見出し画像

世界は全部ネコでできている

聞かされると空気がざらつくというか、それ言ってどうなんだ? と思ってしまう言葉がある。

誰かのいいニュースに対して「あんなの全部コネだよコネ」と吐き捨てる一方通行な言葉とか。

そりゃ、もちろんコネだってあったかもしれない。要素の一つとして。だけど、いまどき完全100%コネだけで何かがうまくいくことなんて、ほとんどない。

コネがどこかで有効に作用することはあっても、その前提になる実力だとか、スペック、あるいは期待値がなければ「いい話」にはならないのだ。

        ***

たまに思い出したかのように出てくるコネ入社云々の議論(にもなってないのがほとんどだけど)も、そもそも、その会社に入れる要素を満たした人ならコネがあってもなくても選考のテーブルには乗るし、満たしてないなら乗らない。ただそれだけの話。

要素を満たしているのにコネがなくて通らないという場合もあるかもしれないけど、そういう特殊な環境に無理くり割って入っても、自分にとっていい未来にはならないから、そこでコネを妬んでもあまり意味がないのだ。

でもまあ、実際、コネってこういうものなんだの生々しい現場をいろいろ見てきて思うのは「コネはコネで大変だよね」ということ。

そのあたりは、ほんと当事者でないとわからない世界だから、きっとこれからもそこの溝は埋まらないんだろうなと思う。

だからせめて「全部コネだよコネ」と言うより「全部ネコだよネコ」って言い換えたい。少しは世界が穏やかになりそうな気がするから。