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under the roses【薔薇の下で】

今はもうそんな人は化石化してしまっているのだろうが、平成時代にはメールなどというものは大変シツレイな連絡方法だと言い張るオジサンが存在した。キーボードを打つことに慣れていない人には迷惑な話なんだと、できない人に合わせて当然なんだという風潮もあった。ホリエモンだったらブチ切れてる。

まあ個人の好奇心の問題もあるのだろうが、変わることを極端に嫌い、新しくて便利なツールを否定しまくる人はいつの時代にもいる。
日本のデジタル化の遅れは昭和平成の、こういう、長いものには巻かれろ的なところからきているのだと僕は思う。

そんなんで、この人への伝達方法は電話しかない。効率は著しく悪い。
箇条書きしてインラインで回答してもらえたらすぐ終わるような案件も、相手の手の空きそうな時間を見計らって電話をかける。だが電話は繋がらない。繋がらない繋がらない繋がらないおかけになった電話をお呼びしましたが…プープープー。電話しろという人に限って繋がらないことは多い。
やむおえず「電話が繋がらないものですからメールで失礼します。」のメールを送るのだがやはり返信はない。

「いやあ、いつも出られなくてすまないね。そうそう、iモードっていうの?最近はメールも便利になったね。」

「携帯は使いこなせてきましたか?」

「メールはもっぱら受信のみだけどね。文字は打つの大変だしボタンが小さすぎて…。携帯会社にね、ヨメの受信したメールをすべて転送させてるんだ。私の名義だから問題ないんだよ。見てみる?」

「いえ、遠慮させていただきます。」

リテラシーは低く
無さそうなのだが…



#ゆるく生きよう #コント部 #エッセイ #サラリーマン #僕なりの幸福論 #毎日note #メール転送 #私の仕事

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