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著者インタビュー『生き方てさぐり出張ネイリスト、47都道府県で色んな人生を聴く』たびびとネイリスト・山本杏里さん

1月26日に発売した新刊『生き方てさぐり出張ネイリスト、47都道府県で色んな人生を聴く』。著者のたびびとネイリスト・山本杏里さんに本についてやネイリストのお仕事についてなどお聴きしました!


『生き方てさぐり出張ネイリスト、47都道府県で色んな人生を聴く』

山本杏里(やまもとあんり)
29歳(1994年生まれ)。“楽美をしよう“をコンセプトに、ネイル&旅&聴くで、「たびびとネイリスト」として活動。明治大学卒業後、カナダでワーキングホリデーを経験し、対面で現地の人とコミュニケーションが取れるネイリストの仕事に就く。帰国後ネイルサロンOur Jamを開業。「日本酒ネイル」「サクマドロップネイル」がSNSでバズる。メディア出演多数。2022年に日本全国をまわり、各地の人々にインタビューをしながらご当地ネイルを施す「47都道府県出張ネイルプロジェクト」を実施する。今後は世界196か国出張ネイルが目標。本書が初の著書。
X(旧Twitter) @anri6624
Instagram @anri_nailart
OurJam HP https://anjam.jp/

―「たびびとネイリスト」という日本で唯一の肩書で活動されている著者の山本さん。そもそも、ネイリストになったきっかけはなんでしょうか?
大学を卒業した後の働き方どうしようかなってなったときに、意を決してカナダのワーキングホリデーを活用した経緯があり、カナダに旅をしてみたら、偶然ネイリストになった過去があるんですよね。
自分の普段のテリトリーとは違うところに行ってみたことで得られるチャンスだったり、機会や出会いだったりがあるなというのを自分の人生からも感じていたので、その大切さを伝えていきたいなと思い「たびびとネイリスト」という名前を付けて活動しています。


著者の山本杏里さん



―今回の本は「47都道府県出張ネイルプロジェクト」の様子をまとめた1冊です。プロジェクトの内容を詳しく教えてください。
私は普段手描きアート専門のネイルサロンを運営しているんですけれども、その技術を生かして全国を出張ネイルしながらご当地ネイルアートをすること、あと普段お客様とすごくアートをしながらお話をすることもしているので、ご当地の人たちにもインタビューをするという2軸で行ったプロジェクトになります。

山本さんがオーナーをつとめるネイルサロン「Our Jam」では
アーティスティックなネイルから可愛い推しネイルまでさまざまなネイルが楽しめます!


―どうしてこのプロジェクトをやろうと思ったのでしょう?
20代から30代の方々が多いんですけれども、普段サロンのお客様とお話していると、同じ世代でもやっぱり人生の選択が十人十色だなっていうのをここ数年でものすごく感じて、時代の移り変わりとともに、選択肢の幅もどんどん広がってきてるけどその分悩むこととか、迷うことが私自身もすごく多いなっていうのを感じてたんですね。
逆に、年配のお客様からは若いから何でもできるわねと言われることも多く、なんでも出来すぎるなみたいな気持ちも多くて、ちょっと悶々としてた時期もありました。そういうときに、「逆に今だからこそできることをやってみたいな」っていう純粋な気持ちがあって、コロナの落ち着き始めた2022年に一大決心をして、今だからこそできること、若いから何でもできるっていうふうに言われていたことをポジティブに捉えて、自分のネイルの技術とインタビューを毎日していることを生かして、思いついたアイデアという感じです。


本の帯にも、「20代 焦り 不安」で検索してみた――この不安を払拭するため、ネイルの旅に出る。 普段出逢うことのない人と色んな土地で出逢い、ネイルを通して相手の人生を聴くことが、ネイリストの私にできること。人生のバリエーションを日本全国すみずみまで聴いてまわることで、生き方のヒントを見つけた――。という言葉が。


―本が出版されたときの周囲の反響はどんなものでしたか?
私自身は自分の気持ちの紆余曲折や迷いから、どういうふうに自分自身の人生を考えていくかっていうのをこの本の中で書いているので、最初に考えていた対象の読者は20代から30代の同世代の人たちと考えていたんですけど、意外と全世代の人たちから「面白い」というお声をいただくことが多くて。40代から60代の人たちも「こういう価値観があるんだ」って学びになるとか、逆に旅という目線から「日本にはまだまだこんな素敵なところがあってこんなふうに頑張っている人たちがいるんだっていうことがわかって嬉しくなりました」っていうメッセージをいただけたりとか。
あとネイルをやっていきたいって考えていた若い方々から、すごく勇気をもらいましたっていうお声もDMでいただきましたね。


山本さんのInstagram(anri_nailart)では、本やネイルに関するいろんな情報が‼


―「どういうふうに自分自身の人生を考えていくかをこの本の中で書いている」とありましたが、特にどんな人に読んでもらいたいでしょうか?
私自身としては、これからの人生をどういうふうに生きていこうかなっていうふうに考えていきたい人たちであれば、今となっては20代30代に限らず全世代の方々だなって考えていますが、あと一旦これからの方向性の矢印を決める直前の人たち。いろいろ見て、こう決めていきたいみたいなスタートを切るちょっと手前の人たち。
それは大学で就職活動をしている人かもしれないですし、高校で進路を決める人たちもそうかもしれません。社会人になってから転職を考えるようとしてる人たちも、いったん子育てが終わって母としての人生じゃなくて、もう1回自分の人生を考える人たちとか、そういった人たちにもすごく勇気が出る本になってるんじゃないかなと思います。


―執筆にあたって大変だったことはなんですか?
47通りのインタビューを文字に起こすことがまずかなりハードな作業でした。サロンのお客様たちにも手伝ってもらうぐらいの分量だったんですけれども、お話する内容が本当に各都道府県の人たち、それぞれ全然違う価値観、もう180度違う価値観の人もいますし、それをどうまとめていくかっていうところの構成を考えるのも大変でもあったけど一番面白かったところではあるなと思います。
47という量っていうのは大変だったかもしれないですね。(編集者と)47都道府県分のメールを7往復ぐらいしました(笑)。


―47都道府県すべてを訪問し、出逢った人にインタビューをしてネイルを施していますよね。なかでも印象的だった都道府県はどこでしょうか。
状況的にも、出会った人的にもインタビューの内容的にも食べたものとか景色とか、全部において一番印象に残っているのは熊本県かもしれません。
まず取材先がなかなか決まらなかったんですよね。運よく、たまたまその場で宿泊を決めた古民家のオーナーさんにインタビューすることになったんですけど、お話をした内容が、「自分が強く願ったことっていうのは、そういうふうになっていくっていうのは僕は必ずあると思うんですよね」っていうような一言があって。熊本県の回自体が私自身もそういう感じでしたし、このプロジェクト自体が1年でまさか終わるとは思わなかったぐらい、すごいトントンって事をすすめられたんですよね。
自分自身もちゃんと自分で決めたこととか強く思ったことっていうのは、ちゃんと前に進むんだなっていう実証事例ができたなっていう自信にもなって。すごく印象に残った都道府県でした。


阿蘇の美しい風景


阿蘇の絶景とインタビューをした古民家での体験や感じたことを取り込んだ熊本ネイル



―この本は、47都道府県で出逢った人にインタビューをして、さらにご当地ネイルをしています。ネイルとしての見どころはありますか?

私自身もそこ(現地)に行かないとわからないネタっていうのがかなりあったんですよね。それをネイルに起こしたっていう意味で、このネイルデザインが何県のアートなんだなっていうのはわかるとは思うんですが、具体的に何を描いたのかなっていうのを連想ゲームみたいに見られるっていうのは面白いかなと思います。
サロンのお客様がご覧いただいている中で、「これってあれのこと?」とかっていうふうに答え合わせをしているのはすごい楽しい、お互い楽しかったなって思ったので、見どころは結構そういうところにあるかもしれません。


カバーの日本地図は、すべてネイルでできています🗾


―本の推しポイントや注目ポイントはどこにありますか?
これは編集者と工夫したところでもありますが、一つ一つの都道府県での学びを踏まえて、ワークがあるところっていうのは推しポイントかなと思ってて。
やっぱりこれは私自身の思いでもありますが、やっぱり読んで終わっちゃう。そのまま流れちゃうことって多いなって思っていて。自分はどうだろうなと立ち返って考えて、1個行動するところまでで初めて学びが生かされると思うので。私自身もこのプロジェクトをやっていろいろ学べたことがたくさんあったので、それを踏まえて私も今後どうしていこうかはすごい考えられるきっかけにもなったプロジェクトで、それをワークとして今回まとめているので、皆様にもぜひ自分だったら人生を、こういう観点をもとにするとしたら、どう決めていこうかなっていうのを考えるきっかけにはなるんじゃないかなと思っています。


毎話必ずインタビューの最後に「WORK」が挟まれています。


―47都道府県を訪れた山本さん。今後こんな活動をしたい、という目標はありますか?
これは人生レベルにはなると思うんですけれども、せっかく日本全国47都道府県の価値観を教えてもらったので、次は日本から出てみたいなっていうふうに思っていて。次世代とも連携していくことになるとは思うんですけど、「196カ国出張ネイルプロジェクト」をどこまでできるかっていうのをやってみたいなと思っています。
価値観が広がっていけば広がっていくほど、こういう考え方や生き方もあるんだっていうふうに、自分の思考回路がすごく柔軟になる感覚があるので、日本を出たらまたさらに振れ幅の広い価値観や生き方に触れられることができると思っています。そういう前向きな比較ができてくると、「より自分らしい選択肢って何だろうな」と考えやすくなると思うので、それは自分の人生をかけてやってみたいなと思っています。


―ちなみに、196ヶ国出張ネイルで最初に訪れたい国はどこですか?

いきなりニューヨークからスタートするっていう選択肢か、ちょっとカンボジアとか東南アジア、5カ国ぐらいを、今年からやってみようかなと2パターン考えていますね。


じつはこのインタビューのあと、ヨーロッパを巡るお話も新たに出ているそう!


―最後に読者の皆さんへメッセージをいただけますか?
題名に「生き方てさぐり」っていうふうに書いてるんですけど、多分一生手探りなのかなって私は思っていて、その手探りを逆に、もういろんな価値観を知りながら楽しめるぐらいの気持ちで生きていけると、私はすごく豊かなんじゃないかなと思っていて、その手探りの中でこういう考え方をいろいろ見るっていうことが自分の幅にも繋がるかなっていうふうに思っているので、私自身も今後も手探っていきたいですし、ぜひ皆様とも一緒に手探っていきたいなと思っているので(笑)、そのヒントとして読んでいただけたら嬉しいなと思っています。




『生き方てさぐり出張ネイリスト、47都道府県で色んな人生を聴く』
著:たびびとネイリスト・山本杏里

「20代 焦り 不安」で検索してみた――
この不安を払拭するため、ネイルの旅に出る。
普段出逢うことのない人と色んな土地で出逢い、ネイルを通して相手の人生を聴くことが、ネイリストの私にできること。
人生のバリエーションを日本全国すみずみまで聴いてまわることで、生き方のヒントを見つけた――。


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