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「今」が変わると、過去が変わる

「過去と他人は変えられない」と言われます。

確かに、過去に戻ることはできないので、例えば別の大学に進んでいたらとか、他の会社に就職していたらとか、別の人生をやり直すということはできません。

人によっては、過去に嫌な出来事があり、それをずっと引きずってしまっていて、それによってネガティブな影響を受けていることがあるかもしれません。人生に「たら・れば」はないと言われますが、そういう人は、「過去を変えることができたら・・・」「あの出来事さえなかったら・・・」と思うことも少なくないはずです。

そんな時、考え方をちょっと変えることで、過去の嫌な出来事を変える事ができたらどうですか?

人生は選択の連続

人生には様々な出来事が起こり、その度にあなたは「どうするか?」という選択をしています。

小さなことでは、例えばこんな感じです。

・今日のランチは何を食べるか。
・週末はどう過ごすか。
・仕事をどの順番で片付けるか

などなど、毎日何気なくやっていることです。これらはあまり深く考えずに行動しているので、自分自身で「選択している」という意識はないかも知れません。

そして、大きなことの例はこんな感じです。

・どの学校に進学するか。
・どの会社に就職するか。
・家を買う時にどこに住むか。

これらは、人生の転機と呼べるような出来事ですので、こういう時は「選択した」という意識があるかも知れません。大きい小さいはありますが、このように、人は毎日たくさんの選択肢の中から、自分がどう行動するかを選んでいるのです。

ある意味、「人生とは選択の連続である」といえます。そして、何かひとつでも違う選択をしていたら、今のあなたの状態は確実に違っていたはずです。

もしもあなたの過去の人生で、今でも後悔していたり、心が傷ついているような出来事があるとしたら、きっと「あの出来事さえなかったら」と思うはずです。ここがポイントなのですが、そう思った時、その先には「あれさえなければもっと良い人生だったのに」とか「こんなに辛い思いをしなくて済んだのに」という気持ちが続くと思います。

つまり、過去の出来事を否定する気持ちの裏には、それが起きていなかったらもっと良い人生を歩めたはずだという考えがあるということです。

それがベストな選択だったかも知れない

例えば、とても楽しみにしていた旅行に行く直前に、ちょっとした不注意から怪我をしてしまって行けなくなったとしましょう。あなたはその旅行を何ヶ月も前から計画していたので、行けなくなってしまったことがとても残念で、「あの時、自分がもう少し注意していれば・・・」と、後悔するかもしれません。

この時のあなたは、「怪我さえしなければ旅行に行けて、とっても楽しく過ごせた」と思っているからこそ、不注意だった自分を責めたり、後悔したりするわけですが、それが本当のことかどうかは誰にも分かりません。

もしも、予定通り旅行に行っていたら、旅先で大きな事故に巻き込まれていた・・・としたら、あなたはどう考えるでしょうか。きっと「あの時怪我をして、旅行をキャンセルして良かった」と思うはずです。

これは極端な例かも知れませんが、人生で起こる出来事は、すべてが複雑に関連しています。「風が吹けば桶屋が儲かる」という話ではありませんが、一見無関係に見える出来事も、もしかしたら大きく関連していたのかもしれないのです。

過去の出来事に対して、「あの出来事がなかったら」とか、逆に「あの時あれをやっていたら」という仮定の話をしても、その結果については誰にも分かりません。それであれば、自分が楽しくなったり、ワクワクしたりするように勝手に都合良く解釈した方が良いと思いませんか?そうすれば、自分の気持ちもエネルギーもポジティブになって、よい出来事を引き寄せてくれます。

「今」が変わると、過去の解釈も変わる

過去の出来事が何かひとつ違っていたら、過去のあなたの選択が違うものだったら、あなたは今とは違う人生を歩んでいたはずです。

もしもあなたにとって、今の人生がとても素晴らしく、毎日が幸せで充実しているとしたら、過去のすべての出来事は、今のあなたになるために必要な出来事だったということです。つまり、その時には死ぬほど辛かったり、できることなら記憶から消し去りたいような出来事があったとしても、それがあったからこそ、今のあなたなのです。

私自身、バリのホテルは大失敗をして1億円もの負債を抱えるという経験をしました。この出来事は、どうひいき目に見ても良い出来事だったとは思いません。もしも神様が目の前に現れて「なかったことにしてやろう」と言ったら、間違いなくお願いするでしょう。

では、今の私がそのことを後悔したり、今でも思い悩んだりしているかというと、そうではありません。起きたことは変えられない。でも、それをどう解釈するかは自分次第なので、「良い・悪い」と言う意味付けをせずに、「起きたこと」をそのまま受け入れました。それによって、後悔したり、悪化したりすることがなくなりました。

今の私はこれまでの人生で一番だと感じられるほど、幸せな毎日を送ることができています。それは、バリでの出来事から沢山のことを学ぶことができたからです。体験した時には辛かったですが、今では「あれは必要な出来事だったんだ」と心の底から思えています。

過去を変えることはできませんが、もしも「今の私は最高に素晴らしい人生を送ることができている」と感謝することができれば、過去の全ての出来事は「必要だから起こったんだ」と受け入れることができるでしょう。

そうすれば、どんなに辛く、悲しく、心が傷つくような経験をしていたとしても、きっとそのことを受け入れ、自分の心を癒してあげることができるはずです。考え方を変えることができれば、今や未来はもちろんですが、過去さえも変えることができるといえるでしょう。

読んでいただいてありがとうございます。何かを感じてもらえたら嬉しいです。これまでの経験について本にしようと考えています。よろしければポチッと・・・。