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会社設立 3年目の目標

OH MY GOD合同会社」という会社の代表をやっております。ひとりでひっそりと経営している会社ですが、今年の2月から3期目に入りました。
これまで高い目標やビジョンとかミッションは特になく、受託のお仕事と自社サービスの開発をコツコツとやってきました。3年目なのでもう少しちゃんと会社経営をやるために(最初からやるべし)、自分の会社が今後やるべきことを考えたのでnoteにまとめました。

「起業3年目までの教科書」を読んだ

「3年目なのでもう少しちゃんと会社経営をやろう」と決断し、経営の本を色々と読みました。その中で「起業3年目までの教科書」は最高に勉強になりました。

この本の著者の株式会社Trys(旧 株式会社トライフォート) CEO 大竹慎太郎さんはこの本の中で「キャッシュエンジン経営」という経営をオススメしています。これが結構いまの自分に刺さりました。

キャッシュエンジン経営とは、キャッシュを確実に稼ぎ、事業を延々と継続するための原資となるエンジン(事業継続の原動力)をあらかじめもって起業する経営手法のことである。
重要なのは、とにかく日銭を稼ぐモデルを確立することである。
インターネットのベンチャー企業の多くが、うまく事業を離陸させることができずに失敗してしまったのはこの部分を疎かにしたことが大きい。
そもそも最先端のビジネスモデルに賭けるというのは、かなりの確立の低い賭けと言えるだろう。もちろん資金が潤沢にあってそして運が良ければ、労せずして儲けられるようになるかもしれない。その事実に賭けている起業家本人は、チャンスは十分だと考えているから実行に移しているのだろう、でもマクロ的な視点でみれば、そんな確立はかなり低い。ハイリスクな博打のようなものだ。

自分の場合、受託開発(事業継続の原動力)をしつつ自社サービスの開発(新たなチャレンジ事業)も並行しているので、この本に書かれているキャッシュエンジン経営に近い感じで2年間やってきました。最終的には自社のサービス開発だけで経営できるのがベストですが、サービスの成長には時間がかかり、リリースして一足飛びに儲かるわけではないので、今のスタイルになっていました。

個人開発をしている人のほとんどは仕事(事業継続の原動力)を継続しながら、空いた時間にサービス開発(新たなチャレンジ事業)をしていると思うので、規模感の違いはありますがこのキャッシュエンジン手法に当てはまるのではないかと思います。

VCやエンジェル投資家などから投資を受けてスケールさせていく事業(スタートアップ)は大きなリターンを目指しているのでリスクも高いです。そうではなく、地味だけど堅実にキャッシュを生み続けるキャッシュエンジンを作り続けた上で、新規事業にチャレンジする方法が、今の自分には合っているとこの本を読み学びがありました。

この本には受託開発と自社サービス開発のバランスを保ちつつ、きちんと稼ぐようなバランスを保った経営を心がける「キャッシュエンジン手法」という仕組みが詳しく言語化されており、今の自分にとってはとても勉強になる本でした。

自分がやっているのはスモールビジネス

「起業の科学」に「スタートアップは急激に成長するものである、徐々に成長するものはスモールビジネスである」と書かれていました。

これを読んで、「自分がやっているのはスモールビジネスだ」ということを意識するようになり、下記の部分を読んで再確認しました。

① 成長方法
◆ スタートアップ
スタートアップの理想的な成長曲線はキャッシュ(保有する資金)がいったん右肩下がりに落ち込んだ状態から急上昇(二次関数的、場合によっては三次関数的な角度になる)を見せるJカーブを描く。

◇ スモールビジネス
従業員を増やしたり、商品ラインナップを増やしたり、店舗を拡大したりするなどして初期の段階から線形的(一次関数的)に徐々に成長していく。そこそこリターンを着実に得ていくモデルである。
② 市場環境
◆ スタートアップ
存在するかどうかさえ確認されておらず、その全段にあたるアイデアの発見・仮説検証からはじめる必要がある。

◇ スモールビジネス
既に存在する市場をターゲットにする。
③ スケール(事業拡大)への姿勢
◆ スタートアップ
ある一定の規模を超えた瞬間に、ネットワーク効果(顧客が増えるほど顧客のメリットが増すこと)や規模の経済性が働き、一気に市場を席巻して2次曲線的に成長する道筋のこと(Facebook、Google、Airbnb、メルカリなど)。

◇スモールビジネス
既に市場があり、PMFを達成できているものに対して事業を展開するので、スケールよりもいかに採算性(ユニットエコノミクス)を高めるかが重視される。そこさえ達成できていれば生き残りをかけたスケールを行う必要なはい。
④ ステークホルダー
◆ スタートアップ
資金提供するのはVCやエンジェル投資家。VCは出資した額に対するキャピタルゲイン(株式売却益)を求めるので、一気にスケールする可能性を秘めたスタートアップしか相手にしない。

◇ スモールビジネス
資金提供するのは銀行や信用金庫などの金融機関。金融機関の多くはインカムゲイン(利息)を求めるので担保や過去の業績をベースにした堅実な収益予測を立てられるビジネスモデルしか相手にしない。

全てが「スタートアップ」と「スモールビジネス」に分けられるのではなく、またどちらが良い・悪いの話でもなく、一般的に上記のような傾向があるという内容を読んで、いま自分がやっていることが、スモールビジネスに近そうだという納得感がありました。

今はスモールビジネスかもしれないけど、また時が経って気持ちが変わればスタートアップをやっているかもしれません。

共通して大事なこと

これからもプロダクト開発を生業とするので、下記の3つを大事にします。

① いいものを作りながら
② 並行してその製品やサービスがあらかじめ売れる仕組みを組み込んでいき
③ 製品やサービスが完成したら最大限売る努力をする

「よいプロダクトを開発し、そのプロダクトを売れるものにする努力をすること」これはサービスを提供する人にとっては、とても重要なことなので忘れないように心がけようと思います。

納得感のある仕事を続ける

2021年2月1日から静岡県の牧之原市で、弊社が開発しているLINEで簡単にスタンプラリーができるサービス「ザ・スタンプラリー」を使ってもらい、デジタルスタンプラリーを実施しました。

(静岡新聞に取り上げていただきました🙌)

スタンプラリ新聞記事

- 開催期間:2月1日〜2月28日
- 参加店舗数:116店舗(スタンプ数)
- 参加人数:3,892人
- スタンプ付与数:12,548個
- 応募者数:3,510人
- LINE登録者数:+1,652人

このお仕事は、自分の中でとても納得感のあるお仕事でした。なぜ納得感があったのかを考えてみたのですが、以下の3つを達成できたからです。

① 自分がコードを書いて作ったサービスで
② お客さん・ユーザーさんから感謝され
③ お金を稼ぐことができた

今回のスタンプラリーは600円以上買い物をするとスタンプを1回押すことができ、買い物が200円割引される仕組みと、スタンプを3つ集めると、1,000円分の地域商品券がもらえる仕様がありました。地域にお金が還元される仕組みを取り入れ、多くの方に使っていただくことができました。一緒に準備をした自治体の職員の方々からも感謝の言葉をいただいたり、サービスを通じて地域貢献ができたのではないかという細やかな自負もありました。

自分自身は悲しいことに、人生を賭けて成し遂げたい大きな目標というのがないのですが、ビンゴスタンプラリーのサービスのように超ニッチで小さくはあるけれど、自分の中で納得感のある仕事を続けることを目標として、根気強くコツコツと世の中にインパクトを与えるような仕事を続けようと思っております。

自分は開発を得意とするエンジニアですが、サービス提供者としては技術以外にも色々と勉強する必要がありますよね。3年目もコツコツと頑張っていこうと思います!

引き続きよろしくお願いします!

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