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欲望の末路。テクノロジーが人間に及ぼす影響。

食、睡眠、性欲。人間の3大欲求。生理的な欲望を満たしたその先にある欲望は幻想である。

人は人に影響され、欲望が生まれる。

家族、会社、コミュニティ、国。

所属するコミュニティの意識に合わせ、欲望は泡のように現れ、気づけば消える。

「欲望とは、欲しいものを手に入れるまで不幸でいることを課す自分との契約だ。」

欲望の見つけ方

欲しいものを手に入れるまでは、不幸であること認め、欲を満たせば束の間の幸福を楽しんだ後、また欲が現れる。

欲が満たされない状態を保てる人ほど、生命力やエネルギーが濃いと感じる。

野心で溢れる起業家、真理を追求する研究者、世を良くするために活動する変革者。利己や利他。欲の性質は違えど、欲と好奇心の総量が大きい人ほど、大きく飛躍し成功者と言われる存在になりやすい。

しかし、AIなどのテクノロジーで世の中が便利になるほど、ほとんどの欲が満たされるようになる。手軽に食欲を満たせるコンビニ、擬似的に性欲を満たすVR、クイックに承認欲求を満たすSNS。

さらには、世界の真理の解明、社会課題の解決までもが、大半の人の手を介さず、AIなどのテクノロジーによって満たされてしまう未来も見えつつある。

テクノロジーを操る上位数%の人間以外の「欲が一瞬で満たされる時代」、大半の人間はどうなるのか?

そんな問いが「欲望の見つけ方」を読んで浮かびました。

自分なりの仮説を下記に記します。

Q. 「欲がすぐに満たされる時代」、人間はどうなるのか?

全てが満たされれば、不足感はなくなり、人間は寛大に人や世界と接することができる。

成功者・敗者など、人を上下で見ることがなくなる。戦争も、競争もなくなる。ありのままの存在を純粋に認め、寛容に受け入れるようになる。

感じ得る欲はすぐに満たされる様になるので、嫉妬や人との比較もなくなる。

そうなると、「今この瞬間」を生きながら、真の意味で自分だけのユニークな人生物語を創り上げていく人が増える。そして、そのプロセスをじっくり味わえるようになる。

人、動物、自然。
森羅万象との交流をただ感じ、楽しむ。

人として生を受けたことに感謝し、自分なりの表現をする。

そんな、アーティスト的な生き方をする人間が増える。

欲望の末路の先には、こんな新しい世界のあり方が現れるのでは?と妄想しています。

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