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インフルエンサーマーケティングにおける、起用するインフルエンサーの見極め方。

テテマーチ株式会社というSNSマーケティングの会社でChief Communication Officer 兼 プランナーをやっております、ふくまと申します。

本業は漫才をやっております。(M-1グランプリ2021 1回戦出場)

今回はタイトルの通り『インフルエンサーマーケティングにおける、起用するインフルエンサーの見極め方。』についてのヒントを綴っていきたいと思います。といっても目から鱗な話ではなく、とても当たり前のことを書いているので「んなこと知ってんだよ」って石は投げないでください。「まぁそうだよね」とか「ふぅ~ん」くらいでお願いします。

ここ数年はよく「フォロワーは "数" ではなく "質" だぁ!」という話を耳にするようになったと思います。じゃあそもそもその「質」って何なんでしょうか?この「質」について深堀りすることが、起用するインフルエンサーの見極めに繋がると考えています。じゃあこの「質」についてどう深堀りするかですが、これは「そもそも何故このアカウントにフォロワーがついているのか?」を考えることから始めると良さそうです。

SNS上におけるフォロワーは「コンテンツ」か「人格」につく

何故フォロワーがついているのか?というのは、ほぼイコールアカウントの「何」にフォロワーがついているのか?を考える事になると思われます。

そしてこの部分は、大きく分けて2つ。

【1】「コンテンツ」にフォロワーが付く
【2】「人格」にフォロワーが付く

この2つのパターンが想定されます。

【1】「コンテンツ」にフォロワーが付く

「コンテンツにフォロワーが付く」とはどういうことか?例えば具体で言うと、TikTokのニュースメディアや、Instagramのハウツーメディアがそれに該当します。このアカウントには機能的価値はありますが、情緒的価値は内在しません。ハウツーコンテンツは便益がわかりやすく、最近伸びているアカウントの傾向としては多いです。

「料理」「収納」「仕事術」など、ハウツーコンテンツは様々なジャンルでも展開しやすいのが特徴です。

このような「誰」が発信しても便益が明確でフォロワーやいいねが付くアカウントは、「コンテンツにフォロワーがついている」と言えるでしょう。

【2】「人格」にフォロワーがつく

一方で「人格にフォロワーが付く」というのは、タレントなどがこちら側に該当します。実生活で使える有用な情報の発信などが伴わなくても、彼らのアカウントにはフォロワーやいいねが付きます。

コンテンツにフォロワーがつく場合は「誰」が発信していても問題ありませんでしたが、「人格」にフォロワーがつくケースは「その人」でなければ成立しえません。例えば上記はとあるYouTuberのTwitterへの投稿なのですが、「味玉作った♫」だけの投稿で700以上のいいねが付いています。僕が同じ投稿をしても、おそらく3いいねで撃沈です。熱狂的なファンを多く抱えるアカウントは、「人格にフォロワーがついている」と言えるでしょう。

インフルエンサー選定の基準

ではここから本題の、インフルエンサー選定の基準について。といってももう答えは出ており、そのインフルエンサーの何にフォロワーが付いているのか?を見極める事がポイントです。

もう少し全体の流れで整理をすると...

【1】施策の目的を明確化する
【2】該当しそうなインフルエンサーのピックアップ
【3】インフルエンサーの見極め

このフローから成り立ちます。

そしてここで大事なのが【1】施策の目的の明確化です。

この目的によって、誰を起用するかは大きく変わってきます。にも関わらず、インフルエンサー施策はこの目的部分が抜けて実施されることが多いので、まずはここを整理しましょう。この目的によって企画も変わってきますし、起用するインフルエンサーも変わってきますし、KPIも変わってきます。

目的の明確化は大前提

では先程、アカウントのフォロワーが「コンテンツ」についているか「人格」についているかというお話をしましたが、これはどちらの人を起用するべきなのでしょうか?これについてですが、完全に目的によるとしか言えません。ですので今回、目的別の起用すべきインフルエンサーを図にしてみました。

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すみません、図にするまでもない図でした。図にした方がなんかそれっぽく見えると思ったので図にしてみました。図に乗りました。一応図の見方を補足すると...

売上目的→コンテンツにフォロワーがついてる人を起用
ブランディング目的→人格にフォロワーがついてる人を起用

これ、本来は売上目的とブランディング目的は二項対立ではない、というのは重々承知の上で、それでもあえてわかりやすくするなら、くらいで考えてくれると嬉しいです。

なぜ上の目的別の図が成り立つのか?これはマーケティングファネルに当てはめて考えると分かりやすくなります。

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コンテンツにフォロワーがついているアカウントは、そのジャンルにそもそも興味関心を持った上でフォローしているので、ファネルの下側近くにいる人が多くなることが想定されます。逆に、人格にフォロワーがついている人は「その人」をフォローしているので、そのインフルエンサーを起用してプロモーションを実施した際、ファネルの上側近くにいる人が多くなるでしょう。

ブランドの世界観や思想を広げていきたい場合、イメージに近い人格をもったインフルエンサーを起用することも有効になり得ます。

ちなみに、フォロワーの熱量が高ければ無条件で購買に繋がるケースもありえます。学生時代、AKB48の柏木由紀のファンだった僕は、彼女が出ている雑誌を片っ端から買い集めましたし、出ている番組は全てチェックしていました。推ししか勝たん。

人格×コンテンツは最強

よって、コンテンツと人格の両方にフォロワーがついているインフルエンサーは最強です。例えば料理ジャンルだと『リュウジのバズレシピ』さんや、コスメだと『ゆうこす』さんがその例に挙げられるのではないでしょうか。そして映像メインでコンテンツを発信している人は、両方に付くケースが多いように思えます。これはおそらく、好きになる人格には「仕草」や「声」も含まれるからだと思われます。(このへん専門的な知識はないのですが)

まとめ

以上、インフルエンサー施策を実施するにあたってのお話でした。

まずは目的をしっかりと整理する。その上で、起用するインフルエンサーの何にフォロワーが付いているのか?をしっかりと確認して実行することが大事です。

またどのような施策であっても、効果をジャンプさせる「企画」部分というのも実は大事なのですが、それはまた別の機会に。

ちなみにM-1グランプリは、応募さえすれば1回戦には誰でも参加できます。2021年は、2分の漫才で1つの笑いもなく沈黙の中を駆け抜けました。本当にありがとうございました。

お金がなさすぎて死にそう(死にそう)