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求人活動もマーケティング戦略の時代だ

人手不足という状況がここ数年加速しているが、「代わりはいくらでもいる」とプレッシャーをかけられ悪条件すぎる請負契約をしてしまったりして辛酸をなめた20代のころからすると、今の就職戦線や業務拡大においては追い風だなあと思う。いやまあ色々あるけど、そういう見方もできるよね、と。

今では当時のような企業をすべて見限って、自分を大事な仲間と認識してもらえる環境を用意してもらえる企業のために働いている。そして、そのような企業のもっぱらの悩みは仕事がないことではなく、人がいないことである。

そこで私はお世話になっている企業により良い人を集めるためにどうすればよいかを考えることになった。

求人活動もまた、マーケティング理論が応用できる

仕事をマッチングさせることと、人材をマッチングさせることは本質的に似ているのだが、どうも採用活動においてはマッチングサービスや求人広告会社に丸投げしていたり、ハローワークにとりあえず出しっぱなし、という例が多いようで、もったいないと感じている。

正社員を雇うためにかかるコスト、育成のコスト、マッチングの成否などを考えるとリスク要素もあって、なおかつ人手不足をどうにかしたい、という状況であることは、結構シビアな環境になっていると考えるのが自然である。

そこで私は求人採用活動においてもマーケティング理論が応用できるということを提案する。

企業理念と業務におけるマーケティング戦略が明確なら、求める人材像の解像度が上がる

普段から経営企画、マーケティング戦略への意識と実践が根付いていれば、どのような人が必要で、どのような関係性や活躍を期待するかは容易に導き出せる。普段の業務にかけている部分とか、より強化したい部分についての増員あるいは欠員の補充という目的が明確だし、採用側からのオファー内容は決めやすい。ここはそれほど難しく考えなくても、結果的にそうなるだろうと思う。

ただ、今や買い手市場である。だからこそ、採用側が求める人材はそもそも今の募集の仕方でリーチできるのか、そもそもそういう人材はどこにどれくらいの人数がいるのか、そういう人がいたとして採用側のアウトプットに興味を示してくれるのか、という視点を当事者意識で分析し、改善していく必要がある。
これを代理店任せにしていては募集要項の解像度が上がらない。

そこで「やりがい」とか「アットホーム」といった汎用性の高いフレーズでお茶を濁すことになり、大手企業と同じ広告枠を奪い合った結果負け越すのである。これはいただけない!

求人の主体は出稿元の企業なので、そこはありがちな言葉の羅列にならないよう、当事者意識で丁寧に作り上げていきたい。

3C分析、SWOT分析などの基本的なフレームワークを応用する

これは専門学校の学生たちにも毎年言っていることなのだが、マーケティング戦略の手法は就職活動にも有効である。そしてその逆に、採用活動にも有効だというのが本記事の主旨である。

さて、このあたりでそれはどういうことか、という核心に入っていく。

下手な求人広告は何が下手なのかというと、自分たちが何者か、どんな職場でどんな人を募集するのかがよくわかっていないので、自己分析が下手なのである。第1段階は自己分析。そしてその次に、市場調査である。どんな人がどんなメディアを見て、何を基準に応募先を選ぶのか。そういう相手の気持や行動についての理解が足りていない。
そう、それをまず整理する上で3C分析のフレームワークはそのまま使える。自社、他社、市場の市場を採用候補者に置き換えて考えればよいのである。他にもいろんなフレームワークが応用できるだろうと考えている。

もちろん、フレームワークを作るのが目的なのではなく、思考や調査結果の整理のためにフレームワークが役立つ、というものなので、フレームワークだけにとらわれることはない。
経営陣と実際の採用担当者、そして外注先がいればその外注先ともしっかり方向性がつかめるなら、ときにフレームワークを活用しながらどんどんディスカッションして詰めていけばよい。

もちろん、普段からフレームワーク思考が特異な状態に仕上がっている組織なら素早く展開できる

だから、普段からマーケティング、フレームワーク思考に慣れていくこと、実務で活用すること、そういう企業文化を持っておくことが大事なのだ、と思う。逆に言えば、これらが得意な企業は効果的な採用活動への道筋が立ちやすく、そしてそうした企業には良い人がますます集まるだろう。

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