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映画レビュー#1 容疑者Xの献身

今回は初めての映画レビューいたします。

この映画は原作が東野圭吾の小説でテレビドラマ「ガリレオ」の映画化作品です。

ドラマから続いて福山雅治、柴咲コウのW主演で主題歌は柴咲コウの「最愛」です。作詞作曲が福山雅治で映画のエンドロールで流れるのですが、これがまた映画の良さを引き立てています。

タイトルの容疑者Xは堤真一が演じる石神です。

隣人の松雪泰子が演じる花岡靖子が離婚した相手につきまとわれ、不意に殺してしまいます。

その隠蔽工作に隣人である石神が協力するというところから映画は始まります。

質素なアパートに住んでいる両者は普段から少しだけ交流があり、花岡が経営する弁当屋に石神は毎日弁当を買いに行きます。

すぐにわかることですが、石神は花岡に惚れています。

石神は数学の天才であり、それ以外のことには興味を示さないような男ですが、生まれて初めて人を好きになります。

数学の天才である石神は大学時代に福山雅治演じる湯川と同期であり、お互いに天才ということもあり当時気の合う仲間の一人でした。

この数学の天才石神と物理学の天才湯川の頭脳戦もこの映画の見どころの一つとなります。

湯川の推理によって徐々に追いつめられる石神ですが、それでも湯川と警察、花岡をも騙しながら自分に容疑が向けられるよう意図的に証拠を残していきます。

そして湯川と警察の追及の後に自首という形で警察に逮捕されます。

逮捕される直前に石神は花岡に対して手紙を書き残します。

それは自分に容疑を向けられるよう仕組んできたことが書かれており、花岡の幸せを祈ったある種のラブレターでした。

逮捕後に拘置所に送管される直前、警察に花岡が現れ自分の罪を警察と石神の前で告白します。

その時に今までほとんど感情を見せなかった石神の心が崩れてしまいます。

この時の堤真一の演技の迫力が常軌を逸しており、石神という人間の全てが出ているようでした。

愛する人を守り抜けなかった自身の不甲斐なさ、一度は自殺も考えた自分に生きる意味を与えてくれた人に対する想いが爆発します。

その後は語られませんが恐らく石神、花岡がともに罪を償うことになるでしょう。

これで本編は終了し、エンドロールで「最愛」が流れます。

数学しかできない優しい男の不器用な人生の一端を描いたようなこの映画は切なくもあり、悲しい物語に見えてしまいます。

ですが人生の中で一瞬でも愛する人のために生きられた。不器用で歪な形の愛かもしれませんがその美しさには心を打たれます。

「最愛」では恐らく石神の逮捕後の心情が歌詞に込められています。

石神の花岡に対する愛という名の献身が終始描かれており、その愛情の深さと不器用さを見ていて辛くなってきますが俳優陣の演技や演出で非常に見ごたえがある映画となっています。

以上初めての映画レビューでしたがどうでしたでしょうか?

映画は年間100本以上観ているのでたまにレビューしていきたいと思います。

福山雅治が歌う「最愛」を貼っておきますので是非聞いてみてください。

https://www.youtube.com/watch?v=lk9WyqJP3r0


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