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よく晴れた秋の日の朝に、アイスコーヒーと共に


長かった夏が過ぎていつのまにか秋に突入していた。これを書いている今は秋晴れの10月の土曜日の朝の9時。

とてもよく晴れていて、窓からは太陽が燦々と部屋に降り注いでくるし、空気はさほど冷たくもなく半袖で過ごせそうな陽気だ。

いい加減温かいニットなども着たい気分であるが、そうなったらなったで夏が恋しくなりそうだ。

だって、私は大好きなアイスコーヒーが1番美味しい夏が、季節の中で1番好きだから。今だってキンキンに冷えたアイスコーヒーを飲みながら書いている。まだまだ美味しい気温で嬉しい。

こんなことを書くのもどうかと思ったのだが、たまには、こんなことも書いておきたくなった。

朝から昨日スーパーで買ってきたレーズンと胡桃の入った少し高級なハード系のパンをトースターで焼いて、こうして筆をとってみている。(実際にはPCだが)休日の朝これにクリームチーズをのせて食べるのが好きなのだ。

その上からいちじくかいちごのジャムをたっぷりのせるのもいいが、今はジャムを切らしている。


季節の変わり目が毎年どうも苦手だ。

特に9月から10月…まさに今だ。
私が毎年出来るだけこの付近に外国に旅に行ってきたのは、その憂鬱を回避するためでもあったのかもしれないな、などと思う。季節を感じないように、いつのまにか、ひとっ飛びで冬に突入するために。

一般的に、秋はとても美しい季節だけど私にとっては寂しくて切なくなる季節なのだ。昔から恋人ともこの時期に別れていたからかな…そんなのもう遠い遠い過去の話だ。


来月から新しい会社での仕事が始まる。
それなのに今の会社でやらなければいけないことが残っているという中途半端な状況にも私は辟易している。クリスマスのシーズンにあるイベントの講師をやらなければならないためだ。本当は気乗りしなかったのに頼まれたので「辞めた後ですが個人的に全然やりますよ」と言ってしまった。いい加減いい人は辞めたい。でも私は一生こうなのかもしれないから仕方がない。今の職場の人たちは皆んな良い人だから。ただそれだけの理由だ。

この期間に、知らないうちに自分がいつも「脇役」を演じなければいけないと感じていた、ある数人での人間関係が自然的に終わっていった。
社会的なステイタスも生活環境も全然違う共通項もない30代の女性同士が上辺だけの会話をするなんて余程の思い入れがないと無理な話なのかもしれないから深刻には考えていなかったしむしろほっとしたぐらいだ。対等な関係性だと感じられないのならこんな時間は無意味だ、と思ってさえいた。それでもどこかで「用済み」の印を押されたような気がして少しだけ傷ついたのかもしれない。
一体私は何を言っているのだろう。


みんなそれぞれ色々ある。当たり前のことだ。私だけじゃない。前職を辞めて1年半という時間、時が止まっていたと思っていたけれど、実はそんなことはなくて着々と自分自身は変化していたし周囲の状況も変わっていた。むしろ以前にも増して変わっていたのかもしれない。最近、腰も痛めてしまったからそのせいで少し気が弱っていただけかもしれない。時々ひとりで流してしまう涙はただのセンチメンタルで、実はいい方向に進んでいるのかもしれない。そんなの後にならなければ分からないのだから。

ずいぶんと唐突な話になるが、そんな時でもやはり自分には映画があって良かったと心から思う。
映画館に駆け込んで真っ暗闇の中で一人で過ごせば(むしろ作品なんて楽しまなくたって)何か気持ちが変わることだってある。

自分の人生とは全く違う別の誰かの別の世界の物語が、時にまだ見ぬ未知の世界へと連れて行ってくれ、時に自分の疲労を癒やし、時にカンフル剤になってくれるからなのだろう。カズオイシグロだって言っていた。「人が辛い時代を生きていくためには、物語が必要だ」って。

だから、映画のPodcast番組は半分ぐらい意地で続けているけど、これからもやっていきたいと思っている。(なんの意地なのだかわからない。でもそれも含めて楽しんでいる)
最近になってなぜか視聴数が増えてきているのも嬉しい。これをやるきっかけをくれたのはやはり映画好きの仲間(と勝手に思っている)の1人だったし、これを続けられるのはやはり同じように映画と共に人生を歩んでいる素敵な人がいるおかげなのだ。やっぱりこういうことがある限り、人生は捨てたものではない。
こういうことこそ、忘れないでいたいし、大切に考えられる人間でありたい。

思ったことをだらだらと書いていたが、そろそろ洗濯物を干さなければいけない。

今日はこんなに晴れているのだから。

その後にはゆっくりお風呂にでも入ろうか。

お昼はとびきりおいしいランチを食べに行ってもいい。
映画を観て、帰りにはやっぱりいちじくのジャムを買ってこよう。夫には、マーマレードがいいかもしれない。


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