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みんなと行った、誰にも奪われない夏の果て TOKYO PINK FES SUMMER2023ライブ感想


METAMUSE、MAPA、はる陽。が揃ったTOKYO PINKFE SSUMMER2023のライブを渋谷まで観に行ってきました。


いやもう、信じられないぐらい良くって。

ずっとずっと心が揺さぶられる時間だった。

途中、呼吸がテンポよく出来なくて(おそらく夢中になっていてうまく酸素吸えていない)、鼓動が高鳴りすぎてうるさかった。
頭や心の中であらゆる想いが湧き出まくって、感動で震えたり呆然としたり…最後まで心を掻き乱された。

帰りの電車、井の頭線で帰らなきゃなのに、頭の中でライブを反芻していたら山手線のホームに行って乗りかけていた。危ねー



オタク歴の長さに裏打ちされた丁寧なレポートとかは書けないので、自分の中にほとばしった想いなどをそのまま載せました。

大森靖子ちゃんとの会話


俺は靖子ちゃんと同い年で、ガチのタメである。

今日ようやく本人と会話が交わせて、それを伝えることができた。

彼女を好きになればなるほど同世代であることを誇りに思うし、嬉しくなる。心から尊敬する。
今日も、甲府桜座でのライブも、良かったですと伝えられた。

ツーショットチェキで顔を寄せたとき、靖子ちゃんからめちゃくちゃ良い甘い香りがして、視界に広がるO-WEST内の景色が一瞬グニャグニャと変形した。


俺はこれまで、なぜこの時間を掴まえにこなかったのだろう?


そう自分に呆れるほど尊い時間だった。

去り際も靖子ちゃんは笑顔で「いぇーい!タメ!」(半分記憶がぶっ飛んでるけど多分言っていた)と拳を向けてくれた。

俺は「えへへ」と童貞みたいなツラをぶら下げて、チェキ待機の列に並んでる人たちに怪訝な顔をされながらその場を後にした。

大森靖子との邂逅


初めて大森靖子のライブを観たのはおそらく10年近く前。

当時身近に奇跡的にパンクロックが大好きな友人がいて、その界隈に誘われるようにして東京の色んなライブハウスに行っていた。

他に何組も出るような、たしか新宿JAMのオールナイトイベントだったと記憶しているが、そこで大森靖子を初めて観た。

その時ライブハウスにいた人たちの中で、靖子ちゃんと俺は最年少だったんじゃないかな。

そのライブがすごく良くて、翌日には下北沢のディスクユニオンでPINKのCDを購入した。
ジャケットの彼女にドキドキしながら。

その後も何度かライブに行ったり音源を聴いたりしていたけど、接触なんてしたことはなかったし、考えもしなかった。

俺はミドリや銀杏BOYZのライブに傾倒するようになり大森靖子の現場からは離れてしまった。

それでも完全にその糸を断ち切ることはなかった。

彼女の常套句を裏切るような言葉の発明や、オリジナルで嘘のない言葉選び、口語に近い感覚で一気に読めてしまう文章も大好きで、特集されたユリイカ、かけがえのないマグマ、超歌手などは今もたまに読み返すし、大切に保管して本棚から希望を放ってくれている。

どうにかこうにか生きてさえいりゃこうしてちゃんとまた会えんだね。

俺がライブハウス音楽を好きで居続けなかったら、靖子ちゃんが今も音楽やってくれてなかったら、何より生きることをどこかで諦めていたら、この日はなかった。

この生命線がまたライブハウスで交わることはなかった。

だからこんなふうに好きで尊敬する人たちが存在してくれている限り、こっちも生きることしか前提はないよな。

◆◆◆


ライブ前にはタリーズでMAPAのらぶぴのMVを見返していた。



真顔で踊るまよちゃんの後ろを、迷うことなく縁側から上がってその踊りを一瞥するなり麦茶を飲みだすギャルゆすらが何度見返してもツボ。お茶を自ら注いで悠然と飲むところすら笑っちゃう。

ギャルの原体験って自分はいつかな?



先日、7/9に靖子ちゃんは俺の地元、山梨にある桜座でライブをしてくれた。

俺も東京からライブを観に行った。

甲府はその日は七夕祭りで、一年で一番ぐらいに若者が溢れていた。

靖子ちゃんはそのときのMCで、「祭りに浮かれた(イキった)若者が街に繰り出してる感じ、いいですね。懐かしいです」(若干うろ覚え)と話していた。

靖子ちゃんの地元である愛媛県の松山市と甲府では人口が2.5倍ぐらい違って、山梨のが断然に田舎だと思うんだけど、同じ目線を持ってくれているようで嬉しかった。

※ 山梨は今まじで人口も人材も不足しまくっていて先日知事が『人口減少危機突破宣言』を出しました。笑えねー。ムリー。我が故郷〜。



靖子ちゃんはMCでギャルの話題から「パラパラは世代なんですけど〜」とも言っていた。

俺と靖子ちゃんが同じ時代、それぞれ地方で育ったと強引に一緒にさせてもらえるなら、そこから見えていたギャルや文化、景色はどんなものだったのか。

デコりすぎじゃね?本体どれだし



静かで目立たない山梨の、のどかな田舎で思春期を過ごした俺はギャルとは無縁だった。
山梨は東京のすぐ西に位置するが、ギャル文化そのものはあんまり馴染みがない。

JR中央線で高尾行きに乗れば、あっという間に東京の西の果て。電車を乗り続け、トンネルを何度も抜けていけば、程なくして山梨県内に入る。
大月という街が俺の地元だ。

甲府桜座のライブに訪れた人は、バスや自動車に乗って高速を使っても、あるいは特急かいじに乗ったとしても、大月市を通過したんじゃなかろうか。

山、森、川、だらけの田舎。

俺が10代のときはせいぜいイオン(昔はダイエーだった)とガスト(当時はすかいらーく)ぐらいで、「ジャスコで良くね?」のジャスコさえもなかった。

正直、恵まれた見栄えの良い環境ではなかったが、それ以上を知らないので、不満もさしてなかった。八王子や立川は遠くなかったし。

00年代の地元は、ギャルというより男も女もヤンキーが多かった。治安は悪くないものの、利口なヤツほど目立たない町だった。

高校卒業後に教習所に通うと、上下"なぜか"煙臭いスウェットを着たヤンキーたちがダベっていた。襟がよれたヤンキー女子の首元にキスマークがあるのも珍しくなかった。
携帯は当時まだみんなガラケーで、着メロやストラップで個性を出す時代だった。「デコりすぎじゃね?本体どれだし」の時代までもそう遠くない。

教習所を卒業するとみんなワゴンRに乗り、ミラーには葉っぱの形をした謎の匂いつきのヤツをぶら下げ、車内には倖田來未が流れていた。愛の歌ってあったよね懐かしい。

俺はそんな地方文化に染められてなるものか!という反骨精神から、大学生になると下北沢や高円寺、新宿に出向いた(大学1年の間は実家から東京の大学まで通っていた)

都内でライブを観たり服を買ったり、山梨には存在しない可憐な女子たちと出逢った。都心ですれ違うシティガールは意味がわかんないほど可愛く見えた。ギターを背負う女子もまばゆく、路上で歌う人たちも新鮮だった。

今はなんかもう遥か遠い日に感じる。


靖子ちゃんがMCで言ってたように、パラパラは世代といえば世代で、ほかにも浜崎あゆみが一世を風靡していた時代も直撃だけど、個人的には半径数メートルの世界や人間関係ではギャルとは無縁だった。どちらかといえば、り子ちゃん同様に俺も本や演劇が好きな陰の者。だからまさかここにきてこんな形でギャルのムードを追体験できるなんて最高だ。
ありがたい!

トーピンになぜこうも魅了される?


歌舞伎町祭がすごくて、甲府桜座も素晴らしくて、今年に入って観た大森靖子ライブは人生のベストライブだと都度思った。

そして今日も。



最新を常に最高にすることがいかに難しいか。

手抜きも手加減もそれこそ手癖もそこにはない。色んな事情でこの日になんとか来れた人、この日までは生きようと決めていた人、数年ぶりに来た人、初めてきた人…

その想いを全部汲みとっていて、裏切らないライブをしてくれた(と俺は感じた)

強い愛はすべてを見透かすから、ちょっとでも小慣れ感や惰性があったらファンは分かると思う。

けど、まじで一分の隙もない。

なんでトーキョーピンクのライブは魅力的なんだろうと考えた。

きっと見た目がいいだけでも曲がいいだけでも、人はお金を払ってライブハウスに来ないですよ。見た目も良くて曲も良くても、通い続けてもらうほど人を夢中にさせるのは容易じゃない。
そしてそんなことは靖子ちゃんが誰よりも分かってると思う。

だから妥協しないんだろう。

MAPAもメタミュも、
ルックス、トーク力、キャラクター(個性)、歌や曲の良さ、華、ダンス(振り)、世界観、表現力、パフォーマンス、演出、全て揃っている。

「他にどのグループがこのアイドルを超えられるの?」って心から思う。ここまで揃ってるグループ、存在しなくね?

まだオタク歴が短くて認知の歪みが完全に発動せずフラットな視点と客観性を持っていると自負できるから余計に確信する。

今日たびたび思ったことだけど、一度でもライブを観に来たら絶対に心を持っていかれる。そりゃ熱狂的なファンを作るよ。心を動かされるよ。

性別も年齢も国籍も関係ない。
薄っぺらいダイバーシティじゃない。薄っぺらいSDGsじゃない。

アイドル好きもバンド好きもかわいい好きもカッコいい好きもメンタル病みがちも陽キャも陰キャもギャルもオシャレ好きもおじさんも誰もかもを突き放さずむしろ抱き寄せる。

全方位に対応できるよう靖子ちゃんがそれに見合うメンバーを計算し尽くして見出したのかもしれない。誰も置いていくことなく救い出せるように、誰からでもどの角度からでも好きになれるように、トーピンを作り上げたのかもしれない。
これが本当の多様性で持続可能な世界でしょ。

特に表現力!
すさまじい。


今日も前半の夏っぽさやギャルムードから転じて、後半パートは物語性を備えた世界観にガラリと変わった。
抑揚や緩急って、次の曲への流れや、人が声や間だけで生み出すものだと思っていたけど違った。

セットリスト、曲中の照明音響、振りから表情、曲に応じたメンバー構成まで、トーピンは全体で緩急と抑揚をつけている。
演出が徹底して素晴らしい!

だから見ていて飽きない。

ただアップテンポな曲→シリアスな曲で単純な緩急を見せているんじゃない。

曲ごとに指先から視線の流れ方まで、モノローグやポエトリーリーディングまで、照明と超連動した舞いまで、全部を使って数秒ごとに変幻自在なステージを作って世界観に没入させている。
歌舞伎町でも思ったけれど、豊かな観劇をしたかのような感覚も残る。


トータルにプロデュースする大森靖子
振付を担当する雅雀り子
2人ともえげつないよ。

期待に応えて体現する他のメンバーたちも凄すぎる。

はる陽。ちゃんも舞台度胸ある感じで堂々とキラキラを振りまいて優雅にステージで歌っていた。事前に曲も聴いといて良かった。

MAPAについて




人生で初めてアイドルのファンクラブに入った。

らぶぴ、サマシュ、2曲ともヤバい。

らぶぴの振付、MV、ユーロビート感、中毒性がハンパない。

サマーシューターも大好き。

イントロから好きだし、「サマーシューター〜〜」「サマーーシューーターー⤵️⤵️」「サマーーーシューーターーーー⤴️⤴️」って繰り返しながら音程が変わっていくとこも好き
(伝われ)



ゆすまよの2人はチェキもそれぞれ撮って直接会話も交わした。今日も2人とチェキを撮って話ができた。

↓はリリイベの。



サマーシューターの振り好きって話を紫凰ゆすらゆすらとしたら、俺の誤認してるところがあって、正しい振付を教えてくれた。
彼女のnoteの更新もたのしみ

茉世ちゃんには『ひらいて』が特に素晴らしかったからそれを伝えた。最初にMAPAの魅力に引き込んでくれたのは彼女の歌声だったから。サマーシューターの歌入れ、靖子ちゃんとのWヴォーカル、最高だった。

こしょさんのイメージ
クールミステリアス宝塚!ってイメージだったんだけど、しゃべると可愛らしい人だな〜と知るにつれ感じる。でか美ちゃんのラジオ聴いたり今日のMCでのふとしたゆるさとか見ると、人柄が伝わる。すげー優しそう。高齢者に特に優しそう。おばあちゃん子っぽい。歌はもちろんだけど、喋り声も綺麗。

今日の
「夏を撃ち殺しにいこう」
決まってたねー。
あと腹筋!!


えむちゃんのイメージ
黒髪色白ツインテの見た目王道アイドル的なのに、ノリや喋ったときにすごいギャルみがあって面白い。

MAPAで一番直球かつ素直な人なのでは?
リミスタのとき、らぶぴの振付を教えるくだりで正面じゃなく反転になるよって茉世ちゃんとかが説明していたら「そんなに優しくねーよ」「頑張れよ」みたいにオタクを鼓舞していて笑った。

リリイベで近くで見ても信じられないほど肌が白くて綺麗で、過去に直接見た人間の中で一番美白かもしれない。

先日『アイスクリームフィーバー』という映画の舞台挨拶を観に行けて、吉岡里帆と松本まりかを生で見たけど人気女優を凌ぐ美白だと思う。
パフォーマンス中のアイドル性めっちゃ高い。

えむちゃんが今日のラスト「いい夏が切れたと思います!」と言っていたけどまさに。
真夏はこれからだけど、最高の助走をくれた。

METAMUSEメンバーの印象

メタミュは歌舞伎町以来で2回目。
メンバーのことは正直まだそこまで詳しくない。

率直な印象を書いてみます。


まろちゃん
・絶対オチをつけるトーク力えぐい
・歌うま。
歌声は綺麗の中に甘さがあって、まるでミルクティー!(渋谷だとケニヤンのアイミティー、千駄ヶ谷のモンマスミルクティーは、ミルクティーの概念が変わるほど美味いからオススメ!)
・ボーイズグループを作る話のときに入りたいって言っていたのも面白かった。それに対してり子ちゃんがすかさず「ときめきメモリアルだ!!」って発言してたの爆笑。


カレンちゃん
・今日の稼働えぐい
・めちゃくちゃ華があるしパワフル
・コショさんとのグッとくるsummerやば
・芯の強さを感じて男女ともに分け隔てなく惚れるのが分かる
・お金貸したら絶対倍返ししてくれそうな信頼度を感じる。一番お金貸したい。
・カレン様って呼びたくなる


りこちゃん
・喋りうますぎ。まりなちゃんが胃の中から"上がって"きたとき「ギャル!」って念じたら緑色の嘔吐物が「下がった!」と言っていて、このトーク自体もウケるんだけど、それに対して高速で「ギャルってアゲじゃなくサゲもいけるんだ」ってツッコんでるのすごくて、「うま!はや!天才かよ」と思った。
・「パラパラの基礎とは」←ここも笑った
・らぶぴの振り大好きなのでセンターでキレッキレのギャルサーの長を見られて嬉しい
・とてつもない貢献度だと思う人。振り付け師って大切!すごい!って初めて思わせてくれた人


のどかちゃん
・開演して登場したとき、瞬間最大風速的には今日一番オーディエンスの「か、可愛い…」を集めたと想像する
・ツインテ団子(正式名称わかんない)似合いすぎ。こんなミラクルアイドルいたっけ??と一瞬誰かわからなかったぐらいのインパクト
・メロメロメロン超似合う


まりなちゃん
自分の空気にするのが抜群にうまい。
テレビのバラエティとかで活躍するひとはこのスキルが秀でていると思っていて、前に喋ってる人が誰であろうと観衆のチャンネルをすぐに自分に切り替えさせる
・特典会で靖子ちゃんの列に並んでたら「え、嬉しい!ありがと!」って隣からまりなちゃんの親身なオタクへの声がめっちゃ聴こえてきて、推してるオタクは嬉しいだろうな〜って微笑ましかった

・大内ライダー
太平洋不知火楽団とか聴いていたので、わ!本物だ!と思った。握手を求めたかったけどチェキ撮影に忙しそうだったから声かけられず。



最後に…


まだまだ余韻がやばい。本当に素晴らしい時間だった。自分以外のファンからの幸福感や満足度もヒシヒシと伝わってきた。


ライブ、良かったです!!

大森靖子『超歌手』より


真顔で踊るまよちゃんのウシロを、マヨうことなく縁側から上がってその踊りを一瞥するなり麦茶を飲みだすギャルゆすらが何度見返てもツボ。茶を自ら注いでう然と飲むところスラ笑っちゃう。

※山梨は今まじで人口もジンザイも不足しまくっていて先日知事が『人口減少危機突破宣言』を出しました。笑ねー。りー。我が故郷〜。

シズかでだたない山梨の、ノドカな田舎で思春期を過ごした俺はギャルとは無縁だった。
山梨は東京のすぐニシちするが、ギャル文化そのものはあんマリナじみがない。

甲府桜座のライブに訪れた人は、バスや自動車に乗って高速を使っても、あるいは特急かいじに乗ったとしても、オオ月市を通過したんじゃなかろうか。
山、モリ、川、だらけの田舎。

俺が10代のときはセイぜい、イオン(昔はダイエーだった)とガスト(当時はすかいらーく)ぐらいで、「ジャスで良くね?」のジャスさえもなかった。ショウジき、メグまれた映えの良い環境ではなかったが、それ以上を知らないので、不満もさしてなかった。

00年代の地元は、ギャルというより男も女もンキーが多かった。チアんは悪くないものの、リコうなヤツほど目立たない町だった。

教習所を卒業するとみんなワゴンRに乗り、ミラーには葉っぱの形をした謎の匂いつきのヤツをぶら下げ、車内には倖田來未が流れていた。アイの歌ってあったよね懐かしい。


俺はそんな地方文化に染メられてなるものか!という反骨精神から、19になると下北沢や高円寺、新宿に出向いた。そこでライブを観に行ったり服を買いに行ったり、山梨には存在しないカレンな女子たちと出逢った。都心ですれ違うシティガールは意味がわカンナいほど可愛く見えた。ターを背負う女子もばゆく、上で歌う人たちも新鮮だった。

今はなんかもうハルか遠いに感じる。

遊び心



最後までお読みくださった人
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