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【第6回】疑義照会 問題 〈整形外科:脊柱管狭窄症編〉

 皆さんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。
 今日は整形外科編。整形外科は自分の先入観ですが、薬への興味が低いところです。インシデントも起こりがち。ぜひ見て下さい(^▽^)

 第6問

  整形外科 75才 女性 身長140㎝ 体重40㎏
  検査値 WBC:3500 GOT:20 GPT:15 sCre:1.32 スイサンGFR:20 CRP:0.00 

 現病歴
  最近手にしびれを感じ整形外科受診。受診の結果、脊柱管狭窄症と診断された。以下の処方が出た。

 処方
Rp1.プレガバリン錠150㎎ 2錠 1日2回 朝夕食後
Rp2.センノシド錠12㎎ 2錠 1日1回 寝る前
Rp3.アセトアミノフェン錠200㎎ 1錠 痛いとき 20回分

 さてどこにあなたはおかしいと思ったでしょうか?

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 ヒントは、検査値です。この患者さんのどこかが悪いはずです!


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  処方
Rp1.プレガバリン錠150㎎ 2錠 1日2回 朝夕食後
Rp2.センノシド錠12㎎ 2錠 1日1回 寝る前
Rp3.アセトアミノフェン錠200㎎ 1錠 痛いとき 20回分

 そうです。今回はここですね。プレガバリンは腎機能の低い患者には減量が必要です。
 腎機能はクレアチニンクリアランスを計算しなければいけないのですが、クレアチニンクリアランスの計算方法をご存じでしょうか?
 簡単に説明すると (140‐年齢)×体重/72×sCr (女性だとさらに0.85×)です。

 詳しくはこちらをご覧ください。
 腎機能自動計算ツール

 これを計算するとだいたい23ml/min となります。かなり腎機能が悪いですね。
 この場合の投与量は
 クレアチニンクリアランス(mL/min):≧15-<30
 1日投与量:25〜150mg
 初期用量:1回25mg1日1回もしくは2回又は1回50mg1日1回
 維持量:1回75mg1日1回
 最高投与量:1回75mg1日2回又は1回150mg1日1回

 となり、今回の処方では最大量を超えてしまっていますね。
 ということで減量が必要です。副作用も出やすくなるのでしっかり確認しましょう。

 ではまた!


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