起きている時間は座っていて、寝ている時間は寝ている生活を続けて数週間、そろそろ身体中がバキバキになってきた。肩をグルグル回しても、お風呂にバブのジェネリック的なものを投入しても、肩甲骨のあたりが痛い。

ヨガの国の隣の国の人である父と、地域センターにヨガを習いに行っている母が、肩こりにはヨガがいいと勧めてくるが、ヨガだって立派な運動である。私はいかなる運動も自主的にはしないと決めている。

いまの生活では肩こりは増す一方だろうと、いつになく勘の働いた私は、普段使っている椅子を見直すことにした。

自室の椅子は、一日の中でもかなりの間滞在している場所であるが、この椅子の座り心地が全くよくない。普通の勉強机に合った高さの椅子なのだが、劣化によって座る部分がめり込んでいる。低反発というと聞こえはいいが、反発が少なすぎて座ると座高が低くなり、机との高さがマッチしない。苦肉の策として、長くて硬いIKEAの枕をクッション代わりに敷いているが、寝るときに使うものをお尻に敷くというのはどうにも気分が悪い。

枕を敷いていたせいで、来月から始まる授業に影響があったら。中国語の試験で、枕を用いた文だけ絶対に答えられない呪いなんかをかけられては一大事だ。これ以上語学の単位に怪しい要素を生んではいられない。

快適なデスクライフは、快適な椅子から。これを機に新しい椅子を新調したい。百歩譲って、新しいクッションくらいは欲しい。

一人暮らしに憧れを持ちつつも、その機会を逃し続けてきたため、こうした「生活」っぽい買い物をすることに非常にわくわくする。環境が変わったら、美大系とは思えないほどに皆無なクリエイティブな思考が生まれることもあり得る。

ネットで時折、社長椅子のような豪勢な椅子を導入している作家さんや絵師さんを見かける。ああいう椅子を使ってたい気もするが、あまりにちゃんとしたものを買うと、それこそ一人暮らしの機械を逃しそうである。