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「汝、星のごとく」

汝、星のごとく/凪良ゆう

前回の「流浪の月」がすごく良くて同じ作者さんの「汝、星のごとく」を読んだ。

あらすじ

ーーわたしは愛する男のために人生を誤りたい。

風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海(あきみ)と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂(かい)。
ともに心に孤独と欠落を抱えた二人は、惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく。
生きることの自由さと不自由さを描き続けてきた著者が紡ぐ、ひとつではない愛の物語。

ーーまともな人間なんてものは幻想だ。俺たちは自らを生きるしかない。
(Amazonより)

読み終わった瞬間から涙がブワー!っと流れてる!この記事を書いてる今も涙が止まらない。前回同様、大した分析も感想も書けないのだけど、思ったままを書く。

毒親、ヤングケアラーな主役2人。親、狭い島でのコミュニティ、世間の目に翻弄されながらも成長して自分の生きる道を突き進んでいく…

私は、長く生きてきて「あっち」を選択してたら…と何度も思い返したことがある。なんならいまだに思う。でも選択してこなかった。世間の目もあるし、勇気がなくて。周りに関わる人間が沢山いる。もしかしたら誰かが不幸になるかも…と思い、私の思い出は美しいところでとどまった。万が一「あっち」を選択してたら…私の綺麗な思い出はきっとヒリヒリと痛いものになったのかもしれない。でもこの作品を読んでたら人生は「あっち」でもアリだったのかも、と思えた。長く奥底に眠ってた、人にも言ったことのない自分だけの思い出がブワ〜っと浮上した。

自分の人生はこれはこれでその時の最善を選択したので「あり」だと今では思えるけど、この作品は私の「あっち」の世界を改めて覗いたような作品でとても感情を揺さぶられた。うまくは言えないのだけど、自分の中のもう1つのリアルを体感した感じ。読後感はいい意味で胸が苦しい(甘酸っぱい通り越して苦しい!!)

この作家さんはとても好きだ。なんでこんなに感情持ってかれるんだろう!
苦しい!!(2回言った 笑)
オーディブルではもう読み放題がなかったので本を買おうかな。

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