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真夜中の文学同窓会

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小説の一文だけを考えて想像を膨らます断片小説の会。ほかにも超短編小説出品。
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記事一覧

#2 旅の始まり|ムーンリバー

思い出してしまった。 「ねぇ、送別会のあと、二人で夜のピクニックに行かない?」 なんでそ…

Yuki
1年前
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去年の7月13日覚えてる?

二言目にはもう別の話をしていた。 なんだったけなと思い出すのもめんどくさくて 食べること…

Yuki
1年前
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ろい

旅の途中、人生で大事なことを教えてくれそうな人にであった。 確かに生き方はまぶしかった。 …

Yuki
1年前
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ねじる。ねじるとき。ねじれば。

最後のしめ縄師が死んだとの知らせを受け私は車を走らせた。 半月ほど前に取材させてもらった…

Yuki
1年前
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白いクジラ

01|Angelus Domini熱帯夜。 家族で賑わう焼肉屋のすみっこで、 黒い服の女が独り肉を焼いて…

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Yuki
4年前
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#1 |プロローグ|Moon River

懐かしい夢を見た。 君はまだ生きていて、僕と一緒に旅をした。 もし、また君と旅ができたら…

Yuki
1年前
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映画『ブルーリバーミー』

記憶をなくした夫の観察記として有名な映画 『Drinking water my husband』のエミリー・ロイツ監督の最新作 主人公YとMは最高のパートナーであったが、それぞれの人生の目標に向かって歩みだす前に一緒に旅をすることになる。それぞれの過去を振り返りながら旅は進み、やがて大陸の果てへとたどり着く。それぞれが新しい一歩を踏み出してまもなくMは亡くなるのだが、Yは再びMと旅した道を歩きながら、大陸の果てで言えなかった「たった一言」を後悔していた。 松山の若手作家、

珈琲を飲むとき小指が立ってしまう。

今日の物語は 店員さんがフォークとお箸を言い間違えたことから始まる。 今日は休み。独りに…

Yuki
3年前
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山上の説教

久しぶりに地元の山に登った。 小学校の遠足で登って以来だから、20年ぶりか。 古い記憶を頼…

Yuki
3年前
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青春がまだ青かった頃。

『青春ってのは、たった一瞬、たった一言で色を変えてしまうんだ。』 よくいく喫茶店のマスタ…

Yuki
5年前
2

窓辺で編む女と本を読む私。

お気に入りの場所がある。 誰にも教えたくない場所が。 今日は珍しくお気に入りの席に先客が…

Yuki
5年前
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すきなひとがいること

年上のかわいいひと。 おおらかで、やさしいひと。 いいね。 と言ったら、 うん、いいね。…

Yuki
4年前
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