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セット沼

会社関係のセット麻雀
初めは、週1日くらいだったのだが、時間が経つにつれ週2~3日へ増えた。
16:00頃、ワシの携帯が鳴るとだいたい麻雀のお誘いだった。
そのうち、仕事場の電話にかかるようになったけど・・・

イメージです。

当時、かなり厚みのある社内電話帳というものがあって、
関係会社含めて社内電話番号(内線まで)が出ていたため、
それでかけてくるようになった。
正直なところ、ワシはほぼ負けなかったから良いのだが・・・他3人は・・
どんな人達かというと

石倉三郎さん似のYさんは競馬好きで、週末は必ず馬券を買う方。
結婚はして居なかったが、内縁の妻が・・・というお方。
見た目と違い、とてもやさしい人だった。
競馬で勝ったお金で麻雀を楽しんでいるようだった。
たまに麻雀で勝つと、物凄く喜んでいた。

一番年長のKさんは、息子さんと2人暮らしで奥さんとは離婚したらしい。
協力会社の倉庫で働いていて、競馬・宝くじ・麻雀がお好き。
ナンバーズ4で60万円ちょい当たった時は、大騒ぎしていて、
麻雀時に、出前で寿司をご馳走してくれるようなお方。
麻雀は勝負強い感じの方で、フリーにも居そうな雰囲気の方だったが、
フリー雀荘には出入りしていなかった。
金銭的には自由度が高かったらしい。

3人で一番お若いOさんは、Kさんの上司で管理職
家庭があって、住宅ローンもしっかりあったお方。
年齢もワシに一番近くて、電話で仕事の依頼なども良くしていた関係。
小遣い制らしく、金銭的には普通の感覚の方。

そんな3人だったのだが、YさんとKさんは金銭的に余裕がありそうだが、
Oさんはそうでも無かった。
実際、3か月くらいした時に、
『ちょっと麻雀回数減らす』
のような事を言い出したため、部下のKさんが
『それなら半分でやろうよ!!』

単なる挿絵です

と、いう事になりお気持ちを半分にしました。
それでも、そう長くは続かずにセット回数は減って行った。
ちょい安心していたワシだったが、そんな時に
”阿藤快さん似の、身体と顔がイカツイSさんが”異動で来たのであった。
人事異動の時期では無かったのだが、いろいろあったらしい・汗

あくまでもイメージです。

昔、サッカーをやっていたらしく身体ががっしりしていたSさん。
顔はとても怖いのだが、話し方がとてもやしさく見た目とのギャップが、
とても大きいおじさんだった。
歳はわしよりも一回り以上離れていたが、ワシが日常業務を教える事に。
そして、3週間が過ぎたころ、歓迎会が開催された。
その席でYさんが、ワシに声をかけたようにSさんに話をしたところ・・・

”麻雀大好き”

といふ事が発覚する。
歓迎会の席で、そんな話がされていた事をワシは全く気付かずに、
判ったのは翌日の昼食時。
Sさん:『ぷくちゃんよ、今日の仕事定時で終る?』
と聞かれ、
ぷ:『Sさんの物覚え次第です』
と、ブラックユーモア的な返事をしたら
Sさん:『じゃ、OKだな。終わったら田町ね』
ぷ:『えっ、Sさん麻雀できるんですか?』
Sさん:『大好きよ!!早くやりたいよ』

といふ事で、週2~3回の麻雀が再び始まったのであった。
Sさんは、隣の席なので仕事進捗具合もバレバレでかつ、年長者なので
ワシに断る権利などは無きに等しい状況。
そして2カ月後に仕事を覚えたSさんは、同じ事業部の田町事業所へ異動。
そう、その事業所には協力会社のOさんとKさんが出入りしている場所。
益々、セット沼が深くなっていった。
気付いた時には、もう脚抜け出来ない状態に・笑
そんな生活がしばらく続いたのであった。

あくまでイメージです。

昼間は真面目に仕事して、残業が無い夕方からは先輩方と麻雀。
今思うと楽しくもアリ、よく身体が持ったなぁ~と思うだけの日々だった。

セット沼は続く

ぷくぷく

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