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美味しいお店の広報部

会社員二人。
 
「ネットでかなりつぶかれましたね」
「ああ、見たよ。
 【初めてのデートでサイゼリ◯はない
 ってやつだろ。
 何かめてたな」
 
「あれだけ論争になると、
 当社にとっては、
 イメージダウンですよね」
「どうだろう?
 そもそも、
 恋人のいない若者が増えてるんだろ?
 被害と言っても極一部って、
 感じがするけどな」
 
「でも広報部としては、
 マイナスイメージは嫌ですよ」
味と価格のアンケートでは、
 おおむ好評なわけだし、
 気にしなくてもよくない?」
 
「いや、
 初デートって言葉イコール
 サイゼリ◯連想れんそうされるのは、
 よくないと思います」
「じゃあ、どうすんの?」
 
「う~ん。
 先輩、どうしましょう?」
「じゃあさ、新しいキャンペーンで、
 それを払拭ふっしょくするような、
 キャッチコピー宣伝文句をドーンと出して、
 バズらせればいいんじゃないの?」
 
「それです!
 それですよ先輩!
 ……何がいいですかね?」
「そんなの簡単じゃん」
 
「簡単?」
「初めてのデートで、
 サイゼリ◯はダメなんだろ?
 じゃあ、それを逆手に取れば、
 いいんじゃねえ?」
 
「逆手?
 どうやって?」
「難しく考えんなよ。
 
 シンプルでいいんだよ…シンプルで。
 
 【3回目のデートはサイゼリ◯で!】
 
「先輩、天才です!」


 このお話はフィクションです。
実在の人物・団体・商品とは一切関係ありません。 

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