セミからの伝言
目を覚ますと
辛かった過去の記憶がよみがえる
私がもっと頑張っていれば
こんな事にはならなかったと
どうしても自分を責めてしまう
本当は誰のせいでもなく
運命の流れなのかもしれないのに
そんなことを考えていると突然
セミのツクツクボウシが
網戸に止まって鳴き出した
ツクツクボーシ
ツクツクボーシ
小さい体で大音量
「うるさ過ぎ!」
思わず私は吹き出してしまう
「辛い思考はもう終わり」
なんだかセミが言いに来たみたい
終わってしまった過去は
もう、どうすることもできない
そう思った瞬間
セミは青い空へと飛んで行った
今はまだ未来のことは
想像できないから
とりあえず今日一日を
何とかやってみよう
ベッドから降りて
窓の外のモコモコの雲を見ながら
大きく伸びをした
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