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クリスマス

もうあといくつ寝るとお正月
という事だが、その前にクリスマスというものがある。
日本人は無宗教者が多いのに、イベントとして定着している。
スーパーA店勤務時代に、そんなクリスマスのせいで苦労した話。

1985年12月24日・25日
この2日間は、スーパーA店にとって少しだけ特別な日だった。

1985年12月のカレンダー

歌舞伎町でも、なんとなくクリスマスの雰囲気が多少はあったが、
夜のおねーちゃんがたくさん居て、呼び込みが居て、酔っぱらう客が居る、
という図式は変わらない。
だが、この2日間はバイトメンバーにとってやりたくない仕事があった。
それは
”クリスマスケーキの店頭販売”

当時のモノではない。あくまでもイメージです

前日には既に店の業務用冷蔵庫に入れてあったケーキが50個
バターケーキタイプのものだった。
写真のケーキは美味しそうだが、当時のケーキはごく普通だった。
これを店内でなく12月末の新宿歌舞伎町の夜に店頭で売るのである。
ちなみに12月の気温は下表参照。

実際の記録です。気象庁より拝借

当時、気温が何度か?だったたが、寒いのだけはお判りいただけると思う。
そんな仕事にワシはめでたく指名されてしまったのである。
選ばれたのは、レジ打ち2TOPのMさん(立候補)とワシ(勅命)の2名。
途中交代有りと言われたけど、少し休憩させる時だけらしかった。
Mさんは
「これ、面白いんだよ~。そこそこ売れちゃうんだよね~」
とベテランらしい余裕の発言。
店の制服だけでは寒いので、上にベンチコートを羽織らせていただいた。

実際の制服は長袖で赤いネクタイをしていた
あくまでもイメージです

コートを羽織っていても寒かった。
店の前にテーブルを置いて、そこに積まれたケーキの数は50個
1個2500円(だったと思う)のケーキを22:00から売り始めた。
すると、立て続けに3個ほど売れたのである。
買ったのは男性客。どうやらこれから行く店に持っていくらしい。
ターゲットは男なのである。
”女性なら、もっと美味しそうなのじゃないと買わないよな”
と当時のワシは思っていた。
0:00くらいまでは売れたのだが、それ以降はあまり売れず・・・・
超暖かそうなコートを着た、常連のおねーちゃんたちに
「ぷくちゃん、頑張って売りなよぉ~」
などと、カラカワレ気味に声掛けされる始末
”ワシは寒いんだよ~。おねーさん達みたいな暖かいコートじゃないんだ”
という気持ちじゃった。
この時でまだ20個くらい売れ残っていた。
気持ちは

実際に売っていたのはケーキですが・・・
気持ちは半分ヤケクソでした

”マッチ売りの少女って、こんな感じなのかなぁ~”
と思っていた事を覚えている。
そんなワシに対して、
「ケーキ、いかがっすかあ~」
と元気なM先輩。元気な理由は後に判明したのだが・・・・
01:30に店頭販売終了。
そのまま、ちょい長めの休憩に入らせてもらった。
事務所の暖かさが身体に染みた。
焼肉弁当に店内でカップスープを購入し身体を温めた。

翌日も同じような時間帯に売れ残ったケーキの販売をした。
ただし、価格は時間経過とともに値下げして行ったけど・・・
最終的には1000円にしたのだが、値下げしたら意外に売れたのは覚えてる。
それでも3個くらい売れ残っていた。(4個だったかな?)
2日間、お疲れさまワシ・・・という感じ。
売れ残りは、社員さんが持ち帰って、1個だけ事務所に残してあった。
その1個、勤務終了後にバイトの面々で頂けることになった。
過酷な労働の後に食べるケーキは美味しいのだろうと期待したが、
”ふつー”
特に美味しいとは思わなかった。
しかもお腹にヘビーな感じがした。
社員さんが「バターケーキだからな」とか言っていたが、
当時のワシにはケーキの知識などはなく、全く意味がわからなかった。

こうして、過酷なクリスマスケーキ販売が終わったのだが、
ご褒美があとで付いて来た。
給与明細の手当に割増金があったのである。
そう、M先輩はこれを知っていたからケーキ販売に手を挙げたのである。
ワシの人生の中で、一番寒かったクリスマスは、この年であった。
翌年もケーキ販売をやったのだが、1度経験すると楽という事を体感した。
寒かったのは同じだったけど、ケーキを完売させ喜んだのを覚えている。

ちなみに、現在のぷくぷく家には、クリスマスというのは存在していない。
妻と付き合い始めた頃のクリスマスに家へ招待された時に、
ケーキとチキン(写真参照)を食べた記憶があるが、その1度だけだ。

結婚前には、確かにクリスマスは存在していた
あくまでイメージです

あれから30年!!(正確には30数年)

某プロ団体の北海道本部長
真似できそうな感じ

ぷくぷく家にクリスマスの足音は聞こえてこない・・・
今年も何もないクリスマス
雨が夜更け過ぎに雪に変わっても、何もないサイレンと無いと・・・
決して、ワシがある信仰者だからではない。

悪魔教

単純に妻がクリスマスに騒がないというだけ。
そんなクリスマスがもうすぐやってくる。
たまにはケーキ食べたいなぁ・・・・・

こんなケーキ、ブッシュドノエルを・・・・
死ぬまでには食べたひ

イブイブの麻雀で憂さを晴らそう・・・

ぷくぷく


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