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不妊治療を始めるまで

旦那と結婚するまで、すでに10年付き合っていました。

だから照れ臭かったのかわからないけど、プロポーズはありませんでした。

「そろそろさぁ、籍を入れるのどうするか考えた方がいいと思うんだよねー。」

そんな言葉がある日ふいに、彼氏(旦那)の口から飛び出し、私も「そうだねー。」なんて返したのが、ある意味「子供産む、産まない、産めない?」を巡る生活の幕開けだったかもしれません。

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当時私は33歳。それでもなお、結婚にも子供にも、まだまだ興味があまりありませんでした。

とは言え、なんとなくでも結婚の話を出されると、安定した生活も欲しくなる。10年も付き合ったし、ようやくか・・・という気持ちもあったし。

興味はなくても、いとこの子達はとても可愛く、いつかはもちろん自分の子供をという気持ちはしっかりありました。

しかし!

結婚を考えている人がいるとようやく話した彼は、両親から猛反対を受けました。

まぁ、10年も付き合っていれば、両親に兄弟もどんな人なのかよーーーく知っています。

彼は、私から見ればとんだ箱入り息子で、大学時代もアルバイトすら(親の言いつけで)ほとんどせず、彼のやることにはいちいち親が電話をかけてきて道を決めてしまう。

もはや、放任主義で自由奔放な母に育てられた私とは正反対の性格で、穏やかなのはいいけれど、いまいち大丈夫なんだろうかと余計なお世話にも思ってしまうような、蝶よ花よと育てられた人物だったのです。

そのうえ、彼の地元は、えらいド田舎だけれど、見栄を張る文化の場所って感じで、身内ほぼ得体の知れた、それなりのお家の人と結婚して、みんな地元に住むってのが普通だったのです。

そこに突如現れた謎の東京の女(私)なんて、とんでもないこと。

そのうえ、彼の親の言い分は、

「母子家庭の女は父さん母さんを不幸にするからダメだ。33歳の女なんて子供を産める歳じゃない。」

との事でした。その時は時代遅れもいいとこだな、とも思いましたが、”33歳じゃ子供を産めない”って言葉にかなりカチンと来てました。

まんまと彼の親に会う話は、お流れになり、「何度も説得してみるよ」という彼の言葉に託すしかありませんでした。(とは言え、のんびり過ぎる彼の性格なんで、そうそう進まないだろうなとも思ったけど)

結局、彼の両親と初対面するまで2年が過ぎていました。

もちろん私も歳をとっていきます。歳と共に、自分の卵子も歳をとっているなんてことにはちっとも気付かずに。


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