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わかれば簡単、部下を育てるコミュニケーション

部下とコミュニケーションが上手に取れないと思っている管理職の皆さんはけっこう多いのではないでしょうか。

僕も部下との関係性がどうしてもしっくりこなくて、悩んでいた時期がありました。ところが、あることを変えただけで、グンと部下との信頼関係が築けるようになったのです。僕の経験談ですが、部下とのコミュニケーションのヒントにしていただけたら嬉しいです。



部下がどう思っているかわからないから飲みに誘う

ぶっちゃけて言うと、僕は、できれば部下から好かれたいし、良く思われたい。もう一歩踏み込んで言うと、部下の心を掴みたいと、思っていました。

管理職になった最初の頃は、一生懸命に飲みに誘ったりしました。しかし、一緒に飲みに行く部下は限られてくるし、家の事情や、酒が飲めないとか参加できない部下は、むしろ距離が遠くなっていくような気もしました。

飲み会に頼らないコミュニケーションとは

たまにはいいけれど、飲みに行くという手段に頼っている自分も情けなくなって、僕は、どうすれば部下とコミュニケーションが取れるかを真剣に考えました。

飲みに行ったり、ミーティングルームに呼んで話をしたり、そういうプラスアルファのアクションではなく、日々の仕事の中で改善できることはないかと、考えたのです。

そこで僕は、部下と接するシーンにはどういうものがあるか、書き出してみました。

・朝の挨拶
・トイレでばったり
・昼食を一緒にとる
・客先への同行訪問
・ミーティング
・会議
・仕事の指示
・部下からの報告

書き出してみるって大事ですね。発見と気付きがあります。僕は「あっ!」と声をあげそうになりました。

僕が変えた「ある行動」

この発見から、僕はある行動を変えました。すると、部下との関係性は大幅に改善しました。自分で言うのもなんですが、念願の部下から頼りにされるタイプの上司になりました。照。

これまでも、それほど悪いというものではなかったのですが、「安心感が築けていなかった」のです。信頼関係が構築されていなかったのでしょう。だから僕は部下の顔色が気になって、飲みに誘っていたのかも知れません。

さて、何を変えたと思いますか?それは朝礼の話し方を変えたわけでも、会議やミーティングでの接し方を変えたわけでもありません。もちろん、飲み会でもありません。

毎日の仕事の中での部下とのコミュニケーション場面

毎日の仕事の中で、部下とのコミュニケーションが取れる確実なシーンは、「仕事の指示」と「部下からの報告」です。これは僕が書き出したことによって、気付くことができました。僕があっと声をあげたのはこのことです。

「仕事の指示」については、管理職研修で学習していたので、これまでも意識をしていたし、工夫もしていました。部下のやる気を出すように、常に心掛けていました。

けれど、「部下からの報告」については、ノーマークだったのです。無造作で、忙しい時には聞いているのかいないのかわからないような態度もありました。部下が話しかけられずにデスクに引き返したことがあるのも知っています。

それからの僕は、どんなに忙しくても、どんなにルーティンの報告だったとしても、一生懸命に部下の報告を聴こうと決めたのです。まず、部下がこちらに向かってきた時は、パソコンから手を放し、しっかりと部下の顔を見ることにしています。そして、できるだけ優しい表情を心掛けます。心の中で「何でも話していいよー。」と言うのです。あくまでも心の中です。

僕から発信する仕事の指示は、部下に受け止めてもらうために工夫してきたのに、どうして部下からの発信である報告をしっかりと受け止めていなかったのかと我ながら不思議です。確かに話は聞いていました。しかし、それは耳に届いていたにすぎません。

部下はしっかりと聞いてもらっているとは感じていなかったのでしょう。

ヒアリングと質問が部下を育てる

部下の報告を真剣に聞く → 共感する → 質問する を繰り返します。
そうか、それは残念だったな。で、原因としては何が考えられる?そうか、そうだな。俺もそう思う。で、君は次はどうしたらいいと思う?
という調子です。部下からの報告を真剣に聞くと、そこに原因分析や、これからの対策まで話が進みます。これを指導というのでしょう。

お恥ずかしい話ですが、僕は部下からの報告が同時に部下を育てることに繋がるということがわからなかったのです。

部下からの報告を真剣に聞くことで、僕は前より会社が楽しくなりました。きっと、僕の部下も以前より、仕事が楽しくなったのではないかな。と、思っています。

byふくまる




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