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後編【創作BL作家206名に聞いた】WEBTOON制作、やってみたい?

WEBTOON制作に対する意識を大調査!

前編・後編に分けてお送りしているWEBTOON特集。
前編では「WEBTOONのBLって流行るの!?」をお伝えしましたが、後半の今回は「創作BL作家はWEBTOON制作に乗り気か!?」というテーマでお届けしていきます!

WEBTOON制作の特徴は何といっても「分業」なところ。
一般的なジャンルよりも「こだわりが強い」と言われている創作BL作家さんですが、WEBTOONの制作に対してはどのような感情を抱いているのでしょうか……?


WEBTOONの制作=分業

先にも述べたように、WEBTOON制作の最大のポイントは「分業」であるということ。

一般的な漫画家さんが「プロット、キャラデザ、ネーム、線画」を一人で担当するのに対し、WEBTOONスタジオではそれらの作業を複数人で分担します。
このような環境から、WEBTOONの制作風景は従来のような漫画制作というよりは「アニメ・ゲーム制作」に近いイメージです。

このように作業を分担することのメリットは二つ。
一つ目は「スピード」!
全編フルカラーで、その多くが毎週更新であるWEBTOONをスピーディに仕上げるためには分業が欠かせないのです。
そしてもう一つが「得意分野を活かせること」!
チームのメンバーが自分の得意とする作業に集中できるのはWEBTOONの大きな強みですね。

それではこのようなWEBTOON制作の分業体制に対して、創作BL作家さん(小説家・漫画家)はどのように感じているのでしょうか?

WEBTOON制作に前向き?BL小説家の場合

主にpixivやネット小説サイトでBL小説を公開している創作BL小説家さんに、WEBTOON制作に対するモチベーションを聞いてみました。

全体の77%が「やってみたい」と回答。
全体的にWEBTOON制作に対して前向きのようです!

また、その理由はこちら。

「自分の書いたシナリオが漫画の形になるのを見てみたいから」という意見が多数!
創作BL小説家さんは自分でイラストを描く方が少ないからこそ、自分の創作したキャラクターやストーリーが他の人の手によって具現化することに魅力を感じるようです。

意見は真っ二つ?BL漫画家の場合

続いては、主にTwitterやpixivで活動する創作BL漫画家さんの場合です。

なんと意見はほぼ真っ二つ…!!
小説家の場合と違い、なぜこのような結果になったのでしょうか。

まずは「やってみたい」派の意見がこちらです。

「色々な人と関わって作品制作をしてみたいから」が多数!
小説家の作業がプロットに限られるのに対し、漫画家の方が工数がより多くなります。
作業の分担によって人との関わりが増える点に魅力を感じているようです。

また、「苦手な工程があるから」という意見も多かったです!
自分の苦手を補ってもらい、得意な作業で活躍できる、というWEBTOON制作の特殊なメリットがポイントになっています。

それでは漫画家が分担する6つの作業のうち、一番人気なのはどの工程でしょうか?

線画とキャラデザが多いという結果に。
まさにこの二つはストーリーに次ぐBL漫画の命!
いかに性癖に刺さるカップリングを生み出すか、いかにフェティシズムを呼び起こすような体のラインが描けるか……など、こだわりを持って取り組む漫画家さんが多いからこその人気ですね。

WEBTOON制作に立ちはだかる「こだわり」の壁

それでは気になる「やりたくない」派の意見を見ていきましょう……!

最も多い意見は「一人で創作活動をしたいから」。まさにこだわりの表れですね!
BL漫画家さんの傾向として「職人気質」であることが挙げられます。
自分が理想とする攻め受け像や譲れない性癖の実現のために、一人黙々と描き上げたい……!というこだわりが生じるのです。

また、「実際にやってみたがうまくいかなかった」という意見も。
なぜうまくいかなかったのか?と詳しく聞いたところ……

「好みでないシナリオやキャラクターデザインの作画は気合いが入らないため。」

まさにこだわり!「気合い」というワードから本気度が伝わってきますね。
漫画家さんの作業の場合、誰かの作った原作ありきになるため、個人の好みとの「マッチ度」が重要になってくるようです。

編集者に求められる「BL心」

以上のような理由から、BL漫画家さんがWEBTOONに対して抱いている感情は意外に「両極端」であるということがわかりました。
最後に、「やりたくない」派の方に「どういった条件であればやってもいいと思えるか」を聞いてみました!

多く寄せられた意見は「編集者が間を取り持ち、認識の違いが起きないようにするなら」でした!
この意見から、WEBTOONのBL作品作りにおいて求められるものは「編集者のBL心」だということがわかります。
「こだわり」の強い創作BL作家さんの好みや心理を理解し、適切な原作と作画担当をマッチングさせることが何より重要な課題のようです。

しかし一方でその「こだわり」は良い BL作品を生み出す最大の原動力でもあります!
それをしっかり理解し、需要(=漫画家さんが望む原作)と供給(=作画)のバランスをとることが良いBL作品づくりのポイントのようです。

まとめ

後半の今回は「創作BL作家はWEBTOON制作に乗り気か!?」というテーマでお届けしましたが、いかがでしたでしょうか。
一般的なジャンルと比べて「こだわり」が強く表れる創作BL作家さんとWEBTOON制作を行う上で重要なのは、「適切な原作と作画担当のマッチング」。そしてそれをまとめるためには、編集者がある程度の「BL心」を備えることが必要だという結果になりました!

創作BL作家からも期待が寄せられるWEBTOONのBL作品、今後はより注目が集まりそうです。
夜画帳やエネアドを超える、日本発のヒット作が生まれるのが楽しみな限りですね……。
弊社もWEBTOON業界にお力添えができればと思いますので、この記事にご興味をお持ちいただけましたら、ぜひご気軽にご相談くださいませ!

それではまた次の記事でお会いしましょう♪

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