加藤史也です。FaceBookで1年間書き続けてきた「月刊フミヤ」を、今後はNoteでも発信していきます。月ごとの振り返りをその月の最終日に投稿していく感じです。

やっぱり日本は最高だ

アメリカから日本に帰国して１ヵ月が経ちましたが、やっぱり日本は良い国ですよ、ホントに🌸

日本で食べる日本食はやっぱり美味い。アメリカで食べていた日本食は「お化粧が施された感」がどこかにありましたが、やっぱり本物は違いますね。体がそう感じています。毎日日本食が食べられるおかげで、１年間のアメリカ生活で麻痺していた味覚が戻ってきており、生きる楽しみの1つを取り戻した気分です。

そして、カレンダーをチェックしなくても季節の移ろいを感じ取れるのも素晴らしい。
桜が満開になって、儚く散ったと思ったら、風になびく鯉が目の前を泳いでいたり。
「風情」とは日本古来より存在する美意識ですが、どれだけ文明が発達しても日本で目にする風景には、まさに風情があり、「日常」でさえ人生に深みを与えてくれるものです。時代を超えて蓄積された伝統文化・自然環境が織りなす四季折々の顔を享受できる国は、世界を見渡してもそう多くはないのではと思っています。

コロナでビジネスパーソンはどう変わるか

日常生活がこれほど素晴らしい国である以上、後は長らくアップデートされていない働き方さえ変われば日本は物質的にも精神的にも豊かな国になるんだろうな～と考える今日この頃でございますが、幸か不幸か、コロナウイルスによって日本社会全体で働き方を変えざるを得ないフェーズに移行しつつあり、これから本格的に社会に出る人間としてはありがたいことです。

①
リモートワークが普及してきたことで、人々が満員電車から生じるストレスからある程度解放されるのではと考えています。とある予防医学者によると、人類が未だに克服できていないストレスの１つに、「通勤から生じるストレス」が挙げられます。押しくらまんじゅう状態の時間が続けば血圧も上がり、身動きが取れない以上精神的な負荷も相当なものになるということです。

そして人混みや満員電車などで過度に人と密着しすぎると、人間の脳が人を生物だと判断することができなくなり、モノのように扱ってしまう恐れもあります。
他者とぶつかっても、「人ではなくモノ」と認識し、謝りもせずむしろキレ出す人も少なからずいるでしょう。あまりの人混みは、人を不感症にさせてしまう可能性があるのです。リモートワークが進むことで、人々のメンタルヘルスの悪化を防ぐことが期待できます。

②
オフィスに行く回数が減ると、結果として集中力が上がることも予想できます。

サンフランシスコでのインターンで次世代オフィスに関するトレンドリサーチをしていましたが、その中で特に面白いと思ったのが、「人が最も集中しづらい場所は、オフィスである。」という研究データです。

人は、深い集中状態に入るのに平均で23分かかると言われていますが、現代人は11分に１回は話しかけられるか、確認しなければならないメールやチャットの影響で集中を阻害されがちです。社員同士のコミュニケーションを加速させるために、オフィスの遮蔽物を極力無くしたり、フリーアドレス制を導入している企業も多いですが、そのような施策も、人の集中力を阻害する要因になり得るのかもしれません。（勿論集中できる環境は個々人で異なりますが。）

そういう文脈で考えると、月～金まで会社のオフィスで社員を働かせる日系企業の慣習は、社員が集中できる機会を奪っているかもしれません。

③
集中力が上がると、「深く考える」ことが可能になり、創造性が向上します。
自身の思考を深め、アイデアを創発するには一人で深く考える時間及び場所が必要です。ブレストでアイデアを出し合おうと言う人がいますが、実際はアイデアを精査する場であって、アイデアを発明する場としてはあまりうまく機能しません。

「一人で深く考え、みんなでロジカルに精査する。」、良質なアイデアの具現化には正しいプロセスの体得が不可欠です。

また、一人の時間は内面への集中を深めていく重要な手段だと考えています。
静寂な環境に身を置いて初めて、内側の痛み・感情・アイデアに集中できるようになり、自分と世界の見え方が変わるのです。

孤独を優雅に保てる人は、いずれ覚醒します。

文明を進化させる魔力

僕はコロナに限らず、自然の猛威を「人間の文明を進化させる魔力」と捉えています。

自然は時に、既存の価値観を根本から揺さぶる程の力で古いシステムを解体し、人々は新しいシステムと世界観の構築を余儀なくされてきました。

東日本大震災によって「原子力ルネサンス」が崩壊し、日本各地で再生可能エネルギーの議論が加速したように、コロナショックを契機に日本の古臭い働き方が一気に変わっていくでしょう。それによって人々のメンタルヘルス・集中力・創造性が向上すると考えると、コロナサバイバルの先には案外ポジティブな未来が待っているかもしれません。

結局生き残った人達だけがその未来を享受できるわけですから、より良い世界を楽しむために、人類の武器である知恵と工夫でこの難局を乗り越えていきましょう。

では、また次回もお楽しみに👋