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働くことに悩んで生まれた、アシスタントサービス|YELL FOR

こんにちは、藤吉です。YELL FORという企業の広報・事務などをアウトソーシングできるサービスの事業責任者をしています。

日々いろんな仕事、「働くこと」に向き合っていて、働くことはお金を稼ぐだけじゃなく、自分の好きや得意と出会えたり、役割や「役に立つ」実感を得ることが困難な状況でも前へすすむ自尊心や自信を育む機会にもなる。働くことの可能性をとても感じています。

ただ一方で僕自身、働くことに悩みくすぶった期間は長く、働くことで自分を失い壊れてしまうそうになる人、チームで働くことが機能しなくて、本来の輝きを失いつつあるような会社もたくさん見てきました。

「働くこと」と向き合って生まれたYELL FORという事業。本格的にスタートし約1年たった節目に、どうしてはじめたのかを書いてみたいと思います。キャリアに関する話もあるので「仕事にもやっとしてる」という人にも読んでもらえたら嬉しいです!

はじめたきっかけ

オンラインアシスタント事業をはじめるきっかけとなったのは、2020年6月頃のこと。新型コロナウイルスによる緊急事態宣言の影響を受けて、地方・鳥取でも「働くこと」に関してこのような声を聴くことが増えてきました。

「シフトが減ってしまい、学費や生活費が苦しい」
「パートが出勤停止になったけど、家計のために働きたい」
「子育て中で短時間しか働けず、再就職先が見つからない」

仕事を失うということは収入面の影響だけではなく、役割や繋がりも失われ、キャリアの断絶で能力開発の機会が失われ「働くこと」をどんどん遠くに感じてしまう。いろんな影響があります。

他方、企業の方とやり取りをしていると「忙しくて人が足りない」「本当はやりたいことがあるんだけど、手がまわらない」と、むしろ需要が増えていていくらでも働いてくれる人を求めている人たちがいました。

この両者の間をつなぐことができないか、地域内で、県内外で仕事がめぐる事業をつくれないか、そうしてはじまったのがオンラインアシスタントサービスのYELL FORです。

2021年4月から本格的にスタートし、1年間で約20の業務・プロジェクトに携わらせていただきました。コロナ禍やライフイベントで「働きづらい」状況にある方をはじめ27人が働きはじめました。

YELLFORの話を聞いてみたい!という方はぜひこちらをチェックしてみてください。

働くことに悩み、揺らぎまくった20代

ここからは、YELLFORをはじめるに至った個人的な話で、とにかく僕自身が「働くこと」に悩み揺らぎまくっていたというお話です。

12年前の4月。はじめの職業は営業でした。

医薬品の情報を届けるために、日夜、病院へ訪問しては頼まれていた最新の文献を要約した情報を提供して「こういう症例での事例はない?」という相談に対応して...ということが日々できていたらいいのですが、現実は厳しい(&自分の弱さよ)もので、医局の前で2時間待っても話ができるのはわずか5秒。全く相手にされず、アポイントの時間を忘れられてしまうことも。

他のメーカーの人とは話をしているのに自分は相手にされず、いてもいなくても一緒なんじゃないかーーと思うこともありました。(被害妄想が多分にありますし、自分の力不足ゆえなのですが)

一方で同じ環境にいるにも関わらず、生き生きと活躍する同期。開発やマーケティングの部署で働く人たちが輝いて見えて、自分との落差に落ち込んだりもしました。

まわりは「やりたいこと」を突き詰めて活躍している。同じ環境でも意味を見出して、成果を出して働いている。なのに自分は、治療の啓発がしたいと入社したものの、与えられた役割も全うできず、何者でもいられず、営業として確かにチームに存在はしているけど、その場に自分が「いる」という実感が持てない。

「自分のいるべき場所は、ここではないんじゃないか」

働くことで自分の存在が消えていくようで辛いとも感じていて、その思いは色んな仕事をしていても、20代の頃はつきまとっていました。

役割や立場を脇において、人と向き合う

ただ、ややこしく燻っていた自分ですが、それから幸運だったのは一芸を持つ素晴らしい同僚や子どものような目の輝きで事業を語る経営者の方々と出会えたことでした。

それまでの僕は、経営者といえば「その資格がある人」がなるもので、どこか遠い存在だったこともあり、ちょっと極端ですけど、感情の伴わない機械みたいな存在だと思っていました。

ですが20代後半の頃に一人、サシ飲みをするくらい仲良くなったメーカーの経営者の方がいました。

そこではじめて営業の役割や会社の肩書を脱いで一人の人として向き合って話をすることができました。幼少期の体験から自分がつくりたい組織像の話を聞かせてくれて、一方で人が辞めたことを悲しんで、方針が社内に伝わらないことに悩んで、社員との距離ができたことを寂しがっている。

めっちゃ人間じゃんと気づいたときに、「この人の力になりたい」と思ったんですね。「この人に力になれる人でありたい」と。

それから働く意味がグワーっと変わりました。

サービスを売ることから、目の前の人の役に立つこと、その人の見たい景色を一緒に見に行くことに。

営業としてしぶしぶではなく、ようやく自分がそこにいる、自分の意志で立っているという実感を持てるようになりました。

仕事のめぐりが悪いと、組織の輝きが失われてしまう

それと同時に気づいたのは、目を輝かせていた経営者の方が仕事の忙しさに追われ、その輝きが失われつつあることでした。

「やりたいこと」の意志ではじめた取り組みが、規模が大きくなり、関係者が広がるに連れ「やるべきこと」に埋め尽くされてしまう。商品開発が好きなのに、打合せの日程調整、契約書や請求関係の対応、購買、人が増えれば社員同士のトラブル対応ーー任せて組織化できればいいのですが、期限が「その日中」の仕事に埋め尽くされた状況では根本的な業務改善に取りかかれない。

仕事はできる人に偏り、その人しかわからない仕事が増え、残業が常態化。社内のやり取りがうまくいかないと納期遅れが発生したりクレームも増え、社内の雰囲気が悪くなる...。

まさに、仕事のめぐりが悪い状態。

人間の体でいえば血行不良。栄養を運び、キズや病気から体を守る血液のめぐりは、睡眠や運動不足、ストレス、食生活の偏りによってが悪くなります。

職場でいえば、コミュニケーションの不足、関係部署間の過度な遠慮や気遣い、仕事量の偏りや情報がバラバラな状態によって仕事のめぐりは悪くなり、様々な問題が生まれてしまっている。

僕はこのめぐりの悪い状態を課題と捉えて、解決していきたいと思いました。メーカーの社長とともに、

・今やっていることをすべて書き出して
・本当に目指したいこと、実現したいことを一緒に描いて
・やめること、任せることを一つずつ決めていき
・少しずつ手放していく

ということをやっていきました。

そうやって業務負担が軽くなり身軽になっていくと、未来を考える余裕が生まれ、新しいブランドを立ち上げたり、「やりたいこと」をすぐに形にでき、どんどん前へすすんでいくことができる。

仕事がめぐれば、組織も個人も前へすすめる

そういった経緯があり、YELLFORではサービスコンセプトを「仕事がめぐる、前へすすむ」としています。

企業の業務負担を軽くできれば、本当に集中したい業務に時間を使っていただくことができる。最短距離で、目標やビジョン達成に邁進していただける。

僕らは依頼を受けた仕事を受け取ることで、ライフイベントに関わらず働きはじめる人を増やすことができる。働くことで生活を豊かにする収入を得て、役割を、スキルを、人とのつながりを、自信を得ることができる。自分の目標を、見出すこともできる。

子育てや介護などでライフステージが変化しても、地方にいても、都市にいても働くことをあきらめなくてもいい。環境を恨みたくなる辛い苦しい状況でも、自信を失っていても、働くことで、何度だって前を向いてすすめる。

目の前の「仕事のやり取り」から、そんな関係を、光景を、少しずつつくっていけるような僅かながら確かな実感を、この1年で得ることができました。

お仕事でご一緒する方が「関わる人の人生を好転したい」と言っていて、とても素敵だなと思いました。

人生が好転するきっかけは、特別なことばかりではないのかもしれない。

いつものやり取りを、ほんの少し変えるだけでもいい。

・部下へ仕事の依頼をするときに、その意味を丁寧に伝える
・相談があったらパソコンとスマホをおいてまずはじっくり話を聞く
・頭ごなしな批判を辞め、「もっとこうしたら」と前向きな提案にしてみる

そんな小さな変化が働くことの意味づけを変え、仕事を機会に変え、前進する糧にできるはずです。

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ここまで読んでくださってありがとうございます。

「仕事の整理をしたい」「これ、頼めないかな?」と思ってくださった方、ぜひお話を聞かせてほしいです!何からはじめたらいいかわからないカオスな状況がむしろ好きなくらい、まとまった状態でなくても大丈夫です。一つ一つ一緒に見える化していきながら、みなさんしか行けないその先へどうやって進んでいくか、一緒に考えさせてください。

■お仕事の依頼/相談を検討してみたい方へ

また、もし共感することが1ミリでもあったなら、ぜひコメント・シェアでお知らせくださると励みになります。サイトを見ていただいて「ここの内容がよくわからなかった」「もっとこうしたら?」のフィードバックも大歓迎です!!

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!


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