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アイドルとは成長過程を見せるコンテンツだ

乃木坂46というアイドルグループがある。

AKB48の公式ライバルとして結成されたグループで、その名前は、公式サイトによると、「乃木坂」は、最終オーディション会場の「SME乃木坂ビル」に、「46」は、『AKB48より人数が少なくても負けないという意気込み(秋元康氏)』に由来する。

2011年に結成され、2013年に2期生が、2016年に3期生が加入し、2018年9月現在は1期生18人、2期生10人、3期生12人、総勢40人の大所帯で、さらにまた4期生が増えるという。

結成当初は知名度もなく、AKBと比べたらどこか影があり、大人しい、控え目だった彼女たちは、時間をかけて、たくさんの試練を乗り越え、少しずつ成長していき、紅白歌合戦に出場したり、レコード大賞を受賞したり、東京ドームライブを実現させたり、といつしか国民的アイドルグループになっていた。

乃木坂46は、シングルがリリースされる度に、運営の采配により、メンバーが選抜・アンダーに分けられ、その活動が運命づけられる。その選抜発表の場でもあり、彼女たちの成長と葛藤の場でもあるのが「乃木坂工事中」(前身は「乃木坂って、どこ?」)という冠番組で、そこでMCを務めているバナナマン2人の存在も大きい。

そんな、彼女たちのホームである「乃木坂工事中」で、卒業するメンバーがバナナマンの2人と卒業について語る回が何度かあった。

時間を割き、じっくり話していたのが2017年2月に乃木坂46卒業と同時に、芸能界も引退した橋本奈々未と、2018年5月に初代センターであり乃木坂の顔でもある中、卒業を発表し、卒業センターも辞した生駒里奈だ。

特に、生駒里奈が、バナナマンに語った「卒業する理由」が私にはとても印象的だった。

成長過程を見せるのもアイドルのコンテンツ、でも自分は完璧を見せたくなった、だから乃木坂を卒業する

これまで、何組かアイドルを好きになったことがあるけれど、いつの間にか熱が冷め、追いかけなくなっていた。その理由がわかった気がした。

私はきっと未完成の、変化途中の、荒削りでも、もがきながら成長していく誰かの葛藤やそれを共に乗り越えていくチームの絆を見るのが好きなのだ。

グループの中で、もがき苦しんで、ある時ふっと自分の役割を見出し、輝き出すメンバーを見つけるのが、好きなのだ。

そして、そんな風に好きになったメンバーは、だからこそグループを卒業していく。

伊藤万理華も、そして、生駒里奈も。

今、私が押しているのは、2期生の寺田蘭世と鈴木絢音だ。彼女たちは、最近選抜に選ばれたり、外の仕事が増えたり、以前より自然体でありながら、輝きを放っている。

否定していた自分を受け入れ、前を向いた時から、持っているもので勝負していこうと腹をくくった瞬間から、人は目に力を宿す。それが見ている人を魅了し、またその人の自信になる。

覚悟が人を成長させ、人を輝かせる。覚悟を持った少女が変化を遂げ、卒業していくまでの、その成長の過程を私は楽しんでいる。

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