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情報が知識となるまで

自分は知識を活用できるようにまとめられる・その手助けをするツールを作っています。

ツールにできること・必要な機能を考えた時に大きく次の3つに分けることができると考えました。

・情報を集める
・情報を知識にする
・知識を活用できる状態で保存する

とは言ったものの、活用できるようにするまでにツールにできること・必要な機能がまだまだ分かっていないといった状況です。

今回はそれらを探すきっかけとして、3つの中で2つ目の「情報を知識にする」部分について掘り下げていきたいと思います。

知識獲得

知識がどのように得られるのか、について調べてみました。

ウィキペディアでは、

(現代の心理学的に言うと)知識獲得には、知覚、記憶、経験、コミュニケーション、連想、推論といった複雑な認識過程が関係する

と複数の複雑な過程があると述べられています。また、
情報処理学会IS研究会編:ISBOK, ISディジタル辞典 第二版, 情報処理学会 (2019). https://ipsj-is.jp/isdic/1071/
では、

知識獲得とは,学習を含めた諸活動を通じて多様な事実・出来事に遭遇し,それを契機として自分にとって新たな知識の存在に気づき,自己内の知識体系を参照しながら自分なりに理解しその新知識を自己内部に取り込む一連の処理のことである。

とされています。さらに

自己の内部の未整理の知識を自己考察(思索)により整理体系化する処理(内的かつ能動的知識獲得)の場合は,内部的に新知識を獲得(発見)することもあり得る。

とあり、外部からの情報がなくとも、既に持っている情報から新しい知識を得ることも考えられます。

他にも、整理(取捨選択)、自分のなりに解釈関連付けるなど様々な過程があります。

扱われる学問によって表現や定義などが違うので、これだと言えるまとめ方はできていませんが、同じような意味・考え方で表現されていると思いました。

DIKWモデル

DIKWモデルとは、情報科学および知識管理で広く使用されているモデルまたは構造のことで、DIKWはデータ(Data)、情報(Information)、知識(Knowledge)、知恵(Wisdom)それぞれの頭文字をとっています。

ここでの知識の定義として、

何らかの方法で処理、整理(組織化)、構造化された情報、または適用、実行された情報

と示されています。

つまりは、情報を処理、整理、構造化したり、物事に当てはめたり、利用できる形にしたりすることで、知識となるようです。

SECIモデル

SECIモデルとは、「個人の知識を組織的に共有し、より高次の知識を生み出す」ということを主眼に置いたナレッジマネジメントにおけるフレームワークで、SECIは共同化(Socialization)、表出化(Externalization)、結合化(Combination)、内面化(Internalization)といった各プロセスの頭文字をとっています。

ここで、結合化の説明として、

洗い出された形式知を組み合わせ、それを基に新たな知識を創造すること

と示されています。

形式知とは文章や図表などで、説明、表現することが可能な知識のことです。するとSECIモデルにおいては、既にある知識(形式知)を組み合わせることで新しい知識を得ることができると考えられているようです。

まとめてみると

今回は情報から知識になるまでについて考えたいので、その部分に絞ってそれぞれの考え方を洗い出すと

・自分なりに理解し、内部に取り込む
・持っている情報と関連付けて、それらの関係について理解する
・整理(取捨選択)
・自分の言葉で解釈
・過去の情報とつなぎ合わせる
・体系化する
・物事に当てはめる・利用できる形にする
・組み合わせる

といったところです。これをまとめると

情報・知識について
思考・理解し、体系化(整理、構造化、関連付け、組み合わせなどを含む)することで得られる

となるのかな?と思います。

最後に

情報から知識となるまでの過程について考えてみました。最後にまとめたものを見てみると、すごく当たり前のことのような気がしてます笑

また、自分の考えていることがどういった分野に属するのか?など、まだまだ考えるべき点があると感じました。

今後の開発に向けて、このことを参考にしながら、求められる機能について考えていきます。

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