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飲食店が必要な評価制度の構築と運用は? ~セミナー特選講演録~

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セミナーの講演内容と当日使用したテキストを無料でダウンロードいただけます。平均10,000文字を超えるボリュームの講演文字起こしとノウハウの詰まったテキストをご覧ください。

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◆開催日時:2021年7月6日

◆講師:船井総合研究所 村上 祐太

◆セミナー詳細:【webセミナー】飲食店の評価制度構築運用セミナー2021夏

講座目次―この講座でお伝え出せていただくこと

この講座でお伝えをさせていただくことは四点ございます。一つ目が評価賃金制度を構築していく際のポイントについて、二つ目に修正主義人材を育成する評価制度を構築する際にどのような構造にしていく必要があるか、三つ目が評価制度と連動した賃金制度を構築する際のポイントについて、そして最後に構築した制度を形骸化させないためにはどのような対策が必要かをお伝えさせていただきます。

①評価賃金制度構築のポイント

それでは早速、内容の方に移らせていただきます。一つ目の評価賃金制度構築のポイントについてです。

①評価賃金制度構築のポイント―ライフサイクルに合わせた制度の構築

評価制度には様々なパターンや構成が世の中に出回っており、出回っている制度構成を取り入れられている会社様やそうではなくまだ制度が整っていない会社様など様々だと思います。しかし、制度を構成する上で重要なのは事業のライフサイクルに合わせた内容になっているか否かになります。こちらのライフサイクルに基づいて説明しますと、該当するビジネスモデルが世の中に登場してきた導入・成長期は商品が提供できるだけである程度の業績を上げることができる時期になります。しかし、成熟期に入りますと競合店が増えてきますので差別化をしてどのように業績を上げていくかにシフトしていきます。どのように業績を上げるかといいますと、商品ごとの質の高さという差別化が必要になります。衰退期に入ってしまいますと質を上げるだけでは業績が上がらなくなり、店舗独自の体験を付加するなどの差別化を図らなければ業績が上がらなくなるという事業のライフサイクルがあります。そして、ライフサイクルの変化に合わせて従業員の方々が意識するべきポイントも変わってくると思います。しかし、多くの会社様では導入・成長期に構築した制度や成熟期に一度ブラッシュアップした制度のまま放置されていて、今の運用体制や業務の内容と合わないというお声も時々お聞きします。日々の店舗運営をしていく中でのこのような変化を捉えて常に施策を修正していく。人材を育成していくためには、制度もそのような人材を評価し、教育していく内容に変えていかなければいけません。ですから最後に従業員の方々を育成・教育していくための制度を更新したのが何年前かを一度見直していただきたいです。そして、更新が5年前や3年前の会社様は一度見直しの必要があると思いますので一度ご確認いただきたいです。

①評価賃金制度構築のポイント―内部環境の変革に必要な人材開発マップ

弊社では、人材開発を採用から戦力化までの一連の流れを一本の軸で考えております。本日のセミナーのテーマは評価賃金制度なので、主に定着と戦力化の部分になりますが、人材開発を採用の観点から捉えた際に採用、定着、戦力化と一般的に言われますが、期間によって効果的な施策は変わってくると考えております。

こちらのスライドにショートタームとミッドタームと書かせていただいております。ショートタームは入社して3ヵ月や半年などの比較的早期からの定着をさせていく期間になります。そして、ミッドタームはある程度の業務も覚え店舗に定着している方に対してどのようにキャリアを積んでいくか、どのような役割を担っていただきたいか等のキャリアアップを狙っている方々に対する施策と捉えております。

初期の定着について説明いたしますと、理念への共感も大事になっていきますし、労働時間や休日日数など安心して働ける職場か否かも初期の定着には重要な要素になってきます。その中でも入社して間もない方はオペレーション業務を覚えて、いかに生産性の高い業務を行っていただくかが重要な部分になります。そのような方々に対していかに会社が求めているスキル等を迅速に習得していただくための評価、教育制度が重要になりますので戦力化につきましては下限品質の習得と書かせていただいております。

一方で、管理業務を覚えて行く段階の方々で説明いたしますと入社されて間もない方々とは職場環境及び会社に求めることは変わってきますので、キャリアアップ制度と書かせていただいていますが、自社でキャリアを積んでいくためにやるべきことは何か、また求められている役割を達成した先に自分にはどのようなキャリアが用意されているのかが明確になっていなければ、ある程度業務を覚えて今後期待していた方が退職してしまうという残念な結果になってしまう場合があるので、最初の段階は働く環境が大事になってきます。

ですが、その後は自身のキャリアがどうなっているか、キャリアを積んでいく中でどのようなやりがいがあるのか、また会社としてキャリアアップを応援する教育の仕組みがあるのかも求職者の方々や従業員の方々は気にされていますので、そのような部分を明確化しつつ会社が求めているものは何かを明確にして落とし込み教育していくことが必要になります。

①評価賃金制度構築のポイント―求職者・従業員にとって魅力的な組織とは

それで、従業員や求職者の方々が会社に求めていることや、どのような部分を気にして入社や退職を考えられているかをご紹介させていただきます。よくある離職理由としては給与が低い、もしくは上がらないためそれに伴って将来が不安になる、自身の頑張りが認められない社風があるという意見もあります。一方で、職場環境につきましては休みが少ない、残業が多い、人間関係に疲れたという意見が挙げられます。

ですので、より魅力的な組織企業にしていくためには報われる組織と働きやすい組織という言葉を使わせていただいています。やりがいを感じながらも、頑張った分だけ評価されて給与に反映されることや、それに合わせて自身のキャリアプランを描いていけるような制度設計であるか否かという点と、労働環境や人間関係などのその企業のビジョンに共感できるかなどの働きやすい組織かどうかという点の二軸は組織形成をしていく上で今後重要なポイントになります。ですので、評価賃金制度を構築していく上でもこのような点を意識して構築や見直しをすることが重要になります。

こちらのスライドに関しては今ご説明させていただいた内容をそれぞれで個別に書かせていただいております。給与に関しまして、頑張った分だけ反映されるかどうかとお伝えさせていただきましたが、高ければいいというわけではなく自分の給与が何を基にして算出されているかの理由がわかるか否かが重要になります。ですので、従業員が自分が評価されている理由を理解できるように明確化された仕組みにしていくことが重要になります。

やりがいに関しても、金銭的欲求から感情的欲求へと書かせていただいております。お金のために頑張るわけではなく自分は何が評価されてきたのかを明確にしながら、やりがいや充実感を満たすことを制度として大事にしていく必要があります。そうするべき理由としては金銭的欲求を大事にしている方は今勤めている会社より良い条件を提示している職場に移っていくからです。企業の理念とやりがいでグリップすることも非常に重要になってきます。そしてそこに関係してくるのがキャリアプランとライフプランになります。人によって働くことを重視しているのか、ある程度自身のプライベートを重視したいのかなどは変わってきます。このように様々な人材が今の世の中には存在しますので、様々な方に対応できるようにライフプランに合わせた働き方を用意することと並行して、キャリアプランも明確に打ち出すことによって従業員が安心して働き報われる組織にしていくことができるということです。共に求職者視点として応募を決める決め手の一つにこのような自分が頑張った分だけ評価してもらえることが要素として重要になります。

働きやすい職場に関しましては、採用市場を意識した残業時間・休日と書かせていただいておりますけれども、残業時間がなかなか減らせなくて多い会社様もありますし、多くの企業様は完全週休2日制を実施する中で月6、7休ほどしか実現できない会社様もございます。採用の側面から考えた際に、自社での当たり前ではなくて世間一般的な当たり前も意識しながら、少しずつ理想型に近づけていくためにどのような取り組みが必要か、制度の内容も見直していく必要があります。

また評価制度や賃金制度を運用していく中で評価をしてそのまま放置していては納得性も得られませんし、制度としても定着していきませんので、自身での振り返りや面談などの施策を打っていく中でのコミュニケーションやそのほか不足している社内の交流イベント等の強化も必要になります。組織として大きな制度を見直すタイミングでこのような側面も一緒に見直していただければと思います。

そして、六つ目の帰属意識は理念・ビジョンへの共感が大事になります。理由としてはやはり会社として変えることなく伝えていきたい考え方や行動指針があると思います。そこを浸透させていくためには、制度の中にも考え方を盛り込みながら落とし込みをしていく必要があると思っております。ですので、自社が大事にするのか部分はどこか、どのような考え方の人材を育成していきたいかを理念・ビジョンに沿ってまとめ直して制度に反映させていくことを実施していただきたいです。

続きまして、今の飲食業において評価制度や賃金制度を構築、運用する際に盛り込む必要がある項目についてご説明させていただきます。自社の常識や飲食業界の常識という観点だけで採用や人材育成をして戦っていくだけでは戦い切れない部分が出てきています。ですので、求職者や従業員にとって魅力的な組織は何であるかと自社の強み、弱みは何なのかを見直した上で制度の構築及びブラッシュアップを進めていくことが重要になります。単に評価項目や給与金額などを考えるだけではなく、このような裏の背景の部分を押さえた上で検討いただければと思います。

また賃金制度を見直していく中でどのような福利厚生があるかも求職者の方や従業員の方は意外と見てらっしゃいます。ですので、制度改定される機会がある場合には福利厚生の部分も検討された上で賃金制度の総額や年収イメージを組み立てていくと魅力的な組織に近づけるのではないかと考えています。

先ほどお話させていただいたように・・・

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