読み込んでいる。ドストエフスキーはロシアの作家であるが世界文学を見渡してみると評価が高い作家でもある。しかし、ドストエフスキーが好きな人々は同じロシアの作家であるトルストイを敬遠する傾向があるらしい。なんとも不可思議なことである。私は両方とも読むことができるの

          ドストエフスキーについて

          ニコス・カザンザキスの『キリストはふたたび十字架に』を読んでいて思いついたことなど

          現代ギリシャの作家にニコス・カザンザキスという作家がいる。この作家は映画化された『その男、ゾルバ』の原作者でも有名な作家であり、1883年、トルコの支配下にあったクレタ島イラクリオンに生まれ、アテネ大学法学部を卒業後、1906年に小説『蛇と百合』で小説家としてのスタートを切る。小説や戯曲の執筆とともに、哲学書の翻訳を手掛け、1912年には志願兵としてバルカン戦争に従軍、炭鉱開発やヴェ二ゼロス政権のコーカサス・ギリシャ人帰還事業、戦後はソフリス政権の無任所大臣やユネスコの文学部

          ニコス・カザンザキスの『キリストはふたたび十字架に』を読んでいて思いついたことなど

          プログレッシブ・ロックのアルバム『恐怖の頭脳改革』について

           エマーソン・レイク&パーマー手がけるアルバム『恐怖の頭脳改革』は私が最も強いアルバムであろうと思っている。 とりあえずメンバー紹介をすると。  リードギター、グレグ・レイク。 オルガン、ピアノ、キース・エマーソン。 ドラムス、カール・パーマー。 作詞、ピート・シンフィールド。 となっている。  既成のロックの概念を軽々と越えるようなサウンドにこのアルバムはなっている。彼らの音楽は古典から現代音楽までカバーされ、クラシックやジャズ、ロックのジャンルを超越している。  60年代

          プログレッシブ・ロックのアルバム『恐怖の頭脳改革』について

          クリーピーナッツについて

          日本を代表するヒップホップアーティストの一つである。 歌詞が哲学で私は大好きである。毎日聴いている。 「のびしろ」や「よふかしのうた」が大好きな曲である。 最近、Blu-rayプレイヤーを買ったので、横浜アリーナのLIVEが 収録されているBlu-rayで観ているがRー指定さんの熱量がはんぱない。 いつか生でLIVEにいってみたいアーティストである。 読者のみなさんもクリーピーナッツが好きな人がいるはずである。 いたらコメントやいいねをよろしくお願いします。

          クリーピーナッツについて

          音楽について

          ピンクフロイドはプログレッシヴロックを見つけ出したバンドのひとつである。独特な世界観(しかもかなりクセがつよい)があり、私が大好きなバンドである。 「狂気」(The Dark Side of the Moon)や「神秘」(A Saucerful Of Secrets)、「おせっかい」(Meddle)や「原子心母」(Atom Heart Mother)などのコンセプトアルバムがある。 プログレッシヴ・ロックとは何かというと Wikipediaによれば、 「プログレッシブ」とは、

          映画について

           アンドレイ・タルコフスキーとゴダールの映画をよく観るようになった。『ノスタルジア』(タルコフスキー監督)や『気狂いピエロ』(ゴダール監督)などだ。  私はタルコフスキー監督の日記をよく読むのだが、「映像の詩人」と言われるように日記も詩的で映像的である。『タルコフスキー日記』にはドストエフスキーの『未成年』のことが書かれており、映画化したいらしい記述があった。タルコフスキー監督の作品は水の描写が多い。かなり唐突にあらわれるが、それがとても美しくなっている。  ゴダール監督の映

          多言語学習の鬼

           最近、語学学習にはまっている。現代ギリシア語、コイネーギリシア語、古典ギリシア語の勉強が面白くて仕方がない。図書館で『その男ゾルバ』という映画のDVDを観始めたらギリシアに行きたい(いつかは)気持ちが芽生えてそれがギリシア語学習のモチベーションになっている。ほかにもアテネ大学法学部を出たテオ・アンゲロプロス監督の映画『旅芸人の記録』も観ごたえがあって232分の超大作だが一気にひきこまれた。レジスタンス政権下のギリシアに1939年から1952年の間の物語で19世紀の田園演劇『