読書は酔っ払いのように
本を開く。読み始める。周りが見えない、音が聞こえないゾーンに入る。読み終わる。いざ本の内容を言葉にしようとすると、大部分を忘れている。
私の読書はいつもこんなふうです。
小学生のときからずっとそう。読書感想文を書けなくて、提出せず机にしまいっぱなしにしたことを今でもたまに思い出して、ひそかに反省しています。
(なぜか先生に催促もされなかったし、あの宿題はそもそも本当にあったのかな?私の妄想だったのかな?)
読書中の感覚をたとえると、酔っ払っているときのふわふわしたあの感じと近いかもしれない。すごく楽しくて、頭が少しぼーっとしていて、次の朝起きたら話の大部分を忘れているような。
でも、読み返すと、ちゃんと展開を覚えているんですよね。完全に忘れているわけでもない。
いつになったら読書して酔っ払うのをやめられるのでしょう?困ったものです。
本を誰かに紹介したいとき、全然説明にならなくてまともに紹介になりません(それなのに仕事では、本の紹介文を書いているのですから、それもまた不思議)。
読書ノートをつけたいと思ったこともありますが、なんともうまくまとまらず、何度も挫折しています。
いつまで経っても本の輪郭がぼんやりとしかわからなくて、掴もうとしても手をすり抜けていってしまう。だからこそ、私は本を求め続けているのかもしれません。
そんなことを書いていたら、一条ゆかりの「砂の城」のワンシーンを思い出しました。
「人生なんて砂の城のようなものかもしれないわね。作っても作ってもいつの間にか波がさらってしまう」
私の読書と一緒、かな?
一条先生は、主人公のナタリーのいじいじしたところが好かなかったらしいと、何かで読みました。この記事でも「さっさと城を作り直すことをおすすめします。」とおっしゃってます。
そうか、それでいいのかもしれません。
内容を忘れたらまたイチから楽しめる良さもあるということで。忘れたことも積み直せばいいのさ。
今日も酔っ払いとして前向きに生きていこうと思います。ナタリー、一条先生、良い気づきをありがとうございます。
こうやって関連した内容を引き出せるくらいには覚えているんですけどね。不思議不思議。
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