見出し画像

読書アウトプット・読後メモ 『「言語技術」が日本のサッカーを変える』 田嶋幸三著 2007年11月20日発行

冒頭から イタリア チームの話。
「イタリアの選手が退場させられて 選手が1人減ってしまった その時、 イタリアの選手たちは誰一人として ベンチを見なかった」。ベンチに指示を仰がらなかった。 その場で話し合いを始め、 お互いに指示を出し合い、発生した問題を解決していった。
世界のサッカー強国では、子供でさえ自分の考えをしっかり持って クリエイティブなプレーをする。 

ヨーロッパの 幼稚園教育では「どうしてあなたはそう考えるの?そう思うの?」 と問いかける。自立心を育むような育て方をする。論理と言葉を大切にしている。
対して正解を探そうとする 日本の教育を問題視。
日本の教育では自分の意見を強く持つ、自分の方法を強く持つ 選手が育たない。
制度的なものにはなじまないような、日本ではアウトロー的な選手が必要かもしれない。 出る杭は打たれろ的な選手でも、日本では出る杭は打たれてしまう。

日本サッカー に足りないのは自己決定力であり、 その自己決定力を身につける 源は論理力であり 言語力であると分析した。そんな反省のもと、自分で判断できない日本のサッカーに危機感を感じて 制度改革を行った。指導者の養成 が大切だとライセンス制度の改変を行い、「言葉」を重視してディベートも採用した。

かつてメキシコ五輪では監督クラマー氏の指導の下初の銅メダルを取った日本。「パス&ゴー」「 ミート ザ ボール 」「ルッくアラウンド」 に代表される言葉を徹底させた。
その後その真の意味を論理的に理解できたかどうか。かつては理解できていた 日本なのに、その後は「そんな言葉当たり前だよね」で過ごしてしまったのが低迷の原因のようでした。
クラマー監督について触れていた「 アビアランス」 という言葉も新しいものでした。自信に満ちた、内面からにじみ出る人柄や声の大きさ・明瞭さも大切だそうです。

他に いくつかの格言も紹介されていました。
そのうちの一つ、アメリカ 女優 メアリー ビックフォードの言葉「失敗とは転ぶことではなく、 起き上がらないこと」。失敗を恐れないで、トライアンドエラーをたくさんしようと。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?