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「バービーになりたい」から、多様性を表現する時代へ。世界のおもちゃメーカーが子供たちに向けたメッセージ。

4月27日、BBCニュースで、このような記事が掲載されました。

バービー人形で有名な、アメリカのおもちゃ大手のマテルが、米国立ダウン症協会と協力し、ダウン症の女性をモデルにした人形を発売したとのことです。

こちらの人形、顔や体形を模しているだけでなく、ダウン症の子どもが足やかかとをサポートする器具にちなんだ装飾具もかかとにつけているとのこと。
当事者やマイノリティと言われている方々がこの人形の発売を喜んでいるのは、ぜひ記事を見ていただきたいです。

日本でも多様性が謡われてきてはいますが、なかなかこういうところまで追いついていないのが現状。
今回は、世界的に有名な子供向け産業が取り組む多様性についてピックアップします。

■なんと100種以上!バービーの仲間たち

マテル社では、これまでも様々なバービー人形を発売してきました。
2016年以降、肌の色や髪の色、また体型もふくよかや痩せていたり、背が高かったりなどなど。また、車いすや義足、補聴器など、障害のあるバービーもあります。
これらは、それぞれ当事者たちと開発を進めているようで、例えば、義肢を取り外し可能にしたほうがよりリアルになるという意見は、12歳の当事者からの意見を参考にしたそうです。

バービーといえば、80~90年代、ふくよかなバストと細い腰がトレードマークで、
「バービーみたいになりたい」と、少女が摂食障害になる事例があったという話もありました。
そんなマテル社が、すべての人たちを尊重するきっかけになる多様性あふれる人形を作るのは素晴らしいですね。

■性格や趣味も多様性!レゴ®フレンズ

レゴ®ブロックでは、シリーズのレゴ®フレンズを今年一月にリニューアルしました。

こちらのキャラクターは、見た目だけでなく性格や趣味も多様性を意識しており、
例えば、明るくて友達を作るのが得意だけれど衝撃的になる子や、リーダーシップがあるけど他人に弱みを見せられない子など、長所と短所をリアルに表現しているようです。
また、腕に障害があったり、ジェンダーレスを意識した子もいて、『私』だけでなく、周りの人への認めやすさも配慮されています。

軽度ADHDの私としては、積極的で話に説得力があるけれど意図せず他人に強引になってしまうというオリーがすごく気になりますw

■東京都営地下鉄でも採用、ミッフィーの仲間たち

ミッフィーの名前で有名なディック・ブルーナの絵本『小さなうさこちゃん」のシリーズにも多様性あふれるキャラクターが登場します。

https://www.asahi.com/and/article/20170522/400027115/

わかりやすいイラストと短い文章で大事なことを教えてくれる、うさこちゃん。
シリーズの中でも、毛の色が違うキャラや障害のあるキャラが登場し、うさこちゃんはそんなお友達をやさしく包み込みます。

ちなみに、シリーズに出てくる、片耳が垂れたキャラ、ダーンは、車いすに乗った女の子ロッテちゃんとともに、東京都営地下鉄三田線の「子育て応援スペース」で出会えます。

■終わりに

いろんな会社の取り組みを見ていて感じるのは、多様性を教育としてではなく、当事者に向けたメッセージとして伝えていることです。
「みんな違っていいんだよ」
「すべての人を受け入れよう」
というものよりもっと根本的な、まずは「あなた(私)」へ向けているというもの。
もちろん多様性というのは、一人一人が当てはまるものになるのですが、それを具体的に表せていることに敬服を感じました。
きっといろんな人種がいるからこそ、私たち日本人よりも敏感で、強く問題意識を持っているのだと思いますが、この国際化社会、私たちも大きな視野で多様性を考えなければいけませんね。


■おまけ

今回の記事を調べる中で、紹介しきれなかった記事を下に掲載いたしました。

セサミストリートには、HIVに感染しているキャラクターもいるようです。

多様性で商売あがったりになる口裂け女。声に出して笑いました。

以前取り上げたディズニー映画のポリコレ問題。
有名すぎるストーリーに多様性を入れるのは難しいですね。


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