自立支援医療を知ったのは4年後

どんな病気や怪我も、サポートは手厚いに越したことはない。サポートってどういうものだろうかと考える。

例えば担当医の能力、病院施設の設備・システム(ケアも含む)だろうか。加えて、障害者なら各自治体の支援体制もか。

私の住んでいる自治体は中央の役所以外に出張所があり、ケアサポート専任の方が対応されている。その方々は公務員ではない。なので、ややこしい案件になったりすると別の課に回され、結局は障害者担当だったりすることもあり。

そこは配慮事項としてもらいたい。精神障害者は認知能力に欠ける人が多かったりする。ややこしい文言や説明をされても、「はい、そうですか」と簡単に受け止められない人もいるわけだ。とはいえ、社会はまだまだそういう人たちには閉ざしているのが実際なのだと思う。

医者もそう。当初通った病院と転院した病院の担当医は脳神経外科の専門医だった。要するに、頭を開いて手術することが専門だった。なので、心は開けない。今思い返すと、教科書どおりの処方をする、という印象だ。そのためにかなりのダメージを受けた。

おまけに、当初の総合病院は相談窓口があり、いろいろ相談をしたのにも関わらず私の場合は自立支援医療は受けられないという話になって、結局知識を与えられないまま4年が過ぎた。


経験が力になった

偶然の話だが、大学時代からの付き合いで新卒採用された会社まで一緒だった同僚の男性がいて、彼がその会社で数年後にうつ病になってしまい退社してしまった(私はその前に転職していたが)。彼はその後も社会復帰できずにバイト生活を続けていたのだけれど、数年前に母親が亡くなり、去年父親も亡くなり一人になってしまった。他の同僚に聞くと、就労移行支援施設に通い出したという。

そこで休養中の身ながら連絡した。

就労移行支援施設に通うなら、自立支援医療受けてる? 障害者手帳持ってる? 持ってないなら担当医に書類書いてもらってもらったら? と。

蛇足と思いつつ、自分のほうが障害者としての経験はあるかなという思いもあり。そうしたら手帳までは持っていなくて、申請の方法を聞かれた。

正直に言って、障害者になることで社会的に優位になることなんて一つもない。かえって重荷になることがある。私の場合、障害者に加えてがん患者。社会に引き取り手がいるのかすらわからない。もう一度、全部クローズにして働き出すかなと、不安まで湧き出してくる。でも、そんなことして再発したらどうすんの? と自制心が働く。

とはいえ、同僚の彼のように、自分一人で生きていかなきゃならない人は、障害者であることをオープンにして、自分を開示して、社会に受け止めてもらうべきだと思う。

んー、社会にその姿があればね。ダイバーシティ?

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