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心の蓋 〜大学時代編①〜

大学を卒業し、早くも社会人2年目を迎えている。

今振り返るとサッカー面ではいろんなカテゴリー、立場を経験し、サッカー以外でも責任のあるポジションを任せて頂く事もあった。

あの大学時代がなければ、今の自分はないと自信を持って言える。

その大学時代を少しずつ振り返り言葉にしていきたい。

大学4年 揺れ動く念い

大学3年の終わり、最終学年を迎えようとしている。
それでも僕は意志が固まらず、揺れ動いていた。

昔の僕のイメージでは今頃、絶対的なスタメン、プロに内定、チームとしては欠かせない選手になっていると思っていた。
だが、現実はトップチームではなく4年の最初もトップチームに名前はなかった。

「俺このままサッカーしてていいんかな」

大卒でプロになることは、現実を見れば難しくなってきている事は流石の僕でも感じていた。

周りでは、就職活動に力を入れる同級生。
トップチームで活躍している選手のプロ内定。

焦りと不安。

サッカーをしていてもなんだかうわの空。

「よし。決めた。Jリーグ(J3以上)に決まらなかったらサッカーをやめる」

この目標は自分の中で「就職」を意味していた。

大学卒業という良いタイミング、プロに行けなかったという良いタイミング。
このタイミングなら辞めても後悔はないし、次の道へもスムーズに進める。
いいように意味付けし、就職活動を始める動機を作り出した。

それから就職活動にも本格的に取り組み、いくつか最終選考まで進むことができた。
この会社なら、サッカーの時のように本気で打ち込めそう。
色々な企業を見ながらそう感じていた。


自分らしく挑戦しろ

6月。
教員免許を取得するために、母校に3週間教育実習生として行くことになった。

教育実習に行き、高校生の姿に心を打たれた。
自分の夢や目標、チームの目標に向かって日々努力している高校生。
就職を本気で考えていた僕にとって、高校生たちがインターハイ出場を目指し本気でサッカーに打ち込んでいる姿が輝かしく見えた。

「俺何してるんやろ」

周りの状況とか、今の現実とか、一般的にとか全部自分の足止めになるようなことばかりを考え自分の念いに蓋をしようとしていた。

そして、僕の心に火をつけたのは恩師の言葉だった。

『自分らしく挑戦し続けろ』

今でも高校時代の恩師に会う機会があるが、「いつも刺激をもらってるよ、おれも頑張らな」と、大の男が僕を見てそう言ってくれる。
1番熱く、念いのままに生きているのは恩師なのに、笑

その恩師から言われた言葉にスイッチが入った。

周りの期待、周りの状況など矢印が外へと向いていたのに気がついた。
僕の気持ちはまだ本気でサッカーと向き合いたい。
どこまでできるのか限界を知りたい。

一気にワクワク感を取り戻した。

「俺の人生やから自分らしく生きな後悔するな」
と、そう思えた恩師からの言葉だった。

3週間の教育実習を終え、僕は福岡に戻った。

福岡に帰り1番目にした行動は、最終面接を控えた企業への電話だった。


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