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【IB子育て・日々悶々】台湾バス旅〜基隆・檳榔と原住民俗館の見える絶景ビュー

台北に滞在して4日目。久々に再会した台湾人の友人と、美味しいシーフードの店でお昼を食べたその日、彼女が「基隆にある、カラフルな海辺の街に最近行ったばかりだけど、平日はそんなに混んでいないし、子どもたちと行ったらきっと楽しいはず」と教えてくれる。

妹と友人親子が東京からやってきたら、ちょっと遠出しに「淡水」へ行こうと話していたのだけれど、早速送ってくれた友達の写真を見て、一目で「ここに行く!」と勝手に心変わりしてしまった。

もちろん、友人から送ってもらったリンクの数々を共有したら、誰もが賛成してくれたのは幸いだったのだが、宿泊先からの移動も、バスを2本乗り継ぐだけであっという間に海沿いの街「基隆」まで、行くことがわかり、妙なお得感を感じる。

両親と家でのんびりするかもなんて言っていた夫も、結局一緒に行くと言いだし、さらに夫の甥っ子と従姉妹も来ることになり、10人の大所帯で基隆まで行くことになった。

9時少し前、普段から車かタクシーで移動する義理の母は、次男や姪っ子が小さいからと何とか車で出かければと言い出して、朝からちょっとすったもんだあったのだが、これはよくあることで(笑)結局夫と私が押し切るように「バスで行く」と言い切ってホテルを出る。

実は台湾の交通機関が、こんなに便利だということに気づいたのは実は昨年になってようやく。それまでほとんど家族や親戚、友人が出してくれる車にちょこっと座るか、タクシー止めて乗り込むことばかりだったのだ。今では、Google Mapさえあれば、バスでも電車でも余裕。これにSUICAのような「悠遊カード」を持ったので、もう怖いものは何もない。

最初のバスは、基幹バスで、近くの大通りをひたすら横に進んでいくもの。途中でバスを降り、長距離バスに乗り換える。乗り換えたバスは観光バスみたいなもので、予約なくとも席が空いてれば乗せてくれる。悠遊カードをピッとやって席につく。これまで基隆には電車で行っていた夫が「こんな快適なルートがあるなんて」と絶句していたが、行きは早めに出たこともあって人も少なく、10人一気に乗車できてあっという間に到着した。

まずは目的地のこの港を歩き、「ちくわ」買ったり(笑)写真撮ったりとザ観光客を楽しむ。その後橋を渡って「和平島」へ。

島の手前の方をぐるっと歩いて回ろうと、2つの島にかかる橋を行って帰ってしてみる。戻った側の丘の上に、「原住民」の民俗館があると夫が発見し、みんなで行ってみることに。戻りに使った「社寮橋」から、民俗館へ行く道が、Google Mapに描かれた「細い線」のような道。

道路の入り口が駐車場の脇から続く道で、人1人、バイク1台がようやく通れる小道。それでも繋がっているようなのでズンズン進んでみる。そこはどうも長屋のような家々が立ち並び、家のコンディションも何とも言えない朽ち果てっぷりの家が立ち並ぶ場所だった。写真を撮影するのは少々憚られる感に溢れていたので、目に焼き付けたのだが、抜け切ったところは、観光名所の一つになっていた。

https://maps.app.goo.gl/iKwhn3PQzXJvSzh67

そこから民俗館へ行ってみると、隣の公園にはビューポイントがあるという。夫は1人階段を登り始めるが、子どもたち含めて自分たちはお腹が空いていたりトイレ行きたいだったりと、みんなまずは民俗館を目指す。

取り急ぎ一息ついたところに夫から「絶対来い」と連絡が入る。「あそこ上るんかい」と思っていたら、なんと民俗館のエレベーターで上まで上がれるという。これなら足の悪い人も、小さな子どものいける。ちゃんと考えられていた。

みんなで上に上がって驚いたのは、そこがまるでジャングルのような雰囲気なのに、色とりどりの蝶々が飛んでいる南国が広がっていたことだ。さらに海沿いへ進むと絶景ポイントが準備されていた。

みんなでとにかく写真を撮って、その絶景ポイントをエンジョイし、その後ジャングルっぽい公園内の吊り橋を渡ったり、蝶に見惚れたりして、少しずつ階段で下へ。いい加減お腹が空いてきて、再び和平島へ渡る。

渡るとすぐに、たくさんの魚介を扱う店が並ぶ。店から魚やエビや貝類を選び、お店の提携するレストランにお願いして調理してもらうと、店でダイレクトに頼むより新鮮で美味しいものが選べるという仕組みになっていた。

(↑この辺りの店)

この日は平日で、観光客も少なめだったから、いくつも並ぶお店の人たちは、前のめりで営業をかけてくる。中でも、一番大きくて綺麗な店先を作り込んでいる店のおばちゃんは、「檳榔(びんろう)」ですっかり口がオレンジ色になっていたのだが、すごい勢いで夫に営業していて、結局このおばちゃんに色々相談し、「鯛」、「ウニ」、「エビ(芝海老みたいなの)」、「(アサリより一回り大きめのアサリみたいな)貝」を入手する。

もちろん、これはローカルが一緒にいる私たちの特権。夫がさくさく美味しそうな魚介を選びまくり、お店の人と相談して調理の依頼をしてくれた。ちなみに、レストランのおすすめが「小さい鮫」だったので、それもオーダーする。

10人で海沿いの何とも言えない廃れた感否めない店で食べるシーフード。どの料理も、追加で頼んだ野菜の料理もなかなかの味。何よりも、檳榔おばちゃんと、何とも言えない店の廃れ感という強烈なインパクトに対して、出てくる料理の美味しさを考えると、諸々全部セットで忘れられるわけがない。

たっぷりランチを食べたはずなのに、別腹できるのがデザート(笑)私は長男とワッフルを食べ、妹たちは少し戻ってタロ芋の餅が入った飲み物を探しに行く。みんなでダラダラと港町を彷徨き、3時を目安に戻ることにした。最終的に各々が好きな飲み物や食べ物をゲットし、1597番のバスを求めて列を作る。

この日は金曜日。基隆にある海洋大学の学生と思われる学生もたくさん目にする。そして帰りは行きとは違って、10人一気に乗れるバスは来ない。二手に分かれて、台北まで戻ることにする。

こういうフレキシビリティを求められるのが旅の醍醐味。

幸いバスは10分に1本はやってくるし、あっという間に自分たちが乗れるバスが来て、無事に台北に戻ってこれたのだった。


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