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VSカロカンディフェンス・タリバリエーション研究【テイクバックQxd4】

今回の記事は、対カロカンディフェンスのタリバリエーションの研究です。
私のブリッツ戦からの取材で、初めての変化と遭遇したのでポイントを記事にしてみました。

タリバリエーション導入の経緯


カロカンディフェンスに対しては、長い間パノフを愛用していましたがなかなか勝てませんでした。そこで、FMの山田弘平コーチのレッスンを受けたときに相談したところ、このタリバリエーションを教えていただき現在まで採用を続けています。

研究の際には、日本チェス界で動画投稿者として活躍を続けている「ものぽ
」の【カロカンアドバンス・タリバリエーションの研究】が大変参考になりました。山田弘平コーチとものぽ氏にはこの場を借りて改めて感謝申し上げます。

タリバリエーション採用後の勝率

私の白番の勝率は約5割ほどですが、タリバリエーションを採用してから瞬間的に勝率が7割まで跳ね上がりました。
試合数が少ない上に時間の短い試合ばかりなので参考値かと思いますが、それでもタリバリエーションはカロカンディフェンスに対して有力と言えそうです。

画像はCHESSM MONITORより引用 

難敵テイクバックQxd4の変化

白がBg5と基本図からは、Qb6と対抗してくることがほとんどです。

タリバリエーション基本図

Qb6以下は、1.Bd3 Bxd3 2.Qxd3 Qxb2 3. e6 Qxa1 4. Qb3と進んで第2図を迎えます。

第2図はQb3まで

Qb3に対して黒がb6またはb5と受ければNf3から黒のクイーンを捕獲する変化になり、白が優勢になります。そこで黒は大長考の末に、Qxd4とポーンを取ってきました。

第3図はQxd4まで 黒がクイーンのトラップを避ける変化

Qxd4以下は以前から気になっていましたが実戦に出現したのは初めてです。以下は1. Qxb7 fxe6!と進みました。

第4図はe6まで やや白優勢

黒の形が悪いので白がだいぶ良いかと思っていたのですが、実際は微差だったようです。ここでQxa8とルークを取ったのですが、ビショップをe3と引いてクイーンに当てておけば優勢を維持できました。

1回クイーンに当てるのが好手

以下、Qa4またはQg4に対してそこでQxa8とルークを取れば白もまずまずのようです。

やや白良し。だが先は長い。

ただ、この変化ははっきり白が良くなるわけではないので研究を続けていきたいと思います。

更なる強敵Qxd4

ビショップを交換せずにd4のポーンを取る変化。難敵。

ものぽ氏」も動画で言及されていましたが、ビショップを交換せずに単にQxd4と黒が踏み込んでくる順が難敵中の難敵です。この変化に関してはまだ実戦経験が1度もなく、経験がありません。

盤に並べて自分なりに考えたり、エンジンも使ったりして研究したのですが、白が明快に良くなりそうな順は分かりませんでした。
今後、実戦で出現するかどうか楽しみに待ちながら、タリバリエーションの研究を続けて育てていきます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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