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転職スカウト裏事情暴露!その転職サイト、登録しても意味無いかも?転職サイトと転職エージェントとの契約編

どうも覆面です。転職エージェント・新卒エージェント・自社採用・面接代行等の経験を積んできたからこそ「真実・裏側」を言いたい、でも実名では裏側までは立場上言えない…ということで記事を書いています。
今回は「転職サイトと転職エージェントとの契約」についてです。
今回の記事は以下のような方にとって有益な情報となっています。
(A)どの転職サイトを利用するか迷っている転職希望者
(B)転職エージェントをしていて今後どの転職サイトと契約を進めるべきか悩んでいる方
※業界はDX系のコンサルタントやエンジニア領域想定です。

今回取り扱うのは転職希望者が払うお金についてではなく「転職エージェントが転職サイトを利用するのに払うお金」その契約についてです。
この契約形態が分かれば転職サイトの内情も分かりどの転職サイトが良いかなども見えてくるのですが、ブラックボックスになっているため覆面の経験から洗いざらい書こうと思います。
記事後半では具体的な報酬形態や利用料、そして覆面が思う「転職者が登録すべき転職サイト」「エージェントとしてもまず契約すべき転職サイト」についても触れています。

記事で取り扱う転職サイトは以下です。
・リクナビNEXT
・マイナビ転職
・マイナビ転職エージェントサーチ
・en転職
・enミドルの転職
・AMBI(アンビ)
・dodaスカウトサービス
・iX転職
・Openwork
・日経転職版
・ビズリーチ

転職を考えた方や転職エージェントであれば1つや2つは利用したことがある転職サイトかと思いますが、契約内情まで記載していますのでどうぞご参照ください。

また本記事を(A)(B)それぞれの方が読むメリットを先にまとめます。
(A) どの転職サイトを利用するか迷っている転職希望者
企業と転職エージェントとの契約やスカウトの裏側を知ることでどの転職サイトに登録すべきかや、各転職サイトはどういう特徴があるのかという判断材料になることでしょう。
スカウトはビラ配り、と以前書きましたが、ビラの中でもより効率的に良いビラや、ためになるビラをもらうためにも裏事情とも言える「スカウトビジネス」を理解しておいて損はありません。
その転職サイト、実は登録しても意味無いかも?という理由が分かります。

(B) 転職エージェントをしていて今後どの転職サイトと契約を進めるべきか悩んでいる方
よほどの大手転職エージェントにいらっしゃる方でない限り、自社サイトのみでは転職希望者を満足に集めることは出来ません。
登録を促す広告費も馬鹿になりませんし、結局転職希望者の獲得は大手サイトを間借りして打つスカウト頼みになることと思います。
その際に各サイトの特徴や報酬形態を理解していればどこから契約すべきかの参考になるはずです。
また今今複数サイトと契約をしていても中々返信率に伸び悩んでいるという場合や、「返事は来るけど成約まで行かない」という悩みを抱えているという方も多いと思います。
でも新規に転職サイト契約するにはスカウト数縛りや初期費用などもかかるため、安易に導入出来ない…というジレンマに陥ってしまいがちです。

今回は覆面が各社と交渉した経験による独自の「新規契約時交渉のしやすさ」「まだ契約して無いなら契約すべき転職サイト、逆に契約しなくても良い転職サイト」なども洗いざらい書いているので是非参考にして下さい。

ちなみに今回は企業人事担当者が打つ「ダイレクトリクルーティング」についてはあまり触れていないためご了承ください。
ダイレクトリクルーティングの場合には値段等も一律の場合が多く、かつ調べれば出てくる場合が多いためです。
(ビズリーチについては転職エージェントも契約すればスカウトが打てるため転職サイトとして数えています)

(1)  なぜ転職サイトは転職エージェントと契約をするのか


そもそも先述している転職サイト群はなぜ転職エージェントと契約を結ぶのでしょうか。
リクナビやen、dodaなど各転職サイトを持っている企業は、「転職エージェント」としてもご存じの通りビジネスを展開しています。
「自社転職サイトに登録が来たのだから自社の転職エージェントがサポートをすればいいんじゃないの?」と転職希望者の方は疑問に思いますよね。

この理由は単純で「自社の転職エージェントではサポートしきれないから」です。
「毎月5万人以上登録!」などと謳っている大手転職サイトであっても、自社の転職エージェントは100名ぐらいだったりします。
また各転職エージェント、各キャリアコンサルタントによって強みの領域は異なりますし、総合型の転職サイトになると登録してくる方々の職種も経歴もバラバラです。
そのすべての方と面談をしていてはいくら時間があっても足りないため「自社のデータベースを他の転職エージェントに有料公開している」のです。
また大手の転職サイトもたくさんのお金と時間をかけて転職希望者を随時獲得しています。広告費(電車のつり革広告に始まりテレビCM、Web広告など)一つを取っても莫大なお金がかかっているため、そのデータベースを無料で公開、とはいかず、有料で公開しているのです。
そして自社で転職サイトを持っていない転職エージェントや、自社転職サイトを持ってはいてもそれだけでは転職希望者が十分に集まらない転職エージェントの場合には、「どの転職サイトを使おう?」とまず悩むものなのです。
(現転職エージェントの方にとっては寝耳に水と思いつつ転職希望者の方のために補足させて頂きました)

(2)転職サイトとエージェントとの契約概要


次にその契約についてです。
転職サイト毎に細かく異なりますが、契約の概要としては以下のような縛り項目があります。

1.上納金として成功報酬の○%を決定時に支払わなければいけない
2.システム利用料として毎月○万円を払わねばならない
3.初期導入費として○万円を払わなければならない
4.毎月Min○通、Max○通のスカウトを打たなければならない
5.求人情報を○件公開しなければならない
※○部分が各転職サイトによって異なり、かつ縛りもこの中から組み合わせの場合や全ての場合もあります。

つまり「転職サイトでスカウトを打つには高いお金を払う必要がある」ということです。
基本1.の上納金については現存する転職サイトほぼすべてに存在しますが、転職希望者のためにどういうことかを以下例で示します。
・スカウトサイト:リクナビNEXT※あくまで分かりやすさの例
・スカウトしたエージェント:覆面エージェント社
・入社した企業:note社
・入社時年収:600万
・note社と覆面エージェント社は成功報酬30%の契約を結んでいる
この場合まずnote社から覆面エージェント社に30%のフィー180万円(600万円の30%)が支払われます。
が、その額全てが覆面エージェントに渡るかというとそうではなく、その中の30%(54万円)をリクナビNEXTに払わなければならない、つまり「覆面エージェントが得られる額は180-54=126万円ということです。
このいわゆる中抜き費、転職エージェントからすると「高い」ですよね。しかも今回は1の条件だけの例のため、2や3なども組み合わさった額となるともっと支払額が増える可能性もあります。

転職サイトは転職エージェントからすると「転職希望者を獲得しただけ」で、スカウトを打ち返信をもらい、面談をして、各企業への転職サポートをして、内定を得て入社までしてもらう、という一連のプロセスに転職サイトは一切手助けしません。
ただ「候補者を獲得してスカウトを打たせていただけ」でお金(今回の場合54万円)が入って来るというビジネスになっているわけです。
だからこそ転職エージェントは「無駄にお金をかけず良い転職サイトに絞りスカウトを打ちたい、出来れば安い所が良い」という発想になるため、転職希望者の方にとっても「どういう転職エージェントがどういう転職サイトに集まるのか」を裏目線で探るのに契約形態は押さえておいて損はないということです。

(3)各転職サイトの契約内情暴露!


前置きが長くなりましたが、いよいよ各転職サイトの契約内容や「縛り」、そして契約交渉のしやすさや「そもそも転職エージェントとしてその転職サイトと契約すべきか」をぶっちゃけて行きたいと思います。
※契約内容はあくまで覆面が実際に契約を結んだときのもの(契約書ベースのため真実です)で先方の担当や会社間の関係によって若干異なる可能性があることはご了承ください。

【契約内情】
【転職エージェント目線:契約お勧め度】
【転職希望者目線:登録お勧め度】
の構成で各転職サイトを解説します。

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