忘れもしない高3の夏、私は友人から衝撃的な事実を知ることになる。

それは、女子トイレでの出来事。友人は鏡で髪の毛をセットしていた。

友人A：ねぇ、なんでいつも髪の毛はねてるの？

私：（今から思うとすごいこと言われてる）あぁ。はねるんだよねー。まぁ、生まれつきだししょうがないやん。

友人A：いやいや。私も元は、はねてるよ。だから、毎日20分ぐらい時間かけて髪の毛セットしてるで。

なに？

友人B：そやね。私は、コテで直してるよ。

コ、コテとは、何ぞ？

私は、この時まで内巻きくるんとしたヘアスタイルは生まれつき、神様から与えられたものだと信じていた。自分の髪の毛がはねていることは自覚していたが対処法は、せいぜいお風呂に入ってから、髪の毛を乾かすときに若干丁寧に乾かす程度だ。寝たら、髪の毛はまたはねる。学校に行く前は髪の毛をブラシでブローはするが、外はねはどうしようもないと諦めていた。

そして、どうしてこの事実に気がつかなかったかというと母が、ヘアセットをしないからだ。母はドライヤーで髪を乾かすことさえ、怪しい。（その割に、美容院でお客さんの中でトップ3に入るぐらい髪がきれいだと褒められる）
当然、家にコテなんてない。悲しいかな、ないものを使うという発想は出てこない。

環境は、重要だ。

当たり前というのは、環境によって大きく変わる。どの環境に身をゆだねるのか考える必要があるとそのとき学んだ。

そんな私も今では、毎朝必ずコテで前髪を巻いて会社に行っている。あのとき、髪の毛がはねてることを指摘してくれた友達Aありがとう。気づいて良かった。